【在宅】Aさん(70歳、男性)は、65歳の妻と2人で暮らしている。Aさんは67歳のときに安静時に振戦が現れ、パーキンソン病と診断された。ヤールの重症度分類ステージIIIで、要介護3である。Aさんの症状として、仮面様顔貌、小刻み歩行および前傾姿勢がある。歩行練習を行っており、排泄は時間はかかるが自分でできている。Aさんの長男夫婦は車で1時間のところに住んでおり、週末に様子を見にきている。Aさんは訪問看護を2週間に1回利用している。
転倒を予防するために、Aさんと妻に対して行う訪問看護師の指導で適切なのはどれか、2つ選べ。
1.なるべく家の中で過ごす。
2.方向転換はすばやく行う。
3.夜間はポータブルトイレを利用する。
4.動きが遅いときには歩行練習を増やす。
5.歩行を開始する時は、妻がかけ声をかける。
―――以下解答―――
(解答) 3、5
<解説>
1.(×)意識的に歩行するなどで、運動能力を維持する必要がある。家の中だけで過ごすのは望ましくない。
2.(×)姿勢障害があり転倒しやすいため、方向転換はゆっくり行う。
3.(○)排せつに時間がかかるため、夜間はポータブルトイレを利用する。
4.(×)あくまで患者のペースにあった歩行訓練が重要である。
5.(○)かけ声や音楽などのリズムに乗って歩行練習をすると効果的である。