• 公開日: 2014/1/25
  • 更新日: 2020/3/26

【連載】看護師 国家試験対策・過去問

2009年度(第98回)看護師国家試験 過去問題 午前108

【老年】85歳の女性。6年前にアルツハイマー型認知症と診断され、自宅で生活していた。呼吸器疾患の既往はない。4日前から発熱し肺炎と診断され入院した。入院10日。夕方、患者はエレベーターの前に立っているところを発見された。どこに行きたいか尋ねると「帰らせていただきます。お世話になりました」という返事があった。

対応で最も適切なのはどれか。

  1. 「ベッドに戻りましょう」と説得する

  2. 「転んだら危ないですよ」と車椅子に誘導する

  3. 「しばらく歩きましょう」と一緒に周囲を歩く

  4. 「肺炎のため入院中でまだ帰宅できません」と説明する

―――以下解答―――









(解答)3  

<解説>

1.(×)患者は本人なりの必要性を感じて帰宅しようとしているので、一方的に「ベッドに戻りましょう」と説得するのは逆効果である。

2.(×)患者の「帰りたい」という思いとはすれ違う対応なので、患者の反発をまねく可能性がある。

3.(○)「帰りたい」という患者の思いを受け入れた対応なので適切である。一緒に歩きながら患者の思いを尊重し、思いの背景をさぐり、療養生活が送れるような対応につなげることが望ましい。

4.(×)患者の思いを否定する対応なので適切でない。

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