【成人】Aさん(58歳、女性)は、3年前に慢性閉鎖性肺疾患と診断された。3日前に38.0℃の発熱があった。市販の総合感冒薬を内服して様子を見ていたが、昨晩から黄色痰がみられ、息苦しさが増強した。外来を受診したところ肺炎と診断され、入院した。 Aさんは、酸素吸入(1L/分)を行いながら入浴することが許可された。看護師は、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)と脈拍とを測定しながら入浴の見守りを行った。測定時の結果と症状とを表に示す。
次回入浴時の対策で適切なのはどれか。
1.脱衣時の座位の時間を延長する
2.今後の入浴では酸素吸入は必要ない
3.浴槽の湯に入る時間を10分間確保する
4.身体を洗った後に休憩してから髪を洗う
―――以下解答―――
(解答) 4
<解説>
1.(×)脱衣時には、酸素飽和度や脈拍に異常はなく息苦しさもないため、このままでよい。
2.(×)入浴時には、動悸と脈拍上昇、酸素飽和度の低下を認めるため、酸素投与が必要である。
3.(×)3分間の入浴でも酸素飽和度の低下や動悸が出現するため、入浴時間の延長は困難である。
4.(○)体と髪を洗った後に酸素飽和度の低下と頻脈、息切れが出現するため、休憩時間を入れるのがよい。