前回に引き続き、葬儀社との連携体制についてご紹介します。
突然訪れた別れ
ある高齢のご夫妻宅からケアプロへ訪問看護の依頼があった。難病の妻を献身的に夫が支えているケースだ。奥様は強い痛みを訴え、不安も大きい。夫は体調を崩しがちで、夜中に何度となく緊急コールが鳴った。だが、その闘病生活は突然終わりを告げる。予想よりも早く最期を迎えたのである。
突然のことに驚く夫はパニック状態に陥った。気持ちを落ち着かせるためにも、先の葬儀社の指導で習得したエンゼルケアを夫とともに行うことにしたのである。
タオルで体を拭き清めるケアの最中に、葬儀社をご紹介することができる旨を夫に提案してみたところ、「ぜひに」と了承してくださった。連絡を取ると30分足らずで葬儀社の担当者が駆け付けてくれ、スムーズにバトンを渡すことができたのである。