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現在大学4年生、来年4月に入職予定の者です。幼い頃から、親戚のオペ看に憧れ、配属先にオペ室を希望しています。しかし、オペ看が病棟に異動になると使い物にならない、オペ室に看護はないと、よく現場の看護師さんたちから聞きます。
そこで、オペ看を目指すと決めた上で、実情が知りたいと思っています。
オペ室勤務・元経験者の方には、オペ室のメリット・デメリット、新卒時は病棟かオペ室、どちらを先に経験したほうがいいとおもっているか、その他現状などをおしえて頂きたいです。
最初に経験すべきは病棟?オペ室?
■オペ室に行きたいなら、オペ室!
オペ室は器械、手順など、診療科全域で覚えなければならず、また病棟とは違う大変さがあります。同じ器械でも、診療科やドクターで呼び方が違ったり、同じ手順でも、ドクターで微妙な違いがあったりと混乱することもありました。 長時間のオペにも耐えなければならないので、体力面からも私は早めのオペ室経験をお薦めします。
まずは好きな道を貫いてはいかがでしょう。術式を覚えるまでは 厳しく泣きもしましたが、私は好きで入ったので本当に楽しく仕事させてもらいました。
新卒でオペ室でした。毎日、相当勉強しました。病棟看護師が遊んでるときも、勉強ばかりで、遊べてうらやましいとも思いましたが、やっぱり病態にはつよくなったのでよかったです。
病棟勤務から手術室勤務に変わりとても辛い思いをしてる人たちを目にしてきたので、手術室希望なのであれば手術室から経験したほうがいいと思います。しかし、病棟勤務は基本中の基本なので、病棟勤務が先のほうがよかったと思う瞬間がありました。
オペ室を極めたいなら最初からやったらいいと思います。大学病院なら4年や5年で一人前、という世界ですから。
■新卒時代は病棟を経験したほうが良い
新人で病棟に配属されると しっかりOJTを受けられるけど 三年後OP室から病棟に異動したとき、三年の経験者として扱われると思います。反対に病棟三年の経験ありでも OP室は特殊だから一から教える形で新人として指導してもらえるのではないでしょうか。
病棟経験後に手術室勤務がいいと思います。経験上、新人から手術室に勤務し病棟へ移動になったヒトで、数人がカルチャーショックを受けて(?)看護師を辞めていかれました。新人時代は、看護は「ヒトに対する仕事なのだ」ということをしっかり叩き込むことが大事だと思います。手術室の勤務の多くは、患者様とお話しする機会が極端に少ないです。
オペ室の新人さん含め、オペ室育ちの人に私が感じたことは、患者さんの状況を推察する能力は育ちにくいです。だから、術式や既往しか重要視せず、メンタルや患者さんの背景、その手術が患者さんにとってどんな意味があるのかまで考える人が育ちにくいです。
新人ならば、病棟勤務を一年でも、したほうが良いと思います。基本を学び、手術室移動すれば、看護に深みが出ます。
■病棟→オペ室への異動の方がスムーズ!?
新卒では先に病棟を経験された方がいいと思います。先に病棟を経験された方が、手術までの経緯や、どんな心境で家族や本人が手術を受けるのか、術後どういった経過をたどり退院されるのかなどを知る事ができます。その上でオペ室に行かれた方が、術前・術後訪問やオペ室での声かけに幅が持て対応ができると思います。
病棟から先に経験しオペ室へ異動すると、オペ室へ行った時に、病棟を知ってるスタッフとして重宝されるのではないかと思います。また、病棟で学ぶことって看護師としての基礎中の基礎だと思うので、順番としては病棟からでもいいのかなと。
病棟を経験してからオペ室に行った方がいいと思います。患者がどういう状況でオペ室に向かっているか、病棟で過ごすことのほうが当然長いわけで、いろいろ背景を把握した術前術後の看護を学んでこそのオペ室看護があるように思います。
できれば2~3年病棟経験してからOP室勤務したほうがよいかと考えます。術前術後の看護を経験することでOPを受ける患者様の気持ちや病棟とのやり取り(申し送りなど)がOP室勤務に役立ちます。
病棟業務は新人でないかぎりなかなか「知りません、分かりません」とは言いにくいかもしれません。私の知り合いは数人、病棟で数年経験し、希望を出してオペナースになりました。楽しいらしいですよ。
手術室は病棟勤務者と比べると、どうしても日常生活面の援助をする機会が少ないです。やはり、看護として基本的な事を学べるのは病棟かもしれませんね。病棟から手術室に異動して良かったと思うところは、救急時の看護が身につくのと、色々な科の手術に入るので様々な病態について知識が深められる事です。
■オペナースは1人前になるまでに時間がかかる!!
病棟看護師は2年経てば業務はある程度こなせると思いますが、オペの場合は知識、技術を習得するのに3年目以上かかるように思います。新卒の方が3年目たってようやく自分で判断していけるようになるくらいなので、そこからが本当の始まりとなり、移動どころではなくなるようです。
オペ室で一通りの事がこなせるようになるには、うちでは3年かかると言われています、一人前には5年かな?私自身もう2年目も終えようとしていますがまだまだカッコいいオペ室ナースは程遠いです。。。
「オペ看は使い物にならない」は本当か?
■そもそも、求められる「看護」が違う
手術室での看護と病棟での看護、同じ言葉だけど部署が違えば求められることは異なってくるから、病棟看護師に「手術室看護師は看護ができないのか」と尋ねれば、「(病棟のような)看護はない」って言うと思うよ。
役割が違うので双方共に必要だと思います。病棟看護、外来看護、特殊分野での看護など、それぞれが、それぞれの役割を果たすからこそ、成り立っているのではないでしょうか。
急性期のナースに療養型で働けと言っても、すぐにできるものではありません。それぞれの分野でそれぞれの看護がありますので、他部署がとやかく言う問題ではないですよね。
■オペ室で求められる看護
確かに、オペ室では病棟でされるような患者のケアはほとんどないです。それでも、看護がないとは思いません。手術中は、麻酔によって患者は眠っています。眠っているから・喋ることができないからこそ、術前から訪問し、情報収集をし、患者のことを理解した上で、患者の1番近くにいる看護師が患者の術中のケアをしていくのだと考えています。
確かにORで患者さんとの関わりは短いですが、患者さんは殆どの方が緊張して不安がって入室して来られます。そこでナースの出番なんですよ!!いかに気持ちを落ち着かせ、リラックスさせて麻酔までもっていかせるか。そしてOPが終わってからの声かけ等、不安を取り除かせる看護は必要です。
入院生活のなかで一番の不安はオペと思います。私が患者となってオペ経験をしたときに、優しく声をかけてくれたとき、その一言で随分不安が軽減しましたよ。もちろん終わった後も。
直接手術に携わるということは、周手術期看護、クリティカルケア看護の分野でもとても意味あることと思います。また、手術室で勤務することによって、多くの麻酔科医や外科医と話すことも増え、疾患の理解、手術中あるいは手術後の全身管理について理解が深まっていました。
考えてもみて下さい。身体にメスが入るのですよ。怖くないわけがない。術後痛くない(域値は違えど)わけがない。確かに麻酔によって記憶は喪失するけれど、痛ければ血圧も上がる、水分バランスや出血で循環動態も変動する…全て私達ナースやDrに委ねるのですよ。手術という一大イベントの関わりですが、大変な役割があります。
■「オペ看は使えない」の実態
病棟で使い物にならないかどうか、という点は、個人的にはその通りと思います。異動した直後はツライです。新人が当たり前に知ってること忘れてますから。洗髪とか。ただ、婦人科や整形にいた友だちが、「挿管のときとか使い物にならんと思うわー」と話してたり、内科の友だちが「心電図読めんわー」とか、そう言うのと大して変わらないな、と今となっては思います。
オペ看は使い物にならないと書かれていましたが、病棟→オペ室の私も現在は完全に使い物にならないです(苦笑)。異動したら初めはみんなソウだと思います、あとは本人次第?
オペNsが病棟でつかえない、という話は、確かによく耳にします。患者さんを観る、という点では、オペ室も病棟も共通していることですが、業務内容が全く異なり、同じ目線で考えるというのがそもそもの間違いだと思っています。
病棟Nsとしては、確かに経験する技術や内容がかなり違う分野ではあるので、将来病棟に行くとなった時に即戦力かと言われると違うかも、と思いますが、患者さんを思う気持ちがあれば使い物にならないなんてことは全然思いません。
関連トピック:「
オペ看は看護してない?
」
イラスト・なしま