今は病院や介護施設にも当たり前にナースコールが設置されており、ナイチンゲールの頃から原型があったとされている。
常に患者さんのもとにいる訳にはいかない看護師に、患者さんが要望や病状の変化を知らせるためのナースコール。
そのナースコールを受ける側の看護師は、どんな対応をしているのか見てみよう!
ナースコールへの対応
ナース専科調べ(2024年2月17日/有効回答数:550)
ナースコールで要件を聞く派と要件を聞かずに訪室する派は、ほぼ同じ割合で分かれることが分かった。
緊急性や効率を考えて臨機応変に対応しているナースが多いが、ナースコールから信頼関係についても考えているナースも…
ナースコールを見直し、これからのナースコールの使い方が変わるかも!
まずナースコールで要件を聞く派
患者さんの声から緊急性を判断
ナースコールの返事の様子から緊急性があるかどうかも判断基準になるから。
患者さんの声で安否確認できるから
もし何か必要物品があれば持参して訪室できるし、緊急であればナースステーションで看護師の人数を確保できるからです。
とりあえずどうされましたか?と聞いてから,声で判断する。答えられなかったり聞こえづらかったら,すぐに部屋に行く。
手間が省けて効率的
用件を伺って準備してから行けるとナースステーションに戻って準備をするという二度手間が省けるから
用件を聞き、今している処置を後回しにしてでも駆けつけなければいけないか、優先順位を決定したいので。
一応要件を聞いて、それに合わせた物を詰め所から持って行ったり、情報を手に入れてから訪室する。 二度手間にならないようにしている。
待っていてもらうために
要件を聞いて、急ぎでなければ「あとでおうかがいします」などと伝えて、他の業務を先に済ませることもあります。
どうされましたか?と聞いて、緊急でないときは少しお待ちいただけますか?と聞けるから
手が空いていたら、すぐ伺いますだが、手が空いてない、場合は、用件を聞き何分後に部屋に行くことを説明し了承をえる。
患者さんの状況に応じて判断
患者さんの日頃の訴えかたや、入院して間がないかたなど、個々に応じ使いわけてます。
患者さんによる、まず要件を聞いたほうがいい方もいるし、そうでない方もいる。
意識レベルクリアで発語ができる患者には、「どうしましたか?」と聞く。それ以外の患者には、「伺います」と答える。消灯後は、何も言わずにベッドサイドへ行く。
ナースコールで要件は聞かずに部屋に行く派
直接話すことに意義がある
すぐ行って要件聞くほうが誠意が伝わるし、できるだけ直接話を聞きたいから
電話だと相手に伝わらないこともあるので「すぐ「伺ます」と返答し部屋へいきます
二度手間になるかもしれないが、まずは患者の顔をみながら要件を伺うようにしている。
急変や急ぎで無く、待ってもらう時には顔をみて理由をお伝えする様にしている
直ちに駆け付けることが信頼関係構築に繋がると思うので、「すぐ伺います」と伝え、何をおいても駆け付けます。
職場で「はい、伺います」と一律返答するよう教育され、全スタッフがそうしている。ナースコールを押すのは勇気がいる行動であり、誠意をもって対応すべきという思想のもと、そうなっている。
要件は聞かないと指導されてきた
勤務先の方針として、「伺います」とだけいい、用件は訪室してから聞くことになっている。
新人の時から、すぐ伺いますと教育されてきたから当たり前だと思っていた。
ナースコールがなったらまず部屋にいくのが当たり前だと思っているから
プライバシーへの配慮
相部屋の場合は要件を言いにくいと思うので、聞かずに伺いますと返事しています。
大部屋で『トイレ行きたい』や『便が出てしまった』など羞恥心から言いづらいこともあると思うので。
緊急性があるかも!
緊急時ナースコールするよう指導してあるので、まずは訪室する
相手がしゃべれない状態、急変等で、返答を待っている間に初動が遅れる。
コールマットなどのセンサーが反応してるかもしれないので、直接確認に行った方が安全
高齢患者が多いため
療養病棟の患者は高齢者ばかりなので、コール越しに聞いたところで、難聴で聞こえてない。
そもそも、ナースコールで会話ができると思っている患者が少ない。
患者さんが高齢で要件を言ってくれない事が多く、行ったほうが早い!
イラスト・まえかわしお