【母性】28歳の初産婦。妊娠36週5日。規則的な陣痛発来があり入院した。入院時診察では、子宮底長31cm、腹囲85cm。血圧130/74mmHg。尿蛋白(±)、尿糖(-)。分娩監視装置を40分装着した結果、5~6分間欠の陣痛がみられ、胎児心拍数基線は130bpmであった。帝王切開術後4時間。体温37.5℃。呼吸数18/分、脈拍数74/分。血圧128/74mmHg。尿流出量70ml/時。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)97%。子宮底の高さ臍上1指、血性悪露少量流出。創部痛がみられる。
この状態で最優先されるのはどれか。
1.体位変換を行う。
2.水分摂取を促す。
3.授乳を開始する。
4.尿量を医師に報告する。
―――以下解答―――
(解答)1
<解説>
1.(○)術後イレウスや深部静脈血栓症の予防のため、体位変換は必要である。
2.(×)水分摂取は手術翌日に腸蠕動音を確認したあとに開始される。
3.(×)帝王切開術の場合、身体回復と創部痛を考慮し、無理のない範囲で授乳を開始するべきである。
4.(×)帝王切開術後は、50ml/時の尿量が確保されている必要があるが、本事例の場合は75ml/時と正常である。