• 公開日: 2024/1/17

第113回看護師国家試験対策|1問1答マラソン【解答・解説アーカイブ】第77~101問

2023年11月1日からスタートした第113回看護師国家試験対策「1問1答マラソン」にご参加いただきありがとうございます!

このページでは、過去1週間に出題した問題と解答・解説を、まとめて掲載していきます!






■2024年1月16日~2月5日出題分


問題77:訪問看護師によるAさんの家族への疼痛緩和のための薬物療法の指導で適切なのはどれか。

Aさん(57歳、男性)は、妻(55歳)と長女(28歳)の3人暮らし。4年前に直腸癌と診断され、手術を受けてストーマを造設した。その後、Aさんは直腸癌を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部のがん疼痛を訴えたため、疼痛をコントロールする目的で入院した。主治医からAさんと家族に余命4か月程度と告知され、Aさんは「痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない。自宅で好きなことをして過ごしたい」と話している。現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を1日2回内服し、痛みがなければ日常生活動作<ADL>は、ほぼ自立している。退院後、Aさんは痛みが強くなってきたため、主治医はオキシコドン塩酸塩を増量したが、Aさんは眠気が強くなり「薬を飲みたくない」と訴えた。そのため、フェンタニル貼付剤に切り替え、レスキュー薬としてフェンタニルクエン酸塩舌下錠が処方された。

1.副作用で便秘が生じた場合には貼付しない。
2.残ったオキシコドン塩酸塩は自宅で保管する。
3.レスキュー薬は使用間隔を気にせず使用してよい。
4.フェンタニル貼付剤の交換時に家族が貼付面に触れないようにする。


解答:4


1.(×) 疼痛緩和を中止するのではなく、緩下剤の処方を医師に相談する。
2.(×) オキシコドン塩酸塩は麻薬のため、病院または薬局に返却する必要がある。
3.(×) レスキュー薬は、経口投与の場合は1時間ごと、持続静注・持続皮下注の場合は15~30 分ごとの投与間隔が必要である。
4.(〇) フェンタニルは麻薬であるため、家族は貼付面に触れないように指導する。
第109回(2020年)


問題78:看護師がA君の低血糖の原因をアセスメントする際に優先して収集すべき情報はどれか。

A君(8歳、男児、小学3年生)は、父親(40歳、会社員)と母親(38歳、主婦)との3人暮らし。多飲と夜尿を主訴に小児科を受診した。尿糖4+のため、1型糖尿病の疑いで病院に紹介され、精密検査を目的に入院した。

A君は身長123cm、体重27.5kg(1か月前の体重は29.5 kg)。入院時のバイタルサインは、体温36.9℃、脈拍100/分、血圧98/42mmHg。随時血糖300mg/dL、HbA1c 9.3%、抗グルタミン酸デカルボキシラーゼ<GAD>抗体陽性。尿糖4+、尿ケトン体3+。血液ガス分析pH 7.02であった。A君と母親は、自己血糖測定とインスリン自己注射に関する手技を身につけて退院し、外来通院となった。退院後2か月、A君と母親が定期受診で来院した際、看護師がA君に生活の様子を尋ねたところ「学校では血糖測定もインスリン注射もやっているよ。給食は楽しみで好き嫌いなく食べているよ」と話した。母親は「帰宅時に時々手の震えや空腹感を訴え、血糖を測定すると60mg/dL台のことがあり、自分で補食を選んで食べています。なぜ日によって低血糖になることがあるのでしょうか」と話している。

1.インスリン自己注射に対するA君の認識
2.学校内でインスリン自己注射を行う場所
3.学校での運動量
4.給食の摂取量


解答:3


1.(×) Aくんは学校でインスリン自己注射を行って実践できており、認識の確認の優先度は低い。
2.(×) インスリン自己注射を行う場所について困っている記述はない。
3.(〇) 体育や校外学習などで運動量が多い日は低血糖になりやすいため、学校での運動量を確認する必要がある。
4.(×) 「給食は楽しみで好き嫌いなく食べている」と話しているため、優先度は低い。
第109回(2020年)


問題79:医療計画について正しいのはどれか。

1.基準病床数を定める。
2.5年ごとに見直しを行う。
3.特定機能病院の基準を定める。
4.一次、二次および三次医療圏を設定する。


解答:1


1.(〇)医療計画は、各都道府県が地域の実情に応じて、当該都道府県における医療提供体制の確保を図るために策定する計画であり、病床の種別ごとの基準病床数が定められている。
2.(×)医療計画は6年ごとの見直しが行われる。第7次医療計画の期間は2018年度~2023年度となっている。
3.(×)特定機能病院の基準は医療法に定められている。
4.(×)二次医療圏、三次医療圏の設定はあるが、一次医療圏については設定されていない。
第112回(2023年)


問題80:食中毒予防の原則である「中心温度75℃以上1分以上の加熱」が有効なのはどれか。

1.フグ毒
2.毒キノコ
3.黄色ブドウ球菌
4.サルモネラ属菌


解答:4


1.(×) フグ毒は加熱では無毒化できない。
2.(×) 毒キノコは加熱しても無毒化できない。
3.(×) 黄色ブドウ球菌の毒素は100℃20分の加熱でも分解されない。
4.(〇) サルモネラは「中心温度75℃以上1分以上の加熱」が有効である。
第110回(2021年)


問題81:Aさんの呼吸困難を緩和するための体位で適切なのはどれか。

Aさん(60歳、男性、元建設業)は、妻(57歳) と2人暮らし。 2年前に 悪性胸膜中皮腫と診断され、化学療法を受けたが効果がみられず、外来通院していた。2週前から、胸痛、息苦しさ、倦怠感が増強したため、症状コントロール目的で入院した。 バイタルサイン:体温36.0 ℃、呼吸数24/分、脈拍92/分、血圧126/88mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>86~90%(room air)。 身体所見:両側下肺野で呼吸音が減弱しており、軽度の副雑音が聴取される 。 血液所見:赤血球370万/μL、Hb 8.8g/dL、白血球6700/μL、総蛋白5.2g/dL、アルブミン3.8g/dL、CRP1.5mg/dL。 動脈血液ガス分析(room air):pH7.31、動脈血二酸化炭素分圧<PaCO2>40Torr、動脈血酸素分圧<PaO2>63Torr。 胸部エックス線写真:胸膜肥厚と肋骨横隔膜角の鈍化が認められる。肺虚脱なし。入院後、症状緩和のためモルヒネの内服と経鼻カニューレによる酸素療法2L/分が開始された。経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>は95%前後で維持されるようになったが、Aさんは夜間の息苦しさを訴えている。

1.半腹臥位
2.右側臥位
3.左側臥位
4.セミファウラー位


解答:4


1.(×)
2.(×)
3.(×)
4.(〇) 呼吸困難は起坐位または半坐位(ファウラー位)、セミファウラー位で軽減する。
第109回(2020年)


問題82:成人の睡眠中に分泌が増加するホルモンはどれか。

1.アドレナリン
2.オキシトシン
3.成長ホルモン
4.甲状腺ホルモン


解答:3


1.(×) 睡眠中に分泌が増加するホルモンは、成長ホルモンやメラトニン、プロラクチンなどである。
2.(×)
3.(〇)
4.(×)
第110回(2021年)


問題83:国際協力として5歳未満児死亡率の高い地域に1年間派遣されることになった看護師が、派遣される地域の住民に対して行う活動でプライマリヘルスケアの原則に基づいた活動はどれか。

1.高度な治療を目的とした活動
2.医学的研究の遂行を優先した活動
3.派遣先で入手できる資源を利用した活動
4.派遣される専門家チームを中心とする活動


解答:3


1.(×)プライマリヘルスケアの原則は、①住民の主体的参加、②住民のニーズ指向性、③地域資源の有効活用、④適正な技術、⑤他分野との連携の5つである。5歳未満児死亡率の高い地域において、派遣先で入手できる資源を利用した活動は「地域資源の有効活用」に即している。
2.(×)
3.(〇)
4.(×)
第112回(2023年)


問題84:成人の静脈血採血で適切なのはどれか。

1.採血部位から2、3㎝中枢側に駆血帯を巻く。
2.血管の走行に合わせ60度の角度で刺入する。
3.採血後は刺入部位を圧迫しながら抜針する。
4.刺入部位は5分以上圧迫し、止血する。


解答:4


1.(×)肘窩より7~10cm中枢側に駆血帯を巻く。
2.(×)皮膚に対して20度以下の角度で刺入する。
3.(×)刺入部位をアルコール綿で押さえながら抜針する。抜針後、圧迫して止血する。
4.(〇)刺入部位は5分以上圧迫する。抗凝固療法中の場合は長めに圧迫する。
第111回(2022年)


問題85:穿刺と穿刺部位の組合せで適切なのはどれか。

1.胸腔穿刺──胸骨柄
2.骨髄穿刺──第3・4腰椎間
3.腹腔穿刺──腹直筋外側の側腹部
4.腰椎穿刺──上前腸骨棘


解答:3


1.(×)胸腔穿刺の穿刺部位は、第2肋間鎖骨中線上や第4~6肋間中腋窩線上が適切である。
2.(×)骨髄穿刺の穿刺部位は、腸骨(上後腸骨棘)が適切である。
3.(〇)腹腔穿刺の穿刺部位は腹直筋外側の側腹部が適切である。
4.(×)腰椎穿刺の穿刺部位は第3・4腰椎間もしくは第4・5腰椎間が適切である。
第112回(2023年)


問題86:食物の嚥下において喉頭蓋が喉頭口を閉鎖する時期はどれか。

1.先行期
2.準備期
3.口腔期
4.咽頭期
5.食道期


解答:4


1. (×) 先行期は、食物を認知し、口の中に取り込むまでの段階である。
2. (×) 準備期は、咀嚼と食塊形成の段階である。
3. (×) 口腔期は、食塊を咽頭へ送り込む段階である。
4. (〇) 咽頭期は、食べ物を咽頭から食道へ運ぶ段階である。喉頭蓋が喉頭口を閉鎖する段階であり、閉鎖がうまくできないと誤嚥につながる。
5. (×) 食道期は、食道の蠕動運動によって食塊が胃へ運ばれる段階である。
第111回(2022年)


問題87:Aさんへの看護師の声かけで適切なのはどれか。

Aさん(57歳、男性、無職)は妻(55歳、会社員)と2人で暮らしている。Aさんは、飲酒が原因で仕事での遅刻や無断欠勤が続いたため1年前に職場を解雇された。その後も朝から自宅で飲酒する生活が続き、体調が悪化したため受診し、アルコール性肝硬変(alcoholiccirrhosis)とアルコール依存症(alcoholdependence)と診断された。医師から断酒を指導されていたが実行できず通院していなかった。 Aさんは最近、倦怠感が強く食欲がなく、1週前から飲酒もできなくなった。妻に付き添われて受診した際、外来のトイレで吐血し倒れ食道静脈瘤破裂(ruptureofesophagealvarices)と診断され入院した。
身体所見:呼びかけに応じるが反応が遅い。腹水や浮腫はない。手指の振戦はない。体温37.0℃、呼吸数22/分、脈拍98/分、整、血圧92/50mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(roomair)。Aさんは食道静脈瘤硬化療法を終えて、アルコール依存症(alcoholdependence)の治療を受けるために精神科病院に転院した。転院して2か月、病棟ではAさんの退院に向けた話し合いが進められている。Aさんは「退院した後にお酒をやめられるか自信がない。体力が落ちており、何もしていないとお酒を飲んでしまいそうです」と悩みを打ち明けた。

1.「断酒をする意思を強く持ちましょう」
2.「肝硬変があるので、今は安静が必要です」
3.「入院中も飲酒をやめられているので大丈夫です」
4.「アルコールの問題で悩んでいる人たちとの話し合いに参加してみましょう」


解答:4


1.(×)アルコール依存症は精神依存があるため、意思だけで再飲酒を予防するのは難しい。
2.(×)Aさんの再飲酒への不安の訴えに対して、安静を勧める声かけは会話がかみ合っておらず不適切である。また、以前は肝硬変では安静が推奨されていたが、現在では骨格筋筋肉量の減少予防と肥満予防のために運動療法が有用とされている。
3.(×)病院とは違い退院後はお酒が手に入りやすい環境であるため、再飲酒のリスクが高くなる。入院中も飲酒をやめているから大丈夫という声かけは不適切である。
4.(〇)自助グループに参加することで、同じアルコール依存症を持つ仲間同士で支えあい、再発について率直に語り合い断酒に取り組むことができるため、適切である。
第112回(2023年)


問題88:生体内でタンパク質が分解され、アミノ酸の代謝が進んで生じたアンモニアは肝臓で( )に変換される。( )に入るのはどれか。


解答:2


1. (×) 尿酸はプリン体が肝臓で代謝されたものである。
2. (〇) アンモニアは肝臓の尿素回路で尿素に変換される。
3. (×) 亜硝酸はアンモニアがバクテリアによって変換されたものである。水槽のろ過システムなどに利用されている。
4. (×) 一酸化窒素は生体内でLアルギニンから合成される。
第111回(2022年)


問題89:子どもの発達で正しいのはどれか。

1.発達は急速な時期と緩慢な時期がある。
2.原始反射は生後6〜12か月にみられる。
3.基本的な運動発達は脚部から上方へ向かう。
4.新生児期は遺伝よりも環境因子の影響が大きい。


解答:1


1.(○)子どもの発達は一定のスピードではなく、乳児期や思春期に急速に発達する。
2.(×)原始反射は胎生期から発達し、出生後すぐからみられる。
3.(×)基本的な運動発達は、頭部から下方へ向かう。
4.(×)新生児期は環境因子よりも遺伝の影響が大きい。
第112回(2023年)


問題90:脂質異常症の成人患者に対する食事指導の内容で正しいのはどれか。

1.不飽和脂肪酸の摂りすぎに注意する。
2.コレステロール摂取量は1日600mg未満とする。
3.高トリグリセリド血症では、アルコールを制限する。
4.高LDLコレステロール血症high LDL では、トランス脂肪酸の摂取を促す。


解答:3


1.(×) 不飽和脂肪酸は植物や魚の油に含まれ、体内で合成できない必須脂肪酸もこれに含まれる。脂質異常症では飽和脂肪酸の摂りすぎに注意する必要がある。
2.(×) コレステロール摂取量 は1日200mg以下を目標とする。
3.(〇) アルコール摂取によりトリグリセリドが高くなるため、アルコール制限が必要である。
4.(×) 血中LDLコレステロールを下げるには、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、コレステロール摂取量を制限する必要がある。
第110回(2021年)


問題91:Aさんへの助言で適切なのはどれか。

Aさん(70歳、男性、要介護1)は脳梗塞(cerebralinfarction)の後遺症で左不全麻痺がある。家屋内は杖を使用して移動が可能である。Aさんから「入浴が不安なので安全な方法を教えてほしい」と訪問看護師に相談があった。Aさんへの助言で適切なのはどれか。

1.手すりは左手で持つ。
2.左足から浴槽に入る。
3.浴室内を杖で移動する。
4.浴槽から出るときは入浴台〈バスボード〉を使う。


解答:4


1.(×)不全麻痺とは運動や感覚機能の低下はあるが、一部の機能が残っている状態である。左不全麻痺の場合、手すりを左手で持つのは転倒のリスクがある。
2.(×)左不全麻痺なので、左足から浴槽に入ることで転倒の危険性がある。
3.(×)浴室内は狭く滑りやすいため、杖での移動は不適切である。
4.(〇)入浴台を浴槽に渡して腰掛けることで、座位の状態で浴槽から出られるため、適切である。
第112回(2023年)


問題92:看護師等の人材確保の促進に関する法律に規定されている都道府県ナースセンターの業務はどれか。

1.訪問看護業務
2.看護師免許証の交付
3.訪問入浴サービスの提供
4.看護師等への無料の職業紹介


解答:4


1.(×) 訪問看護は訪問看護ステーションなどが行う。
2.(×) 看護師免許の申請は住所地の保健所で行い、保健所にて交付される。
3.(×) 訪問入浴サービスは訪問入浴介護事業所などが行う。
4.(〇) 都道府県ナースセンターでは、看護師等への無料の職業紹介など看護職確保対策に向けた取り組みを行っている。
第110回(2021年)


問題93:訪問看護師が指導する内容で適切なのはどれか。

Aさん(88 歳、男性)は、長女(60歳、無職)と2人暮らし。障害高齢者の日常生活自立度判定基準ランクC2。仙骨部の褥瘡の治療のため、膀胱留置カテーテルを挿入することになった。膀胱留置カテーテルを挿入中のAさんを介護する長女に対して、訪問看護師が指導する内容で適切なのはどれか。

1.「褥瘡が治癒するまでおしりは洗浄しないでください」
2.「体位変換ごとに蓄尿バッグを空にしてください」
3.「カテーテルは太ももに固定してください」
4.「尿に浮遊物がないか確認してください」


解答:4


1.(×) 褥瘡ケアの基本は洗浄である。皮膚の汚れは微温湯で流し、泡立てた弱酸性洗浄剤でやさしく丁寧に洗浄する。
2.(×) 蓄尿 バッグを空にする頻度は、病院でも8~12時間ごとの場合が多い。頻度が多いと感染のリスクが高まる。
3.(×) 膀胱留置カテーテルは、男性は下腹部に、女性は太ももに固定する。
4.(〇) 膀胱留置カテーテル使用中は、尿路感染症が起きやすい。尿の色、混濁や浮遊物の有無の確認を家族に指導する。
第109回(2020年)


問題94:構音障害がある成人患者への対応で適切なのはどれか。

1.手話で説明する。
2.筆談を提案する。
3.耳元で話しかける。
4.不明瞭な言語は繰り返し聞き直す。


解答:2

1. (×) 聴覚障害ではないため、手話での説明は不適切である。
2. (〇) 構音障害は発声発語器官の異常により正しく発音できない状態である。筆談での会話が適切である。
3. (×) 聴覚障害ではないため、通常の距離で聞き取れる。
4. (×) 不明瞭になるのは構音障害によるものであり、繰り返しても明瞭に発音できるわけではなく不適切である。
第111回(2022年)


問題95:転倒・転落を起こすリスクを高める薬はどれか。

1.降圧薬
2.抗凝固薬
3.気管支拡張薬
4.副腎皮質ステロイド薬


解答:1


1.(〇)降圧薬は、めまいやふらつきが起こりやすく、転倒・転落のリスクが高い。
2.(×)抗凝固薬は、出血のリスクが高い。
3.(×)気管支拡張薬は、動悸や頻脈などのリスクがある。
4.(×)副腎皮質ステロイド薬は、易感染性、糖尿病、骨粗鬆症などのリスクがある。
第111回(2022年)


問題96:A君が利用できる制度はどれか。

A君(5歳)は父親(40歳)、母親(38歳)と兄(10歳)の4人家族である。A君は生後6か月のときに白血病leukemiaと診断され化学療法で寛解し、退院後は幼稚園に登園していた。4歳になって再発し、兄を骨髄ドナーとした造血幹細胞移植を受けた。
1.自立支援医療
2.指定難病の医療費助成
3.未熟児養育医療の給付
4.小児慢性特定疾病医療費助成


解答:4


1.(×)自立支援医療制度は、心身の障害を除去・軽減するための医療について、医療費の自己負担額を軽減する公費負担医療制度であり、精神疾患患者や身体障害 者などが対象となる。白血病は含まれない。
2.(×)指定難病の医療費助成は、難病法に基づき、難病患者の医療費負担の軽減を行う制度である。338疾病が対象となるが、白血病は含まれない。
3.(×)未熟児養育医療は出生時の体重が2000g以下の場合、または入院しての養育が必要と医師が判断した場合に、医療費の助成が受けられる制度であり、A君は該当しない。
4.(○)小児慢性特定疾病医療費助成は、小児がんなどの小児慢性特定疾病にかかっている児童の医療費の負担軽減を図る制度であり、白血病も対象となる。
第112回(2023年)


問題97:Aさんの状態のアセスメントで適切なのはどれか。2つ選べ。

Aさん(80歳、女性)は発熱があり、呼吸状態が悪いため、外来を受診し肺炎pneumoniaと診断され緊急入院となった。入院時、病室でAさんは「ここはどこ」と話し混乱した様子であった。湿性の咳嗽があり、口唇の乾燥が著明である。同居の夫からの情報では、1週前から食事は摂れていたが、水分摂取量が減っていた。3日前から寝て過ごしていたが、トイレには自分で行くことができていた。身の回りのことは自立している。入院後に点滴静脈内注射1,500mL/日の指示があり、抗菌薬が開始された。
身体所見:身長152cm、体重45kg、体温38.0℃、呼吸数32/分、脈拍120/分、整、血圧107/80mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉93%(roomair)。ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅰ-2。検査所見:赤血球447万/μL、Hb12.5g/dL、白血球16,600/μL、総蛋白6.2g/dL、アルブミン4.0g/dL、血糖98mg/dL、Na151mEq/L、K4.0mEq/L、Cl97mEq/L、Ca8.7mg/dL、CRP23.0mg/dL。

1.脱水
2.貧血
3.低栄養
4.視空間失認
5.電解質異常


解答:1、5


1.(○)口唇の著明な乾燥、水分摂取量の減少、発熱などの情報から脱水をおこしていると考えられる。
2.(×)赤血球447万/μL(基準値:女性370~480万/μL)、Hb12.5g/dL(基準値:女性11.4~14.8g/dL)から、貧血とは考えにくい。
3.(×)AさんのBMIは19.4、アルブミン4.0g/dLであり、低栄養の指標(BMI18.5未満、、アルブミン3.8g/dL)に当てはまらない。
4.(×)視空間失認とは、空間において物の位置や、物と物との位置関係がわからない状態であり、Aさんの状態に当てはまらない。
5.(○)Na151mEq/L(基準値:135~147mEq/L)と高値であり、電解質異常が認められる。
第112回(2023年)



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