【統合】Aさん(65歳男性)は大動脈弁狭窄症で大動脈弁置換術が実施された。術後2日Aさんは集中治療室に入室中である。Aさんは中心静脈ライン、心嚢、縦隔ドレーン、胸腔ドレーン、動脈ライン、3本の末梢静脈ライン、膀胱留置カテーテルが挿入されている。Aさんの意識は清明で呼吸状態、循環動態は安定しているが挿入されているライン類を気にする様子が見られる。術後3日、Aさんは術後のバイタルサインも安定しているため一般病室に転室となった。現在は末梢静脈ラインと胸腔ドレーンが挿入されている。
Aさんのドレーン管理について正しいのはどれか。
1.ドレーンバッグは挿入部より高い位置で保持する
2.体位変換時は胸腔ドレーンをクランプする
3.持続的に陰圧となっているか観察する
4.ドレーンのミルキングは禁忌である
―――以下解答―――
(解答)3
<解説>
1.(×)ドレーンバッグは挿入部より低い位置で保持する。
2.(×)体位変換時は胸腔ドレーンをクランプし、逆流を防ぐ。
3.(○)胸腔内圧は常に陰圧なので、ドレナージするにはそれよりも陰圧で吸引する必要がある。そのため胸腔ドレーンが持続的に陰圧となっているか観察する。
4.(×)時々ミルキングを行い、ドレーンの閉塞を防ぐ。