まなび
  • 公開日: 2020/3/6

セフェム系抗菌薬によって起こる偽膜性大腸炎のおさらい

偽膜性大腸炎
読み方:ぎまくせいだいちょうえん

 

偽膜性大腸炎

セフェム系の抗菌剤によって引き起こされることが多い大腸炎。菌交代現象が引き起こされて、嫌気性菌であるクロストリジウム・ディフィシル(CD)が大量に増殖。それが産生するCD毒素により大腸炎が起こる。

抗菌剤投与後、数日~数週間後に発症。院内感染による拡大を防ぐために、隔離や感染対策が必要。経過は長期になることが多く、再発や死亡する場合も。

原因菌

クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)。

好発

高齢者、重篤な基礎疾患のある人、術後の患者。

症状

頻回の水様下痢、腹痛、発熱。重症例では麻痺性イレウスや消化管穿孔など。

検査

便中からトキシンAとトキシンB(CD毒素)が検出。WBC上昇、CRP上昇。 内視鏡検査で、黄白色の偽膜の多発が認められる。また浮腫やびらんがみられることもある。

治療

原因薬剤中止。メトロニダゾール、バンコマイシンを投与。

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