編集部セレクション
  • 公開日: 2023/8/4

採血時「スピッツ1本の時はシリンジ」の根拠は?真空管じゃダメ?

「ラウンジ☆セレクト」は「ラウンジ」で盛り上がった話題と、そこに寄せられたみなさんのご意見を紹介しています。

 今回のトピック 
私の病院では真空管で採血を行っています。
しかし、スピッツを一本だけ採る時は、シリンジで採血します。(黒色の凝固のスピッツはもちろんですが)なぜスピッツを一本だけ採る時は、シリンジで採るのでしょうか?
また、ピンク(生化学)のスピッツ一本のみ採る場合は、いつもと同じように真空管で採っていいのでしょうか?

 

シリンジか、真空管か。

■どちらを使っていますか?

血液暴露や誤穿刺予防のため、スピッツ1本だろうと、真空管で採血をします。

当院は全てシリンジ採血です。

真空管採血よりシリンジの方が馴染んでるので、失敗が少ないからそちらにしています。

うちの病院、真空管無いです。いまどきビックリな病院です…(。-_-。)なので全てスピッツで採血してますよ。

■シリンジを選ぶ理由1:コスト

私の勤務している病院では真空管タイプのものは、翼状針と真空管用のホルダーがくっついているものなので、それはかなり値段が高いらしいです。それに比べてシリンジと直針であれば価格は安くなるので、1本だけとる場合にはそちらを使用することが多いです。

コストの問題ではないでしょうか?針つきシリンジと針つき採血ホルダーでは、価格が異なります。

■シリンジを選ぶ理由2:凝固だから

凝固系は決められた血液量がないと検査に影響するため、スピッツ1本であればシリンジを使用して採血したほうが無難ですかね。

凝固一本だけなどと短めのスピッツの場合は空気が入ると指示量採血できなくなることがあるから、シリンジで引いてからスピッツにいれることで、空気が入ることを少しでも減らすと教わりました。

真空管を使用していたころ、凝固などの、スピッツに入れる血液量が決まっているものに関しては、きちんとした量が入らないことが多かったので、シリンジを使ってました。

ラインまでキッチリいれないといけないので私は凝固があればシリンジで採血します

■生化学だけなら…

生化学に関しては、凝固系より採血量が多いためスピッツ1本であっても真空管で大丈夫ですよ

スピッツ自体が滅菌されていないので、抗凝固物が採血時に体内に逆流しないよう、生化学から採血します。なので生化学だけの採血なら真空管でいいのではないでしょうか…?

真空採血する場合、1本目は凝固しても差し支えないもの、つまり血清で検査する生化学検査用を採血します。2本目は凝固検査用、3本目以降は凝固しては困るものから順に採血します。また、凝固検査のみ採血する場合、2本採血し2本目で検査します。
シリンジ採血する場合、1本目は凝固検査用、2本目は血液検査用採血管に分注します。そのため、生化だけであればシリンジでも真空管でもどちらでもいいとおもいます。

関連トピック:「 基本的なことですが教えてください。
イラスト・なしま

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