共感ストレス
読み方:きょうかんすとれす
読み方:きょうかんすとれす
イラスト・dosankotsukushi
共感ストレスとは
患者さんや被災した人の援助など、他者の苦悩を主観的・客観的に体験することや、それを援助して軽減してあげたいと思うことから生じるストレス。
なぜストレスに?
患者さんを見て「何とかしてあげたい」とは思っても、どうにもならない現実に直面することの多い医療職。一所懸命ケアしても良くならない、亡くなるということもあります。
そうした時、人は無力感、罪悪感、むなしさ、いらだちなどの感情を抱き、一種の心理的疲労状態に陥る。これを共感疲労とも言う。また、医療従事者として「逃げてはいけない」という倫理的プレッシャーが共感ストレスをさらに強めます。
バカにできない悪影響
職場を離れても患者さんのことが頭から離れない、ナースコールやアラーム音が耳について離れない、ということはありませんか?
共感疲労に陥っている可能性は高いかもしれません。物音、振動、臭いに敏感になる過覚醒状態になることもあります。
終末期の患者さんのもとに行きづらくなるのも一例です。これは共感ストレスを回避するため無意識のうちにやっていることもあります。
孤立することも
共感疲労に陥ると、身近な人に対してイライラしたり、なぜか話せないと感じるように。話せないというよりも「どうせ分かってもらえない」と思ったり、より孤立感を感じるようになっていきます。これは心的外傷を負った人に現れる典型的な心理状態とも言える。
看護師だけではない
救急隊員、消防士、警察、セラピスト、弁護士、報道関係者、災害救援ボランティアなども共感疲労に陥りやすいといわれている。