• 公開日: 2014/1/13
  • 更新日: 2020/6/30

【連載】看護師 国家試験対策・過去問

解熱剤を注射したところ突然呼吸困難と悪心を訴えた。考えられるのは?

解熱剤を注射したところ突然呼吸困難と悪心を訴えた。考えられるのは?

34歳の女性。咽頭痛、頭痛、咳、38℃の発熱を訴えて来院した。解熱剤を注射したところ数分以内に突然呼吸困難と悪心を訴えた。脈拍数97回/分、微弱。血圧60/40mmHg。考えられるのはどれか。

1.心原性ショック

2.循環血液量減少性ショック

3.アナフィラキシーショック

4.敗血症性ショック

―――以下解答―――









(解答) 3

<解説>

1.× 心原性ショックは、心臓のポンプ機能の低下に基づく循環不全である。その中には不整脈による心拍出量の低下や機械的な要因による血流遮断が含まれるが、その中で頻度・重症度からみて最も重要なものは、心筋の収縮力の低下に基づくいわゆる心筋原性ショックである。

2.× 循環血液量減少性ショックは、血液成分を含む血液が血管外へ失われることによってショックが発生する。通常20%以上の血液が急速に失われるとショックになるといわれている。

3.○ アナフィラキシーショックの本体は、1型免疫反応であり、ヒスタミン、ブラジキニンなどの化学伝達物質が肥満細胞から遊離し、毛細血管を含めた小血管の透過性亢進および平滑筋の収縮が誘発される。

4.× 敗血症性ショックは、細菌感染によって誘発される。グラム陰性菌の感染が最も多く、1/3を占めるが、グラム陽性菌、真菌、リケッチア、ウイルスによっても起こることがある。

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