コラム
  • 公開日: 2017/6/19

【連載】ナースの転職知恵袋

公務員看護師になるには?そのメリットデメリットとは?

「待遇が良さそう!」
「退職金がすごそう!」

そんなイメージから、公務員看護師に憧れる人も少なくありません。さて、公務員看護師って一体どういう看護師をいうのか、正確に答えられる人はあまりいないのではないでしょうか。そこで今回は、公務員看護師の職種や職場、給与・待遇などについて調査してみます!公務員看護師に興味がある方は参考にしてください。

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1.公務員看護師とは?

公務員看護師とは看護師免許を使いながら、公務員として働く看護師のことを指します。みなさん、県立や国立大学付属の病院で働く看護師のことを「公務員看護師」とよく呼びますよね。でも、これって厳密に言うと間違いな場合があるんです。
例えば、「県立◯◯病院」という公立病院があっても、そこで働いている看護師さんは正式な公務員の方もいれば、みなし公務員あるいは準公務員の方もいます。

みなし公務員(みなしこうむいん)とは、公務員ではないが、職務の内容が公務に準ずる公益性および公共性を有しているものや、公務員の職務を代行するものとして、刑法の適用について公務員としての扱いを受ける者をいう
by wikipedia

難しく書いてありますが、要は公務員の仕事を代行する人のことを言います。待遇も公務員同等のものを受けることができるので、正式かどうかに大きな違いはありません。ただ「みなし公務員」になる場合と「公務員」になる場合では入職時の試験などに差が出てきます。今回はこの両方を合わせて「公務員看護師」と呼ばせていただきます。その公務員看護師にはどのような職種があるのか、どんなメリットやデメリットがあるのかお伝えします!

2.公務員看護師のメリット~給与と福利厚生~

【公務員看護師の給与】

公務員看護師になりたい動機の中に、「高給与」が上げられることが多いです。でも、本当にそうなのでしょうか?日本看護協会が、「設置主体別の給与額(税込給与総額)」の統計データを出しているので参照してみました。

図表2-2設置主体別の給与額(税込給与総額)

公益社団法人日本看護協会 – 看護職の労働環境の整備の推進より


勤続10年目の平均給与額でみると、大学病院など、学校法人の運営機関が一番高給ということが分かります。国立・公立は、他の設置主体のものと比べても、特別良い等ほどではないことが分かります。また、勤続10年の最大値を見ても、国立でも一般的な医療法人や個人経営のものと、ほぼ同等ということが分かります。「国公立=給与が良い」は都市伝説と言ってもいいかもしれません。

また、公務員は毎年必ず昇給があるため、そこが良いと思っている方もいるでしょう。しかし、裏を返せば、どんな働きっぷりでも、年齢や勤続年数が同じ同僚とあまり給与が変わらないため、仕事のできる人からすると、「頑張っても変わらないからモチベーションが上がらない」「なぜあの人の方が給与が良いの?」という気持ちになってしまうかも知れません。特に中途で入職した場合は、自分より年下の同僚にいつまでも給与が追いつかないという状況もあります。

但し公務員の退職金とボーナスは他の職場より良いといえます。公務員看護師でよかった!と一番感じることのできるタイミングは賞与支給時と退職するときかもしれません。

【公務員看護師の福利厚生】

公務員看護師の福利厚生は他の職場の看護師よりも良いといえます。一般的な法人や個人経営の経営者のお手本となるべく、労働者の権利やワークライフバランスについてしっかりと対策が打たれていますので、働きやすい環境が用意され、諸手当も正当に支払われます。

たとえば、公務員看護師の労働時間の目安が決められており、それをオーバーしている状態が続いた場合、看護師長などの現場責任者が処罰されることになっているため、基本的に基準とされる勤務時間で仕事を終えることができるようです。また、お休みもしっかりととることができ、育児休暇や産前産後休暇の取得も保障されています。例えば国立病院機構管轄の病院の規定だと、

◇勤務時間

  • 週間を平均して1週間について38時間45分
  • 二交替制や三交替制など、各病院の実情に応じた勤務体制

◇休日

  • 原則として、4週間を通じて8日

となっており、1週間の平均勤務時間が定められており、超えた場合の罰則もあることからかなり守られています。安定した職場で、定年まで安心して勤められるという点が公務員看護師の最も大きなメリットでしょう。また退職金についても公務員の規定に沿っているため、長年務めるとまとまった金額を手にすることができます。

◇その他

変わった福利厚生の一環として、国立病院機構(KKR)には、結婚相手まで探してくれるサービスもあります。その名も「KKRブライダルネット」。KKRブライダルネットは、国家公務員共済組合連合会(KKR)が運営するサービスで、国家公務員共済組合員加入者のに福利厚生の一環として、「安心安全」な結婚情報サービスを提供したいという理念のもと、平成16年に発足し、一組でも多くのご縁をつむぐために誕生したサービスです。
内容も充実していて、年代別の婚活パーティの開催や、プロに教わる「相手に好意を持たれる「体験型会話力アップセミナー!」など、出会いに向けたスキルアップまでしてくれるようです。全国に広がるネットワークを駆使して、結婚への道筋まで用意するとはさすが国家規模ですね。


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3.公務員看護師のデメリット

給与はそれほど民間とかわらないものの、やはり安定を求める看護師からの根強い人気がある公務員看護師の仕事。しかし、民間の医療機関では、思いもよらない慣習やルールもあるという声はよく耳にします。入職してから「知らなかったー!」では済まされないこともあるので、しっかりチェックしていきましょう!

◇副業禁止

公務員法で公務員の副業禁止が謳われているため、「刑法の適用について公務員としての扱いを受ける者」であるみなし公務員・準公務員でも同じです。副業について興味がある人はこちらの記事もチェック!
看護師の副業(ダブルワーク)・副収入の絶対押さえておくべき5つのポイント

◇雇用保険に加入できない

民間と違い倒産のリスクがないため雇用保険がありません。そのため退職しても失業保険をもらうことができません。もし配偶者の転勤などにより、転職せざるを得ない状況が生まれたときにも、失業手当などは支給されないため、退職は計画性を持って行う必要があります。

◇年功序列

上下関係がはっきりしています。給与もそうですが、仕事の能力よりも年齢や勤続年数で立場が決まります。

◇体質や施設が古い

何を決めるのも国や自治体全体で決めることになり、教育体制や業務内容などの改善が遅くなりがちです。体質が古いので、平職員や現場の声が反映されにくく風通しが悪いと言う声をよく耳にします。

体質や施設の古さなどは民間でも十分ある話ですので、こういった部分が気にならない人やずっと地元から離れる心配のない方にとっては特にデメリットと感じないとも言えるでしょう。
それでは公務員看護師にはどんな職種や職場があるのか、公務員等同等の待遇を受けることができるというのは本当なのか、国立と地方自治体直営機関に分けてお伝えしていきます。

4.公務員看護師の職場~国立系みなし公務員編~

◇国立病院

国立病院勤務なら国家公務員と同等の待遇が受けられると思う方もいると思いますが、現在、国立病院を運営する国立病院機構(NHO)は民営化されたため、国立病院機構独自の給与規定に基づいた待遇となります。常勤ならば国家公務員共済組合に加入でき、退職手当も国家公務員共済組合規定に基づいて支給されるなど、給与規定を除くと国家公務員とほぼ変わらない待遇が受けられると思っていいでしょう。

◇国家公務員共済組合連合会の病院

国立の病院やハンセン療養所で働く人のための保険事務所である国家公務員共済組合。その連合会を通称KKRと呼びます。国立病院とは別に、全国にはこのKKR直営の病院が沢山あるのです。KKR直営病院で働く場合は「国家公務員共済組合連合会職員」として採用され、「みなし公務員」となります。給与、諸手当、賞与等は国家公務員に準じた扱いとなります。国家公務員共済健康保険にも加入できることから、こちらも国家公務員と同等といえます。

◇国立ハンセン病療養所

国立ハンセン病療養所は全国に民営化された国立病院とちがい、現在もれっきとした厚生労働省直属の施設等機関となっています。看護師の採用も厚生労働省が行っているため、こちらは「みなし公務員」ではなく、正式な国家公務員としての採用となります。待遇面ですが、厚生労働省の採用ページを調べてみると、新卒者・中途者共々、一般職の職員の給与に関する法律に基づき支給されます。ちなみに社会保険は「厚生労働省第二共済組合」とあります。

「ん?国家公務員共済組合じゃないの?」

そう思った方、ご安心下さい!厚生労働省第二共済組合は国家公務員共済組合の中の一部です。どうやら、管轄の省庁によって、名前が分かれているだけのようです。ちなみに、国立病院機構で適用される国家公務員共済組合も厚生労働省第二共済組合になります。

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5.公務員看護師の職場~国家公務員編~

◇看護技官(厚生労働省の内部部局)

実は厚生労働省の役人として働く看護師がいるのを知っていますか?ご存知の通り、厚生労働省は日本の医療・保健・福祉の制度を所管しているお役所です。看護師に関わる制度や法律のあり方やなどを決める際には、看護師の仕事や現場の実情を知る人の意見や考えが不可欠です。そのため、厚生労働省の様々な部署に看護技官を呼ばれる役職についている看護師が配属され、医師資格を持つ医系技官や事務次官と連携を図りながら、制度の創設や改善に取り組んでいます。

看護技官になるには、一定の応募資格を満たした上で、厚生労働省の試験をパスしなければなれません。そのため、一般的な国家公務員試験の受験の必要はないものの、看護技官はれっきとした国家公務員となります。

【看護技官になるための条件】

応募資格

  1. 日本国籍を有する者
  2. 看護師免許と保健師免許又は助産師免許を取得している者
  3. 看護系大学を卒業している者又は看護系大学院修了(見込みを含む)の者
  4. 看護に関する業務(修士課程の期間を含む)経験を7年以上有する者
  5. 看護行政の業務に理解を示し、意欲のある者

職務内容

厚生労働省本省及び地方厚生局等に配属となり、技官として「保健師助産師看護師法」、「地域保健法」、「介護保険法」、「母子保健法」、「社会福祉士及び介護福祉士法」などの法律に基づいて、看護行政等の業務に従事します。

応募書類

  1. 小論文(「業務経験を踏まえ厚生労働省で取り組みたいこと」800字程度)
  2. 履歴書(写真貼付)
  3. 卒業証明書
  4. 看護師免許証(写)と保健師免許証(写)又は助産師免許証(写)
  5. 推薦状(様式不問)

選考方法

1次試験(小論文、集団面接)
2次試験(個別面接)

応募資格を見ると、特に年齢や性別などの制限はありません。つまり看護師としての経験や学歴、保有資格の条件を満たしていれば、いつでもチャレンジできるということ。現在の医療現場や制度に疑問や不満がある場合は、いっそのこと、自ら制度を作る側に回るのもよいかもしれませんね。

◇検疫所

看護技官とは違いますが、厚生労働省で採用する看護師の仕事に検疫官があります。検疫官は、空港や港湾にある検疫所に勤務することになるため、役所内のデスクワークとは業務内容が全く異なります。検疫官である看護師の主な仕事は、海外から入国審査で発熱などがある有症者に対して健康相談や問診などを行い、感染症の国内進入を防止する業務や、海外に渡航する人に対する予防接種の介助や相談、海外の保健医療情報の提供、感染症を媒介するねずみなどの生態調査などがあります。

【検疫官(看護師)になるための条件】

応募資格

  1. 日本国籍を有する方
  2. 看護師免許を取得している方
  3. 3年以上の臨床経験のある方
    ※感染管理認定取得者や在職中に院内感染対策関係の委員経験者、保健師免許取得者は更に望ましい
  4. 普通自動車免許を取得している方※業務上、普通自動車を運転する場合有り

選考方法等

  1. 書類選考
  2. 人物試験(面接)
    面接日時:随時
    面接会場:厚生労働省(地図)若しくはお住まいの近くの検疫所(要相談)
    ※交通費等については自己負担となります。

自宅近くに空港や港湾があるならば、国家公務員を目指して受験してみるのも良いかもしれません。

◇自衛隊

自衛隊に所属する看護師も立場的には陸上自衛官で、正真正銘の国家公務員です。中途採用については防衛省が行っています。自衛官ということは、野戦病院で働くこともあるの?と思う方もいるのではないでしょうか。

答えはYES!防衛省の陸上自衛官(看護)の定義には「自衛隊中央病院及び自衛隊病院並びに部隊で看護業務等に携わる看護師有資格者」と書かれています。「部隊」ということは、有事の時には戦地に向かう可能性があるということですね。また、戦地ではなくとも、災害時の救助活動も自衛官の大切な仕事なので被災地に出向くこともあります。

そのため、自衛隊看護師は、研修内容が普通の看護師とは一味違います。自衛隊中央病院のクチコミをみると、

殆どが新卒ですが、公募もいて、それが中途にあたります。まず、階級が与えられるため、九州の幹部候補学校にいかないといけません。一般から、入ってきたかたは、銃訓練や普通の自衛官がならう科目なども勉強し、体力錬成もおこないます。

自衛隊中央病院のクチコミ

とのこと。やっぱり、いざという時に備えて最低限の体力や戦闘能力が発揮できることは自衛隊ならではでしょう。採用試験にも身体検査があり、下記のような細かい基準が設けられています。

【陸上自衛官(看護)募集要項試験】

-2-主な身体検査の合格基準

身長男子155㎝以上のもの女子150㎝以上のもの
胸囲体重身長と均衡を保っているもの
肺活量男子3,000㏄以上のもの女子2,400㏄以上のもの
視力両側とも裸眼視力が0.6以上、裸眼視力が0.1以上で矯正視力が0.8以上又は裸眼視力が0.1未満であって矯正視力がプラスマイナス8.0ジオプトリーを超えない範囲の屈折度のレンズによって0.8以上であるもの
色覚色盲又は強度の色弱でないもの
聴力正常なもの
多数のウ歯又は欠損歯(治療を完了したものを除く。)のないもの
その他血液検査・尿検査・胸部X線検査等
  1. 1.身体健全で慢性疾患、感染症に罹患していないもの。また、四肢関節等に異常のないもの
  2. 2.慢性疾患には次のものも含まれます。
    1. 1.気管支喘息(小児期に喘息と診断されたが、最近3年間は無治療で発作のないものは除く。)
    2. 2.常時治療を要する又は感染症を伴う重症なアトピー性皮膚炎
    3. 3.腰痛(5年以上無症状で再発のおそれのないものを除く。)脊椎疾患にかかわる手術を5年以内に受けたもの
    4. 4.てんかん、意識障害の既往歴のあるもの(ただし、乳幼児期に限定した熱性けいれん等を除く。)
    5. 5.過度の肥満症
    6. 6.高血圧症、低血圧症
  3. 3.開腹手術の既往歴がないもの(ただし、次のものを除く。)
    1. 1.外そけい・臍ヘルニア根治術
    2. 2.腸管癒着症状を残さない虫垂切除術
    3. 3.開腹手術のうち、腹腔鏡下手術の実施後1年以上再発・後遺症がないもの
    4. 4.開腹手術の実施後5年以上再発・後遺症がないもの
  4. 4.刺青がないもの・自殺企図の既往歴のないもの・躁うつ病等の精神疾患のないもの又は既往歴のないもの

防衛省陸上自衛官(看護)募集要項

自衛隊看護師は審査も厳しく、倍率も高いため、狭き門といえます。また応募資格は下記の通りです。

【陸上自衛官(看護)応募要項】

看護師免許を有し、保健師若しくは助産師免許を有する者(免許取得見込みの者を含む。)で、平成月1日現在、下表に該当する者
資格1:高等学校衛生看護科を卒業し、専攻科又は進学課程卒業。看護師としての経験年数が3.5年以上のもので、23歳以上36歳未満のもの。
資格2:上記以外の者(高卒以上)。看護師としての経験年数が2.5年以上のもので、23歳以上36歳未満のもの。

スタッフ全員が仲が良い!もちろん、医師&看護師間も!私の勤務していた病棟では医師が看護師に向けて、勉強会を開いてくれたりします。

海外のフィッシュ哲学を看護部でも用いています。病棟を季節感ある飾りを手作りしたり、スタッフの誕生日には皆で歌ったり、病院で素敵な人を褒める投書箱があったり…その他色々な取り組みがされています。楽しんで仕事ができる環境作りが成されています。

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年齢制限があることをみても、入隊後のハードさが伺えますが、職場の雰囲気は良さそうです。体力と精神力に自信があって、志が高い人なら、やりがいも安定した職も得られるため、トライする価値はあります。

◇刑務所・少年院

法務省管轄である刑務所で働く看護師も正式な国家公務員となります。採用は各刑務所毎に行われています。看護師が働く刑務所にも2つのタイプがあり、1つは普通の刑務所、もう1つは医療刑務所となります。どちらも仕事内容は「羅患受刑者に対する、医療上看護等」となりますが、受刑者の健康状態に大きな違いがあります。

一般刑務所での看護師の仕事内容は、医務室で受刑者の体調不良、怪我などへの対応で、学校などの医務室で行う仕事とほぼ変わりません。医療刑務所は、精神や身体に何らかの疾病・障害がある受刑者が収容されている施設です。そのため、一般刑務所で行うような業務に加えて、受刑者への食事介助やインターフェロン、人工透析など、より本格的な看護が必要とされます。

刑務所でも看護師!?|ナース専科

尚、刑務所の場合は、羅患受刑者と看護師が直接コミュニケーションをとるということはなく、刑務官が間に入ることになっています。

また、同じように少年院で働く看護師も、刑務所同様に国家公務員となります。しかし、少年院では相手が未成年ということから、社会復帰のための強制教育や、心身の障害の治療に重きがおかれているという特徴があります。

正式な国家公務員としての看護師の採用のほとんどは、省庁が直接行っているので、所管の役所に問合わせないと、採用状況や募集要項などの情報が手に入りにくいのですが、刑務所や少年院については、それぞれの施設が採用を主なっているので、ハローワークや人材紹介会社でも情報が公開されている場合があります。しかし、定期的に採用があるわけではなく、欠員募集になるのでタイミングが合わないと難しいでしょう。

6.公務員看護師の職場②~地方自治体直営機関編~

公務員看護師の職場は、国立だけではなく、県立や市立といった地方自治体直営の施設や機関もあります。その中でも色々な施設形態があります。自治体によってそれぞれ規定が違うため、看護師の待遇や立場も各自治体により様々です。しかし、一般的には地方自治体が行う採用試験を受け、県立病院や市立病院に入職した看護師は、正式な地方公務員として採用されていることが多いようです。

地方自治体が直接運営し、正式な地方公務員として働ける職場としては、以下のようなものがあります。

  • ・公立病院
  • ・保健所
  • ・公立教育機関
  • ・児童福祉機関
  • ・公立地域包括センター

ただし、非常勤雇用や有期雇用の場合は、県庁や市役所で採用を行っていたとしても、正式な公務員ではなく、みなし公務員や準公務員である場合もあります。また、民間業者に職員の管理を委託している場合は、委託先の職員という立場になる場合もあるので、事前にどのような雇用形態かしっかり確認しておきましょう。

◆注意◆

公的病院は国公立病院ではありません!

公的病院とは、日本赤十字病院・労災病院・済生会・社会保険病院・厚生年金病院など、国が運営支援しているわけではないけど、独立行政法人など公的な団体が運営している病院を指します。公的病院の給与規定は公務員に準じるものと、準じず独自の給与規定にそっているところと混在しているため、今回は、公務員看護師の枠からはずしています。

ちなみに、日本赤十字病院と厚生年金病院については、職員の給与規定を国家公務員の給与規定に準じるものとしています。
よく勘違いされる方が多いですが、警察病院で働く看護師は公務員ではありません。警察病院は警視庁の職員が出資してつくった「民間病院」となります。

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7.公務員看護師を目指す理由とは?

「給与が良さそう」
「安定してそう」
「退職金が良さそう」
「福利厚生が良さそう」

現在の職場よりも良い環境で働きたいと思うことは誰にもあるでしょう。その中で公務員看護師の選択肢が頭に浮かぶ人もいます。しかしながら、本当に公務員看護師になることが、等しく全ての看護師の望みを叶えるわけではありません。キャリアアップを図るために様々な分野を経験したい、職場の人間関係が辛いなどの場合、公務員看護師の場合は身動きが取りづらい面もあります。それでも待遇や福利厚生をみると公務員看護師ももちろん良い選択だとは思いますが、募集数も少なく、求人情報も広く出回らないため、自分で見つけるのにも一苦労しそうです。

民間病院でも給与や福利厚生に力をいれているところもあります。公務員看護師を目指す方は、どうして公務員という立場がいいのか、求めるものをもう一度整理しつつ、民間の職場も検討に入れながら求人を探すと、将来的に良い結果につながると可能性が高まります。なかなか、自分の考えがまとまらない、いい条件の職場を探してみたいという方は、ナース人材バンクのキャリアパートナーに一度相談してみてください。自分の考えやライフスタイル、人生にあった働き方をご提案いたします。

(ライター:シャーク)

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