まなび
  • 公開日: 2019/11/11
  • 更新日: 2019/11/18

早期介入で患者さんを救うRRS(Rapid Response System)って知ってる?

RRS
読み方:あーるあーるえす

 

RRSとは

状態が不安定な患者への迅速な評価や管理、早期介入により致死的な結果を予防するシステムをRRS(Rapid Response System)という。

心肺停止はその直前までになんらかの徴候を示していることが多いため、このようなシステムを入れることが重要視されるようになった。

 

どんなメンバーで構成される?

構成メンバーはICU看護師、医師、呼吸療法士など。日本では導入し始めた病院が増えており、各病院によっても構成メンバーも様々。

RRSは実施する処置に制限があるけど、基本的な処置(酸素投与や気管吸引など)を行い、集中治療室への入室の必要性などに関して評価をする。

米国では看護師や理学療法士が中心となってチームが構成されており、オーストラリアではほぼ MET(集中治療医を中心とした医師が主導するチーム)と同義とされている。

心停止する前の臨床症状

心停止前の徴候を示すと報告した、いくつかの研究によると

  1. 心停止前、8時間以内に呼吸器症状の増悪所見
  2. 低血圧、意識レベルの低下・消失、低酸素、頻呼吸など
  3. 平均動脈圧:70mmHg未満または130mmHg超え
  4. 脈拍数:45回/分未満または125回/分超え
  5. 呼吸数:10回/分未満または30回/分超え
  6. 意識の変容

などがある。

RRSを導入することで何が変わるか?

ICU外での死亡率の減少、術後のICUへの緊急転送の減少、死亡率37%減少などが報告されている。

関連記事