2024年11月4日からスタートした1日3問国試ドリルは、月~金で1日3問ずつ配信しています。
このページでは、1日3問国試ドリルで配信した問題のうち、「健康支援と社会保障制度」に該当する問題と解答・解説を掲載します。振り返りにぜひ活用してください。【※毎週更新予定】
第1問:母子保健統計の算出方法で出生数を分母としているのはどれか。
- 妊娠満22週以後の死産率
- 周産期死亡率
- 乳児死亡率
- 死産率
解答・解説
1.(×) 妊娠満22週以後の死産率の分母は、年間出生数+年間の妊娠満22週以後の死産数である。
2.(×) 周産期死亡率の分母は、出産数(出生数+妊娠満22週以後の死産数)である。
3.(〇)乳児死亡率の分母は、出生数である。
4.(×) 死産率の分母は、出産数(出生数+死産数)である。
第112回(2023年)
第2問:がん対策基本法で定められているのはどれか。
- 肝炎ウイルス検査の実施を推進する。
- 受動喫煙のない職場環境を整備する。
- 学校等でのがんに関する教育を推進する。
- がん診療連携拠点病院にがん相談支援センターを設置する。
解答・解説
1.(×)肝炎ウイルス検査の実施推進は肝炎対策基本法に規定されている。
2.(×)受動喫煙のない職場環境の整備は、労働安全衛生法に規定されており、健康増進法も関連している。
3.(〇)学校等でのがんに関する教育の推進は、がん対策基本法に規定されている。
4.(×)がん診療連携拠点病院へのがん相談支援センターの設置は、がん対策推進基本計画の施策のひとつである。がん対策推進基本計画はがん対策基本法に基づき策定されている。
第113回(2024年)
第3問:育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(育児・介護休業法)における介護休業の取得で正しいのはどれか。
- 介護休業は分割して取得することはできない。
- 介護の対象者1人につき半年を限度に取得できる。
- 要介護状態にある配偶者を介護するために取得できる。
- 介護老人福祉施設に入所している家族の面会のために取得できる。
解答・解説
1.(×) 介護休業は対象家族1人につき、通算して93日を3回まで分割して取得できる。
2.(×) 対象家族1人につき、通算93日まで取得できる。
3.(〇)要介護状態にある配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫を介護するために取得できる。
4.(×) 介護休業は要介護状態にある対象家族を介護するための制度であり、介護老人福祉施設に入所している家族の面会のために介護休業は取得できない。
第111回(2022年)
第4問:介護保険法と社会福祉士及び介護福祉士法に基づき、介護福祉士が一定の条件を満たす場合に実施できる医行為はどれか。
- 摘便
- 喀痰吸引
- 血糖測定
- インスリン注射
解答・解説
1.(×)平成24年(2012年)より介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律によって、介護福祉士及び一定の研修を受けた介護職員等は、一定の条件の下に喀痰吸引や経管栄養を実施することができるようになっている。
2.(〇)
3.(×)
4.(×)
第112回(2023年)
第5問:雇用保険法について正しいのはどれか。
- 育児休業給付がある。
- 雇用保険は任意加入である。
- 雇用保険の保険者は市町村である。
- 雇用保険料は全額を労働者が負担する。
解答・解説
1.(〇)育児休業給付は雇用保険に規定されている。
2.(×)雇用保険は原則として強制加入である。
3.(×)雇用保険の保険者は国で、被保険者は労働者である。
4.(×)雇用保険料は、事業主と労働者で負担する。
第110回(2021年)
第6問: 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉において、重症急性呼吸器症候群〈SARS〉の分類はどれか。
- 一類感染症
- 二類感染症
- 三類感染症
- 四類感染症
解答・解説
1.(×) 一類感染症は、エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱などが含まれる。
2.(〇)二類感染症は、急性灰白髄炎、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群(SARS)、結核などが含まれる。
3.(×)三類感染症は、腸管出血性大腸菌感染症、コレラ、細菌性赤痢、腸チフスなどが含まれる。
4.(×)四類感染症は、E型肝炎、A型肝炎、黄熱、Q熱、狂犬病、炭疽などが含まれる。
第110回(2021年)
第7問: 社会保険制度と根拠法令の組合せで正しいのはどれか。
- 医療保険──健康保険法
- 介護保険──高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律〈高齢者虐待防止法〉
- 雇用保険──社会福祉法
- 年金保険──生活困窮者自立支援法
解答・解説
1.(〇)公的医療保険には、健康保険、船員保険、共済組合、国民健康保険、後期高齢者医療制度がある。このうち、健康保険は健康保険法が根拠法令となる。
2.(×)介護保険は、介護保険法が根拠法令となる。
3.(×)雇用保険は、雇用保険法が根拠法令となる。
4.(×)年金保険は、厚生年金保険法や国民年金法が根拠法令となる。
第112回(2023年)
第8問: 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律<感染症法>において、診断した際に全数を届け出る疾患はどれか。
- インフルエンザ
- 細菌性髄膜炎
- 水痘
- 梅毒
解答・解説
1.(×)(×)感染症法において全数報告の対象となるのは、1~4類感染症のすべてと、5類感染症の一部である。インフルエンザは5類感染症であるが、全数報告ではなく定点把握の対象となる。
2.(×)細菌性髄膜炎は5類感染症であるが、全数報告ではなく定点把握の対象となる。
3.(×)水痘は5類感染症であるが、全数報告ではなく定点把握の対象となる。
4.(〇)梅毒は5類感染症で全数報告の対象となる。梅毒のほか、アメーバ赤痢、麻疹、風疹、ウイルス性肝炎(E型肝炎・A型肝炎を除く)なども全数報告の対象である。
第113回(2024年)
第9問: 診療報酬制度について正しいのはどれか。
- 診療報酬の点数は3年に1回改訂される。
- 診療報酬は都道府県が医療機関に支払う。
- 医療機関への支払いは出来高払いのみである。
- 厚生労働大臣の指定を受けた医療機関で利用できる。
解答・解説
1.(×)診療報酬の点数は2年に1回改訂される。
2.(×)診療報酬は、自己負担分は患者が、残りは加入している医療保険者が医療機関に支払う。
3.(×)医療機関への支払いは出来高払い方式と、診断群分類別包括支払い方式(DPC)がある。
4.(〇)診療報酬制度は、厚生労働大臣の指定を受けた医療機関で利用できる。
第111回(2022年)
第10問:廃棄する物とその区分との組合せで正しいのはどれか。
- 滅菌パックの袋―産業廃棄物
- エックス線フィルム―一般廃棄物
- 血液の付着したメスの刃―感染性産業廃棄物
- pH12.5以上のアルカリ性の廃液―感染性一般廃棄物
解答・解説
1.(×) 滅菌パックの袋は、産業廃棄物である。
2.(〇)エックス線フィルムは、産業廃棄物である。
3.(×)血液の付着したメスの刃は、感染性産業廃棄物である。
4.(×)pH12.5以上の強アルカリ性の廃液は、特別管理産業廃棄物である。
第109回(2020年)
第11問:雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(男女雇用機会均等法)に規定されている母性保護はどれか。
- 生理日の就業制限
- 産後6週間の就業禁止
- 妊産婦の時間外労働の禁止
- 妊婦健康診査の受診時間の確保
解答・解説
1.(×)生理日の就業制限は労働基準法に規定されている。
2.(×)産後6週間の就業禁止は、労働基準法における母性保護規定のひとつである。
3.(×)妊産婦の時間外労働の禁止は、労働基準法における母性保護規定のひとつである。
4.(〇)男女雇用均等法の母性保護規定は、妊婦健康診査の受診時間の確保のほか、妊娠中の通勤緩和、妊娠中の休憩に関する措置、妊娠・出産等を理由とする不利益取扱い(解雇や降格など)の禁止などがある。
第113回(2024年)
第12問:健康増進法に基づき実施されるのはどれか。
- 受療行動調査
- 特定保健指導
- アレルギー疾患対策
- 受動喫煙の防止対策
解答・解説
1.(×)受療行動調査は、統計法に基づき一般統計調査である。
2.(×)特定保健指導は、高齢者の医療の確保に関する法律に基づき実施される。
3.(×)アレルギー疾患対策は、アレルギー疾患対策基本法に基づき実施される。
4.(〇)受動喫煙の防止対策は、健康増進法に基づき実施される。
第109回(2020年)
第13問:介護保険制度における施設サービスはどれか。
- 介護医療院サービス
- 小規模多機能型居宅介護
- サービス付き高齢者向け住宅
- 認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループ)
解答・解説
1.(〇)介護医療院サービスは、介護保険法に基づき、要介護者に対し、「長期療養のための医療」と「日常生活上の世話(介護)」の提供を一体的に行う施設サービスである。
2.(×)小規模多機能型居宅介護は、介護保険に基づく地域密着型サービスである。
3.(×)サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者住まい法(高齢者の住居の安定確保に関する法律)に基づく。
4.(×)認知症対応型共同生活介護は、介護保険に基づく地域密着型サービスである。
第111回(2022年)