みなさんは、海外の看護師事情を覗いてみたいと思ったことはありませんか? 日本と海外の看護の違いに興味がある、海外で活躍する看護師をめざしたいという人は少なくないようです。そこで、自身の経験と調査をもとに、アメリカの医療や看護師に関するトピックをお伝えします!
やっぱり気になるお財布事情!
今回は、給与のおはなしです。
看護師を辞めたくなる理由ベスト5に必ず挙がってくるのが「仕事の割に給料が安い」ということ。では、いったい日本とアメリカでは、報酬にどれほどの差があるでしょうか?
今回は、アメリカ全土の看護師の給与に注目し、日本との違いをご紹介します。
日本とアメリカの給与の違いは?
まず、給与に関するアメリカの特徴はこちらです。
- 時給制
- 勤務固定制(日勤専門か夜勤専門)で、夜勤・休日は時給がアップする
- ボーナスはない
米国労働統計局の調査によると、アメリカ全体の看護師平均年収 は、67,930ドル(約705万円)だといいます(中央値は、65,470ドル《約680万円》です)。
高所得クラスになると94,720ドル(約983万円)、一方で低所得クラスでも45,040ドル(約468万円)と報告されています。
厚生労働省の調査によると、日本の看護師平均年収は471万円ですから、アメリカの看護師低所得クラスが、日本の平均年収とほぼ同じということになります。
アメリカの看護師間の所得の格差は、働く州や病院によって起こるようです。
こちらに、米国労働統計局の資料をもとに、州ごとの看護師平均時給をまとめました。
※2014年4月1日現在、1ドル=103.835円で計算しています。
一番相場が高いのは、カリフォルニア州の時給45.25ドル(約4700円)。
一番相場が低いのは、サウスダコタ州の時給25.39ドル(約2600円)と約2倍近くの賃金格差が存在していました。やはり、ニューヨーク、ボストン、シカゴ、サンフランシスコなど主要都市をもつ州は、給与が高く設定されているようです。
日本人が一番多く住むロサンゼルスでは、新人の時給は約35ドル、5年目で約50ドルが相場だといいます。つまり、1ドル=100円の単純計算で、勤務5年目の看護師の年収は約900万、10年目では年収1000万円に達する計算になります。うらやましい限りですね。
カリフォルニア州は、看護師が飽和状態と言われていますが、
- 気候がいい
- 給料がいい
- 看護師患者比率がよく、仕事量が適切
- tビーチや遊ぶところがいっぱい
これだけ揃えば、アメリカ全土から看護師が集まる理由もわかりますね。
次回は、「休憩時間」のおはなしです。