編集部セレクション
  • 公開日: 2021/10/29

留置針で逆血がない…上手く挿入するコツは?

「ラウンジ☆セレクト」は「ラウンジ」で盛り上がった話題と、そこに寄せられたみなさんのご意見を紹介しています。

 今回のトピック 
点滴留置針を、うまく挿入する事が出来ません。おそらく、針先だけは血管内に入っているのか血液が返ってくるのですが奥に進めようとするといつも、血液が返ってこなくなってしまいます。
血管の状態によって、どのように変えたらいいのでしょうか?

 

留置針を上手く挿入するコツ

■逆血がない理由は…?

静脈弁に当たっても逆血しなくなる。

・静脈弁に当たってしまって進まない
分岐部が近すぎた
・逆血が確認されてから奥へ進めすぎて血管を突き破ってしまっている

これ絶対はいるよね!って血管にトライしても、まったく入らないことがありました。血管が固かったようで、内筒が進まかったり逆がなくなることもありました。

逆血がきてもまだ内筒(針)の一部しか血管に到達してなくて外筒が血管外ままの状態で進めてしまって上滑りのようになっているか

■血管選びのポイント

とにかく、まっすぐな血管を選ぶことです。

血管の合流部?を狙うと血管も逃げないし、とても容易に挿入できますよ!Y←上側が末梢、下側が中枢で分岐部から1本になった所を狙います。

■針の進め方のポイント

血が返ってきたら出来るだけ肌に平行ぐらい、の気持ちで内筒を進めます。

分岐部に近いと、そこに当たって角度がついているので挿入しにくいことがあります。留置針の長さを考慮して狙った血管の少し手前から挿入しましょう。逆血が確認できた時点で進めるとしても1、2ミリ程度です。それは下に進めるのではなく、やや角度を下げて進めます。破ってしまいやすいので。

針先刺入して逆血を認めたら外筒だけそのまま進めます。もしそれが難しかったら、先に内筒をぬいてルート接続してから奥に進めしっかり固定します。

血管に当たったら針の部分は動かさずに針が刺さっている手前の皮を手前に引っ張りながら外側の部分のみゆっくり押していく感じでやると血管を傷つけることなく上手くいきますよ♪

留置針をなるべく皮膚に沿って刺入して、血が返ってきたら内筒(針)を動かさず外筒を人差し指で動かして 奥まで進めて下さい。そうすれば、留置が出来ると思います。

■こんな方法も!

サーフローを使っています。血管に刺さって、逆血を確認した時点で針は触らず内筒のみを進めます。内筒が全部入ったら、ボタンを押して針を引っ込める。のがうちで使っているサーフローの手技で、院内は統一されています。内筒だけなら、柔らかいので血管を突き破ることは稀です。

脱水が強くて静脈路確保が難しい方には、留置針を挿入して逆血を確認した時点で輸液を入れながら針を進めて行くと、上手くいく場合がありますよ

少し温めてから実施してみては?留置する部位を決めたらマッサージ(擦るって言いますか?)します。それでもダメなら温める。それでもダメなら手を替えます。

末梢冷感が強いのであれば、静脈の拡張は望めません。可能であれば事前に体温を上げ末梢血管の拡張ができると成功率上昇を望めるのかと思います。穿刺部を心臓・大血管より低位にすると、簡単に静脈還流を阻害できます。その後に駆血すれば、少しですが静脈圧が上昇します。

血管が逃げる人は駆血して末梢の血管も左手の親指で固定しちゃいます。逃げつらくなります

■大事なのは…

逆血があっても慌てて針を進めない。特に細い血管では2、3段階にわけて逆血を確認しながら進める。(若い人の血管ならば一気に進めてもいいかもしれません)。

血液の逆流があったら一度止めて、一息ついて1ミリ程度進めて、そこからは内針を固定して外筒のみを進めていく。この方法で殆どミスはなくなりましたよ。

運!

関連トピック:「 点滴留置
イラスト・なしま

関連記事