• 公開日: 2014/11/26
  • 更新日: 2018/12/13

被災地への支援活動に参加。受け入れがたい現実

テーマ:東日本大震災を経験して

東日本大震災の被害以上の被害

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何かしなければ!という思いで支援活動に志願

3年以上たったいまでも本当に忘れられない災害です。
私は東北より、かなり離れたところにいたので、直接、災害の被害には遭いませんでしたが、テレビのニュースの画像をみて、とんでもないことが起きている。大変なことだとすぐに理解できました。
私にできること、何かしなければ!そういう思いでした。
当時、私が勤めさせていただいた病院では災害直後から、医師、看護師を派遣し、支援活動を開始しました。
当然、私も支援活動を志願し、災害から2ヶ月後に災害の被害に加え、原子力発電所の事故が起きた、福島へ行かせていただきました。

支援に行った福島で、見た現実

元々、自然豊かで、のどかな都市の変わり果てた現実。
明かりは消え人もいない、バスや車もなく、走っているのは自衛隊の車だけ…ゴースト化した街。初めて見る災害の被害、道路を挟んで、右と左の全く違う風景、受け入れがたいものばかりでした。
そんな中、自分達も被災者であり、PTSDに悩まされながら、家族と離れ、復旧活動を続けている地元のスタッフに頭が下がる思いでした。
私が言った何気ない冗談に、「やっと笑えるようになりました。」と言ってくれたスタッフ。派遣された私達に与えられた業務をこなしながら、移動の車の中では、笑いの絶えない、楽しい雰囲気づくりを心掛けました。
そのためか、私達の次に派遣されたスタッフは”おとなしい”イメージだったそうです…すみません。

今、韓国で私にできること

その後も福島では放射線の問題で、外国からも悪いイメージを持たれました。日本の水産物の輸入を禁止した国もありますよね?
私は韓国にいる今、学校の友達(中国人、アメリカ人、台湾人など多国籍です。)に放射線は思っているより、怖いものものではないこと、私達の生活には欠かせないものなどを訴えてきました。
彼らがどれくらい理解できたかは分かりませんし(私のおそまつな韓国語のせいもあります。)放射線については人それぞれ考えも違いますし、情報もどれも信じていいのかわりません。絶対、大丈夫とも言えません。
しかし、私はこれからも、放射線について間違った考えを持っている人があれば、日本人でも、外国人にでも、私の経験を生かし語っていこうと思っています。

●執筆●まりも さん
日本で看護師として22年の経験があります。オバちゃんですが、単身、韓国に移住し、現在は韓国で日本語の先生です。看護師の経験を生かし、ナース専科では回答者をやってます。
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