• 公開日: 2018/6/8
  • 更新日: 2020/3/26

【連載】癒しのリフレクソロジー

第3回 反射区・反射ゾーンって何?

リフレクソロジーは、全身の各部位が反射投影された足裏の「反射区」を刺激することで、対応臓器にみられる症状を改善する療法です。ここで、身体と足裏の関係性を解説することにしましょう


足裏を観察し身体と反射ゾーンの関係を知ろう!

施療技術に入る前に、まずは足裏をよく観察することから始めます。

足浴、清拭の前に足裏の観察を行い、その情報を分析しアセスメントします。そうしたうえで実施部位を決めたり、そのほかのケアに誘導したりしますが、ここで一般状態の原因解決の糸口が見つかることもあります。

観察方法は、視診、触診から構成され、主たる情報源は、シワや色・温度・湿度・角質・におい・凹凸・アーチの曲方・皮下のしこり感・爪・皮膚の疾患などです。

また、ファーストインプレッション(第一印象)が何よりも大事であり、それらを簡単に言葉として記録しておきます。観察から得られた情報は写真でなく、スケッチにして残すことをお勧めします。

施療技術においては、主に足部への技術施療が一般的です。ほかに、顔・頭部、手、耳などが反射投影器官となり、「ゾーン理論」に基づいた反射区や反射点に「サムウォーキング」(次号で紹介します)という手技を用いて刺激を与えていきます。

縦横のゾーン/足裏の反射区マップ

※続いては、「4つの基本手技動作を用いてアプローチ」です。
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リフレクソロジーにも禁忌はあるの?

リフレクソロジーのアプローチ方法は主に4つ!

反射区や反射点に刺激を与える方法には次の4つがあります。

  1. 手指を使い、摩擦緩衝材としてタルカムパウダーを使用する方法
  2. 同じく手指を使用するがオイルやクリームなどを用いる方法
  3. 手指は用いず、専用のマッサージ棒を使用する方法
  4. 何も用いず手指だけで刺激する方法

これらのアプローチはそれぞれの流派により異なり、さらに概念にも多少違いがあります。

例えば、英国式と呼ばれる西洋からの流れの場合、手指を使って反射区を刺激することにより、その対応臓器・器官のアンバランスが改善されると考えられています。

強い刺激よりも心地よい刺激を送ることで、その対応臓器・器官への信号となります。

一方で、台湾や中国流の考え方の場合では、反射区に現れるしこりはその対応臓器の毒とみなされ、それらを除去するため反射区からかき出すように刺激を与え、その部位がほぐれるようにします。

痛みのある反射区も臓器や器官が変調を来している、もしくは弱っている部分と判断されるので、その場合も適度の強さの刺激を与え続けます。

一見すると同じ足裏マッサージととらえられがちですが、毒を排出すると考えるか、信号を送るための優しいメッセージと考えるかで、両者にはかなりの違いがあるのです。

*記事・図表・写真・イラスト等の無断転載を禁じます。

※次回は、具体的な施術の方法について解説します。

(『ナース専科マガジン2006年8月号』より改変利用)

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