看護クイズ・読み物
  • 公開日: 2024/3/22

国試合格おめでとう!春から看護師のあなたへ ~先輩からのエール~

看護師国家試験合格おめでとうございます!実習に課題、そして国試を乗り越えたみなさん、本当にお疲れさまでした。4月からはいよいよ看護師としての道がスタートしますね。今回は春から看護師になるあなたへ先輩からの応援メッセージをご紹介します。


新卒で大学病院に入職したKさんからの応援メッセージ

短期大学卒業後、大学病院の周産期医療センターNICU病棟に配属になったKさんからのメッセージを紹介します。

わからないことは積極的に周りに頼ることが大事!

看護師として働き始めると、病態やケアの手順、患者さんへの適切な関わり方など、わからないことがどんどん出てきます。入社してすぐは緊張してうまく話せないこともあるかもしれませんが、わからないことは同期や先輩などを積極的に頼ってみてください。

業務をこなすなかでわからないことが出てきたときに、自分で解決しようとする姿勢はとても素敵です。ただ、経験不足の状態では解決方法が見つけられない場合もあります。人に聞くことは、問題解決のためにも大切なことなのです。

とくに先輩は、看護師としてさまざまな患者さんを診てきて多くの成功と失敗を繰り返しているので、学ぶことはたくさんありますよ。文献では知れない現場に沿った内容をたくさん教えてくれるので、どんどん聞いてみてください。

質問するときのポイントをおさえれば、先輩とよい関係を築けるはず

積極的に知ろうとする姿勢が見られる後輩は、先輩からみても好印象です!入社したばかりだからと遠慮せず、わからないことは積極的に聞いて関係を深めていきましょう。

先輩に質問するときのポイントは「自分で調べた工程や内容を伝えること」と「先輩から教えてもらいたいとアピールすること」です。

「こういうことがあってうまく対応できませんでした。先輩はいつもどのように対応していますか?」など、自分の頑張りと先輩からのアドバイスがほしい気持ちをアピールしたら、よい関係性を築きながらたくさんの知識・技術を習得する機会が得られました。

最後にひとこと

慣れない環境に悩むときもあるかもしれませんが、先輩たちに質問しながら関わるうちに、性格や得意な分野も知れて少しずつ関係を深められます!

そして、できないことは「できない、助けて」と伝えることもとても大切です。先輩が助けてくれるので、気負わずに頼りながら業務に慣れていきましょう。

新卒で地方公立病院に入職したIさんからの応援メッセージ

看護専門学校を卒業後、公立病院の整形外科病棟に配属になったIさんからのメッセージです。

入職先で「何を学ぶか」「何を学べるか」という意識を持とう

看護師1年目は、わからないことばかり。知識やスキル、人間関係など、さまざまな悩みや葛藤を抱える時期です。不安がつきまとう日々が続くかもしれません。

そのときに意識したいことは、入職した場所で自分は「何を学ぶか」「何を学べるのか」と、自分に焦点を当てることです。入職前にもう一度「どんな看護師になりたいのか」「入職先で何を学ぶのか」をまとめてみましょう。

周囲からの刺激が多い1年目だからこそ、悩んだときは自分自身の“内側”に目を向けることが大切。この意識が、あなたの成長の助けになります。先輩方の多くも、さまざまな悩みを抱えながら成長してきました。

「学びたい」気持ちがあれば、あなたもきっと看護師として成長できるはずですよ。

先輩とよい関係を築くには、「メモ」と「復習」がカギ

先輩看護師は、豊富な経験を持ち合わせており、たくさんのことを教えてくれる貴重な存在です。ぜひ先輩方とよい関係を築けるように行動してみましょう。

先輩方に好印象を与えるためのカギは「メモ」と「復習」です。業務中に耳で聞いたことでも、家に帰ると忘れてしまっているものです。そのため、メモはかならず取るようにしましょう。

そして、家に帰ってからその日の業務を振り返り、知識が不足している部分は勉強し直すことが大切です。1日30分でもいいので、振り返りや勉強時間に充てましょう。

私の場合は、先輩の何気ないアドバイスでも細かくメモをしていました。復習するときに、何気ないひとことが理解を深めるのに役立つからです。先輩のアドバイスをしっかりと受け止め、実践につなげましょう。

学ぼうとする姿勢を先輩にも見せることで、好印象をもってもらいやすく、よい関係性を築くきっかけになります。

最後にひとこと

どんな人であっても、新しい環境に飛び込むときは少なからず不安になるはずです。ただ、すべての不安や悩みを自分ひとりで抱え込む必要はありません。先輩を頼り、同期と悩みを分かち合いながら、少しずつ成長していきましょう。

そうしているうちに、たくさんの人と良好な関係を築くことができますし、看護師の仕事にも慣れていくはずです。あなたの人生は、あなたのもの。たくさんの経験ができる1年目を、素晴らしい時間にしてくださいね。

新卒で総合病院に入職したMさん

4年制看護大学卒業後、すべての緊急搬送を受け入れる総合病院の整形外科へ配属となったMさんからのメッセージです。

入職後の勉強は職場で一点集中がおすすめ!

看護師は入職してからも勉強は続きます。看護・医療業界は日々進化しているからです。また、学生のときの勉強だけでは足りない知識も多く、新人看護師はとくに勉強して知識をアップデートする必要があります。

しかし、慣れない業務で心身ともに疲れてしまい、自宅に帰ってから勉強するのはなかなか難しいものです。実際のところ私もそうでした。また、自宅で勉強するとオンオフの切り替えも難しくなり、余計にストレスや疲れが溜まってしまいます。

そこでおすすめなのが、病棟のカンファレンス室や、院内の図書室を使って勉強することです。残って勉強するとなると大変だと思うかもしれませんが、プライベートとの切り分けがしやすくなり、自分の時間も大切に過ごせるようになります。

とくに病棟のカンファレンス室なら、カルテを確認しながら効率よく勉強できます。まずは、職場=仕事と勉強に励む場所、自宅=一日の疲れを癒す場所と決め、メリハリを意識して頑張ってくださいね。

同期や先輩と一緒に勉強すると視野が広がる

私は仲のいい同期と勤務がかぶると、必ず一緒に勉強してから帰っていました。同期と一緒ならカンファレンス室や図書館以外に、お互いの自宅で時間を決めて勉強することもありました。

同期と一緒に勉強すると、業務に関する情報交換やアドバイスしあうこともできます。別の病棟の同期であれば、他領域の看護について知る機会になります。お互いの知識やスキルを高めあえる素敵な存在なので、同期との関係も大切にしてくださいね。

また、話しやすい先輩がいれば積極的に「一緒に勉強しましょう」と誘ってみましょう。先輩にとっても刺激になりますし、後輩の積極的な姿勢は先輩にとってもうれしいものです!

最後にひとこと応援

入職後は慣れない業務で想像以上に体が疲れているはずです。どこで勉強する場合でも、無理をせず時間を決めて取り組みましょう。「休みの日は勉強しない」と決めることも大切ですよ。

勉強や仕事に一生懸命励むこともとても素敵なことですが、プライベートの時間も大切にして息抜きすることを忘れないでくださいね。

新卒で急性期の外科病棟に入職したSさんからの応援メッセージ

社会人から看護師を目指し専門学校を卒業後、急性期の外科と整形外科の混合病棟へ配属になったSさんからのメッセージです。

苦手な人ともコミュニケーションを取ってみて

働きだすと、先輩看護師や患者さんのなかには苦手と感じる人も出てくるでしょう。しかし、マイナスな気持ちは相手にも伝わってしまいます。良好な人間関係を築くためには最初から苦手意識を持たず、積極的に自分からコミュニケーションを取ってみてください。

私は苦手な先輩や患者さんに、あえてプライベートの趣味や家族の話を投げかけていました。そうすることで相手の意外な一面が見えてきて苦手意識が薄れたり、共通点が見つかって仲が深まったりすることがありました。大切なのはまず相手を知ろうとする姿勢です。

先輩看護師も実は悩んでいるもの

指導方法に悩んでいる先輩看護師は多いものです。実際に私が働いていた病院では、中堅看護師が新人教育を担当していたので、先輩のなかでも指導経験が少ない人も多くいました。指導側の具体的な悩みは、新人看護師さんが指導内容を理解しているかわからない、意思疎通ができているか不安といった内容です。

そのため、指導を受けるみなさんは、意思表示することを意識してほしいと思います。例えば「初めて〇〇の手技をするので不安なため、見守って欲しい」「〇〇までは理解できたが、△△の部分がわからない」など、自分の考えをしっかり伝えると相手も指導がしやすくなりますし、良好な関係を築くことにもつながりますよ。

最後にひとこと

看護師1年目は、社会人として仕事に向き合う姿勢から看護師として必要な知識や技術まで、さまざまなことを指導されます。初めてのことだらけで戸惑ったり悩んだりするのは当然です。

辛くなったときは、できない自分を責めたり人と比べたりするのではなく、1ヶ月前の自分と比べてどれぐらい成長したかにフォーカスして自分を認めてあげてください。新人時代の基礎は必ず将来の役に立ちます。看護師を目指したときの初心を忘れずに、理想の看護師像に近づけるように頑張ってくださいね。

看護師になるあなたをこれからも応援し続けます!

先輩からの応援メッセージはいかがでしたでしょうか。理想の看護師像や働き方は人それぞれであり、あなたがイキイキと働くことこそが最も大事なことです。素敵な職業を選んだあなたは、これからさらに輝かしい毎日が待っています。そしてナース専科はこれからも、看護師として働く皆さんを応援し続けます!

こちらもチェック!新人看護師に役立つ基礎看護技術

以下では基礎看護技術の根拠や手順、コツについて詳しく解説した記事をまとめています。はじめての現場で役立つ知識ばかりです。ぜひご活用ください。

基礎看護技術

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