「パッチ・アダムス」
監督/主演俳優
監督: トム・シャドヤック
主演:ロビン・ウィリアムズ
あらすじ
ジョークを連発するユニークな療法で人々の心と体を癒す実在の精神科医パッチ・アダムスの若き日を描いたヒューマン・ドラマです。
自殺未遂の果て、精神病院に入院したハンター・アダムスは、ジョークで他の患者たちを笑わせ、心を癒す能力に目覚める。そんな彼に富豪で天才病の患者アーサーは「パッチ(傷をなおす)」というニックネームをつける。
2年後、パッチは精神科医を目指し、バージニア大学医学部に入学。同級生トルーマンと白衣を着て病院に潜入し、患者たちの心を掴んでいく。しかし、学部長のウォルコットはパッチを快く思わず、放校処分に。常に成績がトップクラスのパッチに学長が理解を示し、学校に残ることが許される。
パッチは病院や医療制度の理不尽さから無料の病院を作りたいと考えるようになり、夢が現実となる。ある患者が恋人のカリンを殺し自殺するという事件が起こる。ショックから診療所を閉め病院もやめる決心をするが、再び患者の心を捉えたことをきっかけにやり直すことに。
しかし、そんな時、医師免許も無いうちに無料で診察していたことを理由に退校が申し渡される。医師会の裁定に判断を仰いだパッチは、裁定の場で医者と患者は対等であることや心をほぐすことが何よりの治療になることを主張。認められ無事大学を卒業し、独自の治療方法を広く伝えることになるのだった。
おすすめポイント
1998年のアメリカ映画で、実在の医師パッチ・アダムスをロビン・ウィリアムズが演じた伝記映画です。
私はこの映画があるのを6年ほど前から知っていましたが、ロビン・ウィリアムズを知らないこともあり、なかなか実際に映画を見てみようとは思えませんでした。なぜなら、先にパッチの存在を知っていて、パッチが好きだったので映画で誰かがパッチを演じることに関して特に興味を持てなかったから。ですが、ロビンさんの最近の他界を知り、また、やりたいことを目前に控えていたので見てみようと思って1か月前くらいに見ました。
感想はというと、ロビンさんは他界してしまったし彼のことをこの作品で見て初めて知りましたが、彼が本来持っているユーモアさがパッチの演技を豊かにし、笑いと感動で常に感情に訴えかける映画です。
人間って…って、見る人がそれぞれに感じて、それぞれの感情を抱くと思いますが、自分の人生を振り返ったり、これからもがんばって、そして、笑って生きていこうって思わせてくれる映画だと思います。
パッチと同級生のカレンとの恋愛もとってもおもしろいです。なぜなら、カレンがパッチのおかげですごく変わったから。初めは冷淡な同級生だったカレンは、パッチの恋人となり、ほかの友人と一緒に無料の診療所を運営するシーンは、青春を思わせます。
また、ストーリー自体に数名の人の死にまつわるシーンがあり、人間の空しさや残された人の心の傷(傷というか、無のようなもの?)についても考えさせられ、強くありたいとか思っていながらもいつ自分がどうなるかなんてわからない漠然とした恐怖を抱かせたり、一方では辛い体験を乗り越える力も与えてくれる本当に得られることが盛りだくさんの映画だと思います。
俳優ロビン自身の他界についてはメディアで実際に騒がれており、本人の心境などに深く迫れないため死因を知って個人的な想像を抱いてしまいますが、なんといっても、映画と合わせて、自分含め人なんてわからないのかな、だから、もっと今を、自分を、そして家族や友人、周りの人を大切にしようと思わせてくれるのかなぁと思います。