• 公開日: 2024/1/17

【連載】看護師 国家試験対策・過去問

第113回看護師国家試験対策|1問1答マラソン【解答・解説アーカイブ】第51~76問

2023年11月1日からスタートした第113回看護師国家試験対策「1問1答マラソン」にご参加いただきありがとうございます!

このページでは、過去1週間に出題した問題と解答・解説を、まとめて掲載していきます!
【週1回ずつの毎週更新です】






■2023年12月21日~12月31日出題分


問題51:個人防護具の脱衣手順で最初に外すのはどれか。

1.手袋
2.ガウン
3.サージカルマスク
4.フェイスシールド


解答:1


1.(〇)個人防護具の脱衣手順は、手袋→フェイスシールド→ガウン→サージカルマスクの順である。着衣手順は、ガウン→サージカルマスク→フェイスシールド →手袋の順となる。
2.(×)
3.(×)
4.(×)
第112回(2023年)



問題52:入院時のAさんと胎児の状態で正しいのはどれか。

Aさん(34歳、初産婦)は順調な妊娠経過であった。妊娠40週5日の午前8時、10分毎の規則的な子宮収縮を主訴に来院し、医師の診察の結果、入院となった。入院時の胎児心拍数基線は130bpm、胎児の推定体重は3,300gであった。

1.過期産である。
2.高年妊婦である。
3.胎児心拍数基線は正常である。
4.低出生体重児となる可能性が高い。


解答:3


1. (×) 過期産は妊娠42週0日以降の出産を指す。Aさんは正期産である。
2. (×) 高年妊婦は35歳以上の妊婦を指す。
3. (〇) 胎児心拍数は110~160bpmが正常である。胎児心拍数基線が130bpmは正常といえる。
4. (×) 低出生体重児は、出生体重が2500g未満の場合をいう。
第111回(2022年)



問題53:Aさんの手術直後に観察すべき項目で優先度が高いのはどれか。

Aさん(47歳、男性、会社員)は妻と2人暮らしで、自宅の室内で犬を飼っている。15年前に慢性糸球体腎炎(chronicglomerulonephritis)と診断され、徐々に腎機能低下が認められたので、2年前から慢性腎不全(chronicrenalfailure)のため血液透析療法を週3回受けている。今回、弟から腎臓の提供の申し出があり、生体腎移植の目的で入院した。入院3日、Aさんの生体腎移植手術は予定通り終了した。

1.尿量
2.血糖値
3.白血球数
4.シャント音


解答:1


1.(〇)生体腎移植では、レシピエント(Aさん)の腎臓は摘出せず、ドナー(Aさんの弟)からの摘出腎を移植するため、移植直後から尿量が増えるのが通常である。尿量は優先度の高い観察項目である。
2.(×)手術直後は血糖値が上昇するが、尿量のほうが優先度は高い。
3.(×)白血球数は術後の観察項目として必要だが、尿量のほうが優先度は高い。
4.(×)移植後も透析が必要になることもあるため、シャント音の観察は必要であるが、尿量のほうが優先度は高い。腎移植後1年程度が経過して腎機能が安定している場合にシャント閉鎖術を行うのが一般的である。
第112回(2023年)



問題54:高齢者が術後に呼吸器合併症を発症しやすい理由はどれか。

1.1秒率の減少
2.残気量の減少
3.嚥下反射の亢進
4.気道の線毛運動の亢進


解答:1


1. (〇) 加齢により、1秒率(努力性肺活量に対する1秒量の割合)は減少する。これにより、術後の肺炎や無気肺、人工呼吸器からの離脱困難が生じやすい。
2. (×) 加齢に伴う肺弾性低下により、呼出力が低下し残気量は増大する。
3. (×) 高齢者では嚥下反射の惹起遅延がみられる。
4. (×) 高齢者では気道の線毛運動が低下する。
第111回(2022年)



問題55:配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律〈DV防止法〉について正しいのはどれか。

1.配偶者暴力相談支援センターは被害者の保護命令を出すことができる。
2.配偶者には事実上婚姻関係と同様の事情にある者が含まれる。
3.配偶者からの暴力を発見したときは、保健所へ通報する。
4.加害者の矯正が法の目的に含まれる。


解答:2


1. (×) 被害者の保護命令を出すことができるのは、裁判所である。
2. (〇) 配偶者には、婚姻の届出をしていない、いわゆる「事実婚」も含まれる。
3. (×) 配偶者暴力相談支援センターまたは警察官に通報する。
4. (×) 配偶者からの暴力に係る通報、相談、保護、自立支援等の体制を整備し、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図ることを目的とする法律である。
第111回(2022年)



問題56:訪問看護師の説明で最も適切なのはどれか。

Aさん(80歳、女性)は1人暮らし。要介護2の認定を受け、長男(60歳、会社員)、長男の妻(45歳、会社員)、孫(大学生、男性)と同居することになった。長男の家の間取りは、洋室5部屋、リビング、台所である。Aさんは同居後に訪問看護を利用する予定である。訪問看護を利用するにあたりAさんの家族から「在宅介護は初めての経験なのでどうすればよいですか」と訪問看護師に相談があった。

1.「Aさんの介護用ベッドはリビングに置きましょう」
2.「Aさんの介護に家族の生活リズムを合わせましょう」
3.「活用できる在宅サービスをできる限り多く利用しましょう」
4.「特定の同居家族に介護負担が集中しないように家族で話し合いましょう」


解答:4


1.(×) 要介護2は部分的な介護が必要となる状態であるが、常時見守りが必要な割合は比較的少ないため、ベッドの設置はリビングではなく個室で問題ないと考える。
2.(×) 介護者にも同居前までのライフスタイルがあり、必ずしもAさんの生活リズムに合わせる必要はない。
3.(×) 社会資源は有効に利用することが必要である。できる限り多くではなく、Aさんにとって本当に必要なサービスが何かを考える必要がある。
4.(〇) 1人が介護負担を負うのではなく、家族で話し合い、分担することが望ましい。
第111回(2022年)



問題57:冷たい川に飛び込んだときに急激に体温が低下する原因で正しいのはどれか。

1.対流による体熱の放散
2.放射による体熱の放散
3.熱伝導による体熱の放散
4.代謝による熱エネルギー産生の低下
5.骨格筋における熱エネルギー産生の低下


解答:3


1.(×)対流は、空気や液体などの流体内で、温度差によって移動した流体によって熱が循環し伝わることであり、急激な変化ではない。
2.(×)放射は、熱が放射線(赤外線)によって空間を移動する現象で、空気や液体を介在しない。
3.(〇)熱伝導は、物体内に温度差があるときに熱が移動する現象である。冷たい川に飛び込むことで、体内の熱が熱伝導によって移動することで体温低下がおこる。
4.(×)寒冷環境では代謝による熱エネルギー産生が亢進し、体温低下を防ぐ。
5.(×)寒冷環境では骨格筋のふるえによって熱エネルギー産生が亢進し、体温低下を防ぐ。
第112回(2023年)



問題58:令和2年(2020年)の人口動態統計における妻の平均初婚年齢はどれか。

1.19.4歳
2.24.4歳
3.29.4歳
4.34.4歳


解答:3


1.(×) 令和2年(2020年)の人口動態統計における妻の平均初婚年齢は29.4歳である。
2.(×)
3.(〇)
4.(×)
第112回(2023年)



問題59:入院当日に看護師が行う情報収集で最も優先するのはどれか。

Aさん(28歳、女性、外国籍)は3年前に日本人の夫と結婚し来日した。簡単な日本語を話せたため、来日した半年後からコンビニエンスストアでアルバイトを始めた。最近になり、夫は仕事で帰りが遅くなることが多くなった。Aさんが「お客さんが自分の悪口を言っている」と話したが、夫は気にしなかった。その後、アルバイト先の上司から「Aさんが奇声を発している」「ぶつぶつと独り言を言って歩き回っている」と夫に連絡があった。夫が病院に付添い精神科外来を受診し、schizophrenia統合失調症と診断されて入院となった。入院時、Aさんの髪は乱れ、誰かに見張られている気がすると怯えていた。

1.症状が日常生活に与える影響
2.アルバイト先の人間関係
3.医療用語の理解力
4.精神疾患の家族歴


解答:1


1. (〇) 病態の理解と共感には、どういう症状が日常生活にどんな影響を与えているのか聴取することが重要である。
2. (×) 誰かに見張られている気がすると怯えている状態のため、アルバイト先の人間関係について聴取するのは不適切である。
3. (×) 医療用語はできるだけ使わず、わかりやすい日本語で説明したり、通訳や翻訳アプリを使用したりするのが適切である。
4. (×) 家族歴の聴取は優先度が高いが、Aさんの現病歴やその影響の聴取が優先される。
第111回(2022年)



問題60:老人福祉法と介護保険法のいずれにも位置付けられている施設はどれか。

1.介護医療院
2.介護老人保健施設
3.老人福祉センター
4.老人デイサービスセンター


解答:4


1.(×)介護医療院は、介護保険法の改正に伴い、新たな介護保険施設として2018年より創設された施設である。
2.(×)介護老人保健施設は介護保険法に規定されている施設である。
3.(×)老人福祉センターは老人福祉法に規定されている施設である。
4.(〇)老人デイサービスセンターは老人福祉法に規定されている。介護保険法においては通所介護で利用される施設として規定されている。
第112回(2023年)



問題61:広汎子宮全摘出術を受けた患者への退院後の生活に関する説明で正しいのはどれか。

1.「術後2週から性交は可能です」
2.「定期的に排尿を試みてください」
3.「調理のときは手袋をしてください」
4.「退院当日から浴槽の湯に浸かることができます」


解答:2


1.(×)術後の経過や病理診断の結果などによって、性交が可能になる時期は異なる。
2.(〇)広汎子宮全摘出術は術後に排尿障害を起こしやすく、定期的に排尿を試みるのは適切である。
3.(×)乳がんのリンパ節切除後の場合、手がリンパ浮腫を起こすため、調理時に調理用手袋が勧められるが、広汎子宮全摘出術では下肢や下腹部にリンパ浮腫が起きるため、手袋は必要ない。
4.(×)医師の許可が出るまではシャワー浴のみとなる。
第112回(2023年)



■2024年1月1日~1月15日出題分


問題62:生活習慣病の三次予防はどれか。

1.健康診断
2.早期治療
3.体力づくり
4.社会復帰のためのリハビリテーション


解答:4


1. (×) 健康診断は二次予防である。
2. (×) 早期治療は二次予防である。
3. (×) 体力づくりは一次予防である。
4. (〇) 社会復帰のためのリハビリテーションは三次予防である。
第111回(2022年)


問題63:中心静脈栄養法を受けている患者の看護について適切なのはどれか。

1.カテーテルの刺入部は見えないように覆う。
2.カテーテル刺入部を定期的に消毒する。
3.カテーテルの固定位置を毎日確認する。
4.予防的に抗菌薬の投与を行う。


解答:3


1. (×) 挿入部の発赤、腫脹、熱感、発熱の有無などの感染徴候の観察のため、カテーテルの刺入部は透明、半透過性のドレッシング材で被覆する。
2. (×) カテーテルの刺入部だけではなく、縫合部位を含めたドレッシング材の貼付範囲を定期的に消毒する。
3. (〇) カテーテルの縫合がとれてしまうことがあるため、固定位置の確認は毎日行う。
4. (×) 予防的に抗菌薬の投与は行わない。CVポート(完全皮下埋め込み式中心静脈カテーテル)留置時には、術前に予防的抗菌薬投与が行われる。
第111回(2022年)


問題64:健康保険法による療養の給付の対象はどれか。

1.手術
2.健康診査
3.予防接種
4.人間ドッグ


解答:1


1.(〇) 健康保険の被保険者が病気やけがをしたときは、健康保険で治療を受けられる。これを療養の給付という。給付の内容は、医療機関での診察・治療・投薬・手術・入院などが該当する。
2.(×)
3.(×) いずれも療養の給付の対象外である。
4.(×)
第109回(2020年)


問題65:出生時からみられ、生後4か月ころに消失する反射はどれか。

1.手掌把握反射
2.足底把握反射
3.パラシュート反射
4.バビンスキー反射


解答:1


1.(〇) 手掌把握反射は生後4か月頃に消失する。
2.(×) 足底把握反射は生後11か月頃に消失する。
3.(×) パラシュート反射は6~7か月頃に発現し、生涯継続する。
4.(×) バビンスキー反射は生後18か月頃に消失する。
第110回(2021年)


問題66:経鼻経管栄養法を受ける成人患者の体位で適切なのはどれか。

1.砕石位
2.半坐位
3.腹臥位
4.Sims(シムス)位


解答:2


1.(×)
2.(〇) 経鼻経管栄養注入時や注入後1時間は、30~90度の姿勢を保つ必要がある。半坐位もしくは坐位が適切な体位である。
3.(×)
4.(×)
第109回(2020年)


問題67:成人の敗血症について正しいのはどれか。

1.徐脈となる。
2.高血圧となる。
3.血管透過性が低下する。
4.全身炎症性反応を認める。


解答:4


1.(×) 敗血症では頻脈、頻呼吸となる。
2.(×) 敗血症では血圧の低下がみられる。
3.(×) 敗血症では重症化すると、血管透過性が亢進し、循環血漿量減少および末梢血管拡張によりショックを起こす場合がある。
4.(〇) 敗血症では全身性の炎症性反応を認める。
第110回(2021年)


問題68:Aさんの状態で考えられるのはどれか。

Aさん(83歳)は寝たきり状態で、便意を訴えるが3日間排便がみられない。認知機能に問題はない。昨晩下剤を内服したところ、今朝、紙オムツに水様便が少量付着しており、残便感を訴えている。

1.嵌入便
2.器質性便秘
3.切迫性便失禁
4.非急性感染性下痢


解答:1


1.(〇)嵌入便は直腸部に便が詰まり、その隙間から流動便が流れ出る状態。便失禁の状態のひとつで、寝たきりなど運動量が極端に少ない場合に起こりやすい。
2.(×)器質性便秘は、潰瘍性大腸炎やクローン病、大腸がんや手術後などのためにおこる便秘である。
3.(×)切迫性便失禁は外肛門括約筋の異常により、便が漏れる状態である。
4.(×)3日間排便が見られず、下剤内服後も少量の水様便のみであるため、下痢ではない。
第111回(2022年)


問題69:このときの訪問看護師の対応で優先度が高いのはどれか。

Aさん(58歳、男性)は、年金の給付を受けて生活している父親(82歳)と2人暮らしで、母親は2年前に亡くなっている。20歳のときに統合失調症schizophreniaと診断された。20歳代で何回か仕事に就いたが長続きはしなかった。40歳からは無職で、デイケアへ通所していた。1年前にデイケアを中断してからは、ほとんどの時間を自宅で過ごしているが、月1回の外来通院は継続している。
Aさんが飲まなかった薬がたくさん残っていることを父親が発見し、主治医に相談した。この相談をきっかけに、週1回の精神科訪問看護を導入することになった。
初回訪問時にAさんは「薬は飲み忘れたんです。心配かけてごめんなさい」と父親と訪問看護師に話した。

1.父親に薬の管理を依頼する。
2.薬を飲み忘れない方法を話し合う。
3.外来受診時に薬局の薬剤師に服薬指導を依頼する。
4.デイケアの再開を主治医と相談するように提案する。


解答:2


1.(×)父親は82歳であり、今後も継続的に息子の薬の管理を行うのは難しい。Aさん自身が管理できるよう対応するのが適切である。
2.(○)Aさんは薬を飲み忘れたと言っており、薬を飲み忘れない方法を話し合うのは適切である。
3.(×)Aさんは薬を飲み忘れたと言っており、服薬拒否ではないため、服薬指導は適切ではない。
4.(×)デイケアの再開を主治医に提案するのは適切であるが、薬の飲み忘れに対する対応が優先される。
第112回(2023年)


問題70:Aさんの夫への説明で適切なのはどれか。

Aさん(28歳、初産婦)は妊娠38週1日、順調な経過で経腟分娩した。産後は夫が育児休業を取得し、自宅で夫と2人で子育てをする予定である。産褥1日、バイタルサインは、体温36.7℃、脈拍70/分、整、血圧118/68mmHg、Hb12.0g/dL。子宮底は臍下2横指のところに硬く触れている。悪露は赤色で中等量、凝血の混入はない。Aさんは授乳時に後陣痛を訴えている。会陰縫合部に腫脹や発赤はなく、痛みは自制内である。尿意の自覚があり、残尿感や排尿困難感はない。
産褥3日、Aさんの夫から「退院後は私が子どもの沐浴をします。子どもの身体の洗い方は動画で学んだのですが、沐浴のときに注意することはありますか。寒い時期なので心配です」と看護師に質問があった。

1.「着替え用の衣類が冷たくないか、沐浴前に確認しておきましょう」
2.「10分程度お湯に浸けて赤ちゃんを温めましょう」
3.「ベビーバスには50℃のお湯を準備しましょう」
4.「沐浴する場所の室温は30℃に設定しましょう」


解答:1


1.(○)児の低体温を防ぐため、着替え用の衣類が冷たくなっていないか確認しておくことは適切である。
2.(×)入浴時間は5~7分と短時間で行う。
3.(×)湯温は夏なら38度、冬なら40度程度が適切である。
4.(×)室温は20~25度前後に調整する。
第112回(2023年)


問題71:成人の正常な赤血球の説明で正しいのはどれか。

1.球状の細胞である。
2.腎臓で破壊される。
3.寿命は約60日である。
4.酸素の輸送を担っている。


解答:4


1.(×)正常赤血球は中央部分がへこんだ円盤状の細胞である。
2.(×)赤血球は脾臓や肝臓で破壊される。
3.(×)赤血球の寿命は約120日である。
4.(○)赤血球に含まれるヘモグロビンは酸素と結合し、全身の細胞に酸素を運んでいる。
第112回(2023年)


問題72:看護におけるクリニカルラダーについて正しいのはどれか。

1.病院に導入が義務付けられている。
2.ワーク・ライフ・バランスを目指すものである。
3.臨床実践に必要な能力が段階的に表現されている。
4.全国の病院で共通のクリニカルラダーが使用されている。


解答:3


1. (×) 日本看護協会では看護師のクリニカルラダーの活用を期待しているが、義務付けされていない。
2. (×) 看護師の自己研さんや人材育成を目指すものである。
3. (〇) 看護におけるクリニカルラダーは、看護師の看護実践能力を段階的に表し、各段階において期待される能力を示し、到達度によって看護師の能力が示されるシステムである。
4. (×) ラダーの内容やレベルの基準は施設ごとに異なる。
第111回(2022年)


問題73:高齢者の健康障害の特徴で正しいのはどれか。

1.症状の出現は定型である。
2.治療の効果が現れやすい。
3.疾患の発生に心理的要因の影響は少ない。
4.薬物の副作用(有害事象)が発生しやすい。


解答:4


1.(×)症状の出現は非定型である。
2.(×)回復力が低下しており、治療の効果が現れにくい。
3.(×)高齢者は配偶者との死別や身体機能の低下など、重大なライフイベントやストレスが発生しやすく、うつ病などの発症に影響を及ぼす。
4.(〇)薬物クリアランスが低下するため、薬物の副作用が発生しやすい。
第111回(2022年)


問題74:創傷治癒の成熟期の状態はどれか。

1.マクロファージが創内を清浄化する。
2.基底細胞が創面を覆う。
3.肉芽組織を形成する。
4.瘢痕を形成する。


解答:4


1.(×)マクロファージが創内を清浄化するのは炎症期である。
2.(×)基底細胞が創面を覆うのは増殖期である。
3.(×)肉芽組織を形成するのは増殖期である。
4.(○)瘢痕形成は成熟期である。 第112回(2023年)


問題75:母体保護法に規定されているのはどれか。

1.産後の休業
2.妊娠中の女性の危険有害業務の就業制限
3.妊娠したことを理由とした不利益な取扱いの禁止
4.経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのある場合の人工妊娠中絶


解答:4


1.(×)産後の休業は労働基準法に規定されている。
2.(×)妊娠中の女性の危険有害業務の就業制限は、労働基準法に規定されている。
3.(×)妊娠したことを理由とした不利益な取扱いの禁止は、男女雇用機会均等法に規定されている。
4.(○)経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのある場合の人工妊娠中絶は、母体保護法に規定されている。
第112回(2023年)


問題76:誤嚥性肺炎の再発を予防するために病棟看護師が訪問看護師に情報提供する内容で優先されるのはどれか。

Aさん(83歳、女性)は1人暮らし。誤嚥性肺炎で入退院を繰り返していた。今回の退院後に、訪問看護が導入されることになり、退院前カンファレンスが行われた。誤嚥性肺炎の再発を予防するために病棟看護師が訪問看護師に情報提供する内容で優先されるのはどれか。

1.嚥下機能検査の判定結果
2.栄養状態を示す検査データ
3.入院中の日常生活動作〈ADL〉
4.誤嚥性肺炎の治療に用いられた薬剤


解答:1


1.(〇) 誤嚥性肺炎の再発予防には、嚥下機能の評価が必要である。嚥下機能検査の判定結果が最も優先される情報である。
2.(×) 栄養状態を示す検査データは、誤嚥性肺炎の再発に直接的に影響しない情報である。
3.(×) 入院中の日常生活動作〈ADL〉は、誤嚥性肺炎の再発に直接的に影響しない情報である。
4.(×) 誤嚥性肺炎の治療に用いられた薬剤は抗生剤が想定されるが、誤嚥性肺炎の予防には使えない。
第110回(2021年)



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