• 公開日: 2014/1/26
  • 更新日: 2020/3/26

【連載】看護師 国家試験対策・過去問

2011年度(第100回)看護師国家試験 過去問題 午前98

午前98:【成人】Aさん(65歳、男性)は、右下葉の肺癌(T3N2M0)と診断され、抗癌化学療法(シスプラチン+エトポシド)1クール4日間を4クール行うことになった。入院時のAさんは、体温36.2℃、呼吸数18/分、脈拍72/分、血圧124/74mmHgであった。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉は98%で、咳嗽が時々みられるが、痰の喀出はなく、胸部の聴診にて副雑音はない。Aさんの血液検査の結果は、白血球5,600/μlアルブミン3.7g/dl、CRP0.3mg/dlであった。Aさんは20歳のころから毎日20本の煙草(たばこ)を吸っていたが、60歳のときに禁煙した。抗癌化学療法が開始されて2日が経過した。Aさんは悪心・嘔吐、下痢が出現し、食事はほとんど摂れていない。

Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

1.吐き気があるのは薬が効いている証拠だと話す。

2.無理して食べなくてもよいと話す。

3.嘔吐後の口腔ケアは控える。

4.経管栄養を検討する。















―――以下解答―――

(解答) 2 

<解説>

1.(×)吐き気などの副作用の強さと薬の効果は比例しない。

2.(○)食べることがストレスになっているため、無理をしないように話す。

3.(×)吐物が口の中に残っていると、不快感からさらなる嘔吐が誘発されるため、うがいなどで口腔内を清潔にする。

4.(×)経管栄養で胃内に食物を注入しても、嘔吐してしまうと考えられる。

関連記事