【小児】Aちゃん(5歳、男児)は、両親と2歳の妹と4人で暮らしている。Aちゃんは、1歳の時にてんかんと診断され、抗てんかん薬を服用していた。数日前から、失禁を伴う意識消失発作がみられるようになったため、検査と治療の目的で入院した。母親によると、抗てんかん薬を飲ませるのを忘れてしまうことがあったという。Aちゃんは、幼稚園に通っており、外で遊んだり絵本を見たりすることが好きである。知的発達の遅れはみられない。Aちゃんは、入院後、突然意識が消失して動作が止まる10秒程度の発作が1日に数回みられているが、その他は元気に過ごしている。てんかん発作がみられなくなり、Aちゃんは退院することになった。退院後の内服について、母親は「指導を受けて忘れない工夫はしているのですが、2歳の妹の世話が大変で、つい忘れてしまうのではないかと不安です」と言う。
看護師の対応で適切なのはどれか。
1.服薬を忘れたときは、次の服薬時に倍量を飲ませるように指導する。
2.母親の育児・家事の負担を減らす方法について話し合う。
3.服薬管理はAちゃん自身に任せるよう指導する。
4.入院期間の延長を提案する。
―――以下解答―――
(解答)2
<解説>
1.(×)抗てんかん薬は適切な血中濃度を維持することが大切であるため、まとめて飲んではならない。
2.(○)確実に服用できるよう、母親の育児・家事負担を見直す必要がある
。3.(×)Aちゃんはまだ5歳であるため、服薬管理は困難である。
4.(×)てんかん発作はみられないため、入院を延長する必要はない。