【小児】9歳のAちゃんは、2か月前から口渇、多飲および多尿があった。学校の健康診断で尿糖が陽性であったため、受診した。受診時の検査で、Aちゃんは、血糖398mg/dl(食後3時間経過)、HbA1C9.3%、動脈血pH7.40、尿糖4+、尿ケトン体+で、1型糖尿病の疑いで入院した。Aちゃんはインスリン療法を始めてからも食後2時間の血糖値が300~400mg/dlと高いため、超速効型インスリンが増量された。また、退院後に学校で行う体育の授業を考え、80kcalの運動を15時に行うことになった。運動後、Aちゃんは悪心と手のふるえがあり、血糖値は54mg/dlであった。入院患者へ夕食が配膳(はいぜん)されるのは18時である。
Aちゃんへの看護師の対応で優先されるのはどれか。
1.おにぎりを食べさせる。
2.低血糖症状の教育を行う。
3.グルコースを摂取させる。
4.夕食まで安静にするよう伝える。
―――以下解答―――
(解答)3
<解説>
1.(×)悪心と手のふるえ、54mg/dlという血糖値から、速やかに血糖を上昇させる必要がある。しかし、おにぎりの摂取では血糖の上昇までに時間がかかる。
2.(×)教育よりも、まず低血糖への対応が優先される。
3.(○)グルコースやジュースなどを摂取させ、速やかに血糖値の上昇をはかる必要がある。
4.(×)ますます血糖値が低下し、意識消失やけいれん、昏睡に陥る危険性がある。