今回は、新卒の訪問看護師がどのように壁を乗り越え、成長しているのかをご紹介します。
多くの人に支えられて
訪問看護師として経験を積んでも、落ち込んだり、壁にぶつかることはいくらでもある。ただ、乗り越え方を知っていれば、モチベーションの維持や成長につなげることもできる。
先輩と利用者さんに助けられながら、壁を乗り越えようともがく小瀬にも、少しずつではあるが成長が見られるようになっていた。本人は、自分自身の成長をどのくらい認識していたのだろうか。
「自分が成長できているのかわからず、焦りもありました。それでも、多くの人に支えられながら、毎日必死で仕事をするうちに、少しずつ成長を感じられるようになりました。
具体的には、20回指導を受けないと覚えられなかった技術が、3~4回の指導で習得できるようになったこと。利用者さんの体の変化を観察できるようになったこと。
そして僕自身、最も成長できたと感じたのが、包括的な視点で見られるようになったことです」
訪問看護の醍醐味とは?
訪問看護は看護師だけでなく、医師、薬剤師、ケアマネジャー、ヘルパーなど、あらゆる職種の人がかかわる。
利用者さんが快適に在宅で過ごせるようにするために、多職種とのチームづくりや体制づくりを行うことは、訪問看護師の役目であり醍醐味だ。利用者さんを取り巻く社会資源を活用して、動かしていくことが今後の課題だと感じている。
成長を視覚化する
「あと、これはやっておいてよかったなと思うのが、入社してから今まで、何ができて、どんな失敗をしたのかを時系列で記録すること。成長スピードが視覚化されて、自分には何が足りないのかを客観的に見ることができました」
訪問看護に限らず、どんな職場でも新人が自信を失って落ち込むのはあたりまえのこと。自分の未熟さを受け止めて、どう乗り越えていくのかが重要だ。小瀬は、新卒が最初にぶつかる壁をどのように乗り越えたのだろうか。