医療業界を舞台としたドラマや映画は、年間で必ず1~2本は放送されている。
医療者同士の理想の恋愛系や現実には想定できない戦闘系などもあれば、緻密に再現された社会派ドラマやノンフィクションまで内容は様々。
実際に医療に従事している看護師は一体どんな目線で医療系のドラマや映画と向き合っているのか?
医療関係のドラマや映画
ナース専科調べ(2023年2月28日/有効回答数:819)
医療系ドラマや映画は必ず観るのは1割程度で、その他の8割は内容やキャストによって吟味して医療ドラマを楽しんでいるよう。
「観る派」も「観ない派」も自分なりの視点があり、単なるエンタメとして観ているナースもいれば、医療界の評価として観ている場合も。
医療系ドラマや映画をナースはどんな気持ちで観ているのか…
医療系ドラマや映画:観る派
経験のない医療分野を知れる
救命関係や離島医療は自身が経験無い分野なので気にはなりますから交代勤務でもなるべく視聴はします… その分野の実際とのギャップもわからないので学ぶ事の方が多いです…
知らない領域のことがわかるときもあるから。
やはり医療系は自分が知っていることであったり、知らない分野でも出てきて面白いなと思うことが多いため。
勉強になる
学べることも多いので 必ず見ます。
いろんな視点で見れるので自分たちの仕事の再確認にもなる。
医療関係に従事しているので、接遇などの勉強にもなるので観ている。
クリニック勤務のため、オペや急患などの対応から遠のいているため、少しでも勉強になれば、と思い、観ています!
病気の症状などは国試対策にもなっていた。
初回で判断が多い
1度見てみて、患者目線の心の動きを表現されているドラマなら引き続き見る。
面白ければ続けて見ますが、現場とあまりにも違うストーリーとわかった時点で見なくなります。
1話観て医療シーンメインのドラマじゃなかったり恋愛色強かったりしたら二度と観ません。
あくまでも楽しみの1つとして
ドラマはドラマとエンタメとして捉えているから
実際は、そんな事しないよとか、絶対有り得ないよーとテレビにツッコミを入れながら、観るのが楽しみ。
かっこいい医師や かわいい看護師がたくさんいるので、うらやましいと思いながら 楽しんで観ている
医療系ドラマを見る視点は様々
つい見てしまう。ドラマでどこまで現場に近づいた医療処置になっているか勝手に評価して楽しんでる
実際との違いや最新機器とかに興味がある。
ドラマ化された現場を見ることで、客観的に医療関係者に対する世間の評価が理解できる
どこの病院で撮影されたか、監修は誰がされているかをチェックしています。
ベッドサイドの物品の配置なども興味深く見ています。
頑張っている姿をみて自分もがんばろうと思えるから
若い世代の人が何を見て、医療職を目指すのかのリサーチ。
分かりやすく学生に教える材料がないか探すことがある
医療系ドラマや映画:観ない派
プライベートではドラマでも医療NG
テレビを見るときは、医療のことをかんがえたくない。
仕事を思い出して嫌な気持ちになることがあるので控えている
とにかく見ているだけで腹が立つ
知識や技術的なところで現実と異なるところが気になってイライラするから
現実離れしていることが多々あり、世間の人に看護師が誤解されそうで腹が立つから。
精神的に観ないほうがいい…
過去のインシデントとか失敗を思い出してつらくなるから。
ストーリーの中で必ず困った事態になるシーンがあるので、自分が困ったときのことを思い出したり、疑似体験してしまうようで辛くなるから。
救急関係のドラマは現場の緊張感が想起されるのか胸がバクバクなって自宅なのにくつろげないから見なくなった。
海外医療ドラマ派
日本のドラマはリアルに感じられず、海外の医療系ドラマを観ている
海外の医療ドラマは臨床に沿ってるので素晴らしいのが多い。日本のは、血のりからして嘘臭い。
テレビ自体を観ない
休みが不定休だから毎週観れない。録画しても結局観ないから。
テレビを見る習慣がないから
もともとドラマはあまりみないです。
医療関係はドキュメンタリーの方が見ているかも知れません。
イラスト・まえかわしお