• 公開日: 2016/8/22
  • 更新日: 2018/12/13

叱られてばかりの新人時代を救ってくれた、あの人の言葉

テーマ:「看護師なんかもう辞めてやる!」と、そこからの復帰

本当の看護とは?

nurse PT

なんのために看護師に?

私は高校卒業と同時に准看護師の免許を取得。
家庭の事情で合格していた専門学校に行くことはできず、とある病院に勤務することになった。
学校の授業と少しの病院実習しかしたことのなかった私には、初めての事ばかりで、毎日仕事を覚えることだけで精一杯だった。
先輩たちは、忙しいうえに、新人の私に指導もしなくてはいけなかったため、いつもイライラしていた。
そんな時、私は先輩からある質問をされ、きちんと答えることができなかった。
先輩【こんなこともわからないの?そんな状態で、患者さんの看護しようとしてるの?自分がきちんと理解していないことを患者さんにはできないよね?説明もできないじゃない?ちゃんと勉強してよ?実習じゃないんだから?】と怒られてしまった。
私は、自分なりに毎日勉強や復習をしていたが追い付けず、正直精神的にもいっぱいいっぱいだった。
職場に行くのも、先輩の顔をみるのも嫌で、泣いてばかりの毎日。
私はなんのために看護師になったのか、わからなくなっていた。

患者さんの言葉

そんなある日、患者さんのシーツ交換を一人でしていると、患者さんが私に【君はいつも一人で良く頑張ってるね。一つ一つ丁寧に仕事して、分かりやすく説明もしてくれる。そして何より、笑顔が素敵だ。その笑顔に勇気付けられるよ。】と言って頂けた。
その時、涙が溢れて止まりませんでした。
その患者さんの言葉のお陰で、私は少しでも患者さんの心に寄り添える笑顔の耐えない看護師になろうと思うことができた。
その後も、先輩からの厳しい指導は続きましたが、なんとかやめることなく、今でも看護師を迎えることができ、今年入社8年目を迎えます。

●執筆●M.K さん
長崎県の、ある病院で看護師してます。
このエッセイは 「ナースエッセイ」 にご応募いただいたものです。
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