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最近便利な消せるボールペンがありますね。手帳などに使うのにとても重宝します。
ただ、看護記録等に使用するのはどう思われますか?
私は公的文書には適さないと思うのですが。職場の若い子達はなんの迷いもなく使いだしています。迷わない事も心配ですが…。
消えるボールペンで看護記録…?
■ありえません!
消えるボールペン(フリクションボール)の注意書きには「証書類・宛名書きには使用できません。」とあります。消すことができるペンで書いているということは、鉛筆で記録しているのと変わらないと思います。
消える看護記録になんの意味があるのでしょうか?あれはこすらないでも一定の熱で消えるので、ドライヤーで一気に消すことができます。あとで修正=改竄ができると疑問をもたれる行為ですよ。
便利だとは思いますが、記録物にはやはり不向きだと私も思います。私は、まだ学生ですが、私も周りの友達も、記録物は油性の黒を使用するよう注意しています。
■消せると「看護記録」の意味がない
責任の自覚が無い人が書いた看護記録となってしまい、看護記録とは言えなくなりますね。
カルテが裁判で証拠品となるとか、正式な書類って自覚がないから、消えるボールペンでかけるんじゃないですかね?自分の書いた書類に責任がないから書けるんでしょう。修正液で削除したんじゃないし、いいよね?程度なんでしょうね。
消せるボールペンを使うと、きっと、間違った時につい消してしまいそうですね。故意でなくても改ざんの罪に問われるのではないでしょうか。
消えるボールペンは確か、1~2年で書いた文字が薄くなるか消えてしまったと思います。教員時代にレポートを保管してたころにそういう事があり、使用禁止としてました。まぁ、その前に何故消えないボールペンで書くことが大切なのか理解しておいて欲しいのですけどね。
■「消せるボールペン」だけじゃない!看護記録に使えないもの
以前に看護記録のセミナーに参加しましたが、その時に油性ボールペンでも青インクは駄目との話がありました。黒インクよりも色落ちしやすい、というのがその理由だそうです。
看護協会がカルテ開示に伴い記録についての注意事項を示したものには、(昔見たものですが)コピーに写らない青ペンも使わないとなっていました。実際は、準夜勤務で使用しているところは多いと思います。
消せるボールペン記録時は不可です。看護記録は証拠と同じですから修正液の使用も不可です。後で改ざんしたととられて問題になる事もあるので、たとえ下手な字でも自分で書いて間違ったら二重線を引き訂正印かサインをするべきと思います。
実際に現場で使われている「消えるボールペン」
■使っているのは「若いナース」だけじゃない現実
うちではおばさんが自慢げに「これね、消えるのよ。あの書類を書く時に修正できるのよ。」と、どや顔で言われたので「申し訳ないが、あの書類も監査の時に提出する書類の一種なので、正式書類です。公文書などにはそのボールペン使えませんよ。すぐ書き直してください。」と言っちゃいました。自分のメモを書く時くらいは、消えるボールペンで十分だと思いますけども。
私が看護学生だった頃に出始めたものでした。実習記録に手間取っていた私に、看護教員が「なんでこんな便利なもの、使わないの?」と言っていましたっけ。なので、若い子が「迷わず使う」のはいたしかたがないかと…。
うちの職場では全ての書類、カルテに使用するようにと職員全員に配られました。 これじゃ責任どころか誰でも改ざん出来ますよね…。
■改ざんを疑われる行為はやめましょう。
電子カルテになってから、使用しています。入力出来ない記録書類はスキャナーで読み込みます。読み込まれた後は訂正出来ないので、このボールペンを使用しても問題ないと思っていたのですが…
患者さんのサインをもらう同意書などはサイン貰ってから電子カルテに取り込むまでに書き替えてしまうこともできますよ。そうなれば、嘘の説明してサイン貰ってから書き替えてスキャンすることもできます。
スキャナー取り込みをする前に訂正できてしまうこと、そして訂正した形跡がわからないことは問題だとおもいませんか?
もし、何らかの事件、事故に関わってしまって、警察の調書を警察官が消せるボールペンで書いていたら…。恐ろしくて署名・捺印できませんよね。
関連トピック:「
消えるボールペンについて。
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イラスト・なしま