まなび
  • 公開日: 2024/11/12

第114回看護師国家試験対策|1日3問国試ドリルの出題問題・解答・解説【精神看護学】

2024年11月4日からスタートした1日3問国試ドリルは、月~金で1日3問ずつ配信しています。

このページでは、1日3問国試ドリルで配信した問題のうち、「精神看護学」に該当する問題と解答・解説を掲載します。振り返りにぜひ活用してください。【※毎週更新予定】




第1問:アルコールを多飲する人によくみられ、意識障害、眼球運動障害および歩行障害を特徴とするのはどれか。

  1. 肝性脳症
  2. ペラグラ
  3. ウェルニッケ脳症
  4. クロイツフェルト・ヤコブ病
※配信日:11/7

解答・解説


1.(×) 肝性脳症は急性・慢性肝不全にみられる精神・神経症状で、異常行動や傾眠、羽ばたき振戦などの症状がみられる。 
2.(×) ペラグラはナイアシン欠乏症で、皮膚炎、胃腸炎、認知機能低下などの症状がみられる。 
3.(〇)ウェルニッケ脳症はビタミンB1欠乏でみられ、眼球運動障害や意識障害、歩行障害などを特徴とする。ウェルニッケ脳症の原因の半分はアルコール依存症が占める。 
4.(×) クロイツフェルト・ヤコブ病は、脳に異常なプリオン蛋白が沈着し、認知症が急速に進行する疾患。行動異常、性格変化や認知症、視覚異常、歩行障害などの症状がみられる。
第110回(2021年)


第2問:Aさん(22歳、統合失調症)は父親、母親、妹との4人暮らし。高校卒業後、アルバイトをしていたが、症状の悪化によって初めて精神科病院に入院した。退院後に一般企業で働きたいと希望している。看護師がAさんに提案するサービスで適切なのはどれか。

  1. 行動援護
  2. 就労移行支援
  3. 自立生活支援
  4. 地域定着支援
※配信日:11/14

解答・解説


1.(×) 行動援護は知的障害や精神障害により、自分一人で行動することが著しく困難であり、常時介護を要する障害者が対象である。
2.(〇)Aさんは一般企業での就労を希望しており、就労移行支援を提案するのは適切である。
3.(×) 自立生活援助は、居宅において単身で生活する障害者(家族と同居しているが支援が見込めない場合も含む)に対して定期的な巡回訪問や随時の対応によって自立した生活を支援するものである。
4.(×) 地域定着支援は、居宅において単身で生活する障害者(家族と同居しているが支援が見込めない場合も含む)に対して常時の連絡体制の確保や緊急時の対応などの支援を行うものである。
第111回(2022年)


第3問:飲酒したい欲求を抑圧した人が、酩酊状態の人の行動を必要以上に非難する防衛機制はどれか。

  1. 昇華
  2. 転換
  3. 合理化
  4. 反動形成
※配信日:11/21

解答・解説


1.(×) 欲求を社会的に歓迎される形に変換することを昇華という。
2.(×)転換は置き換えともいい、現実的に叶えることが難しい願望をほかのことで補うことをいう。
3.(×)自分にとって心地悪い葛藤を高めないための行動や考え方、態度や感情のことを合理化という。
4. (〇)自分の欲求を抑えるため、欲求と正反対の行動をとることを反動形成という。飲酒したい欲求を、飲酒ができる人への非難に逆転させている。
第109回(2020年)


第4問:Aさん(30歳、男性)は、昼間の過剰な眠気を主訴に来院した。会社の会議ではいつも寝てしまい、居眠り運転で交通事故を起こしたこともある。笑ったときに脱力してしまうことや、入眠時に誰もいないのに人影が見えたり、睡眠と覚醒の移行期に体を動かせなくなることがある。最も考えられる疾患はどれか。

  1. ナルコレプシー
  2. レム睡眠行動障害
  3. 睡眠時無呼吸症候群
  4. レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)
※配信日:11/28

解答・解説


1.(〇)ナルコレプシーは、耐えがたい眠気の出現や、歩行中や食事中、運転中などに突然居眠りしてしまう慢性の睡眠障害である。喜怒哀楽の強い感情によって、筋緊張が一時的に消失する情動脱力発作(カタプレキシー)、レム睡眠への移行時に関連した幻覚、睡眠麻痺が特徴である。 Aさんの症状はナルコレプシーの可能性が高いといえる。
2.(×)レム睡眠行動障害は、睡眠中に突然大声や奇声を上げたり、暴力的な行動をとったりする。本来、レム睡眠中は骨格筋が弛緩するが、レム睡眠行動障害では神経調節システムの障害によって夢の中の行動がそのまま表れる。
3.(×)睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸停止が頻回に起こり、酸素の取り込みが妨げられて酸素飽和度が低下する。十分な睡眠がとれなくなるため、日中の居眠りや注意力散漫につながる。
4.(×)レストレスレッグス症候群は、下肢を中心とした異常感覚によって不眠、過眠を引き起こす。夕方から深夜にかけて出現するのが特徴である。
第113回(2024年)


第5問:小児期から青年期に発症し、運動性チック、音声チック及び汚言の乱用を伴うのはどれか。

  1. Down〈ダウン〉症候群(Down’ssyndromeown)
  2. Tourette〈トゥレット〉障害(Tourette’sdisorder)
  3. 注意欠如・多動性障害〈ADHD〉(attention-deficit/hyperactivit)
  4. Lennox-Gastaut〈レノックス・ガストー〉(Lennox-Gastaut)症候群(syndrome)
※配信日:12/5

解答・解説


1.(×) ダウン症候群は21番染色体が3本あることで起こる先天異常症候群である。主な症状としては、筋緊張低下、短い鼻・小さい耳・丸く平坦な顔貌などがみられる。
2.(〇)トゥレット症候群は、運動性チックや音声チックが1年以上持続する精神神経疾患である。汚言の乱用は音声チックの一種である。
3.(×) 注意欠如・多動性障害は発達障害のひとつで、注意の持続や順序立てた行動が困難である、落ち着きがないなどの症状によって日常生活に困難が起こっている状態である。
4.(×) レノックス・ガストー症候群はてんかん症候群のひとつで、強直発作や非定型欠神発作などのてんかん発作や知的障がいがみられる。
第112回(2023年)


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