• 公開日: 2023/11/20

【連載】看護師 国家試験対策・過去問

第113回看護師国家試験対策|1問1答マラソン【解答・解説アーカイブ】第1~25問

2023年11月1日からスタートした第113回看護師国家試験対策「1問1答マラソン」にご参加いただきありがとうございます!

このページでは、過去1週間に出題した問題と解答・解説を、まとめて掲載していきます!
【週1回ずつの毎週更新です】






■2023年11月1日~11月19日出題分


問題1:左心室から全身に血液を送り出す血管はどれか。

1.大静脈
2.大動脈
3.肺静脈
4.肺動脈


解答:2


1. (×) 大静脈は下大静脈と上大静脈があり、右心房に注ぐ。
2. (〇) 大動脈は左心室から起始し、全身に血液を送り出す。
3. (×) 肺静脈は肺から左心房に注ぐ。
4. (×) 肺動脈は右心室から起始し、肺に血液を送り出す。
第111回(2022年)


問題2:Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

Aさん(30歳、初産婦)は、正常分娩で児を出産した。第2度会陰裂傷を認め、会陰縫合術を受けた。分娩3時間後に、分娩室から褥室へ帰室した。
産褥1日のAさんのバイタルサインは、体温36.8℃、脈拍72/分、血圧118/70mmHgであった。子宮底は臍下1横指で、子宮は硬く触れ、血性悪露中等量、後陣痛がみられる。会陰縫合部の痛みはあるが発赤はない。乳房緊満(-)、乳管開口数は左右とも4、5本。「昨夜は興奮してなかなか眠れなかった」と言う。
産褥4日。母子ともに出産後の経過は順調である。看護師が、Aさんへ退院に向けて育児に関する話をしていたところ「赤ちゃんの顔や胸が赤くなっているのが気になっています」と相談してきた。看護師が新生児の皮膚を観察したところ、児の顔面と胸部に中毒性紅斑が数個散在していた。

1.紅斑を乾燥させるよう説明する。
2.紅斑をガーゼでよく洗うよう説明する。
3.自然に消失するため心配はないと説明する。
4.抗菌薬の軟膏の処方について医師に相談すると伝える。


解答:3


1. (×) 大静脈は下大静脈と上大静脈があり、右心房に注ぐ。
2. (〇) 大動脈は左心室から起始し、全身に血液を送り出す。
3. (×) 肺静脈は肺から左心房に注ぐ。
4. (×) 肺動脈は右心室から起始し、肺に血液を送り出す。
第111回(2022年)


問題3:左片麻痺患者の上衣の交換で適切なのはどれか。

1.左腕から脱がせ、左腕から着せる。
2.左腕から脱がせ、右腕から着せる。
3.右腕から脱がせ、左腕から着せる。
4.右腕から脱がせ、右腕から着せる。


解答:3


1. (×) 片麻痺患者の衣服の着脱は、脱健着患が基本となる。左片麻痺患者では、右腕から脱がせ、左腕から着せるのが適切である。
2. (×)
3. (〇)
4. (×)
第111回(2022年)


問題4:1500mLの輸液を朝9時からその日の17時にかけて点滴静脈内注射で実施する。20滴で1mLの輸液セットを用いた場合の1分間の滴下数を求めよ。

ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。
回答欄:①②滴/分

① 0123456789
② 0123456789


解答:①6、②3


朝9時から17時までの8時間(480分)の間に1500ml滴下するため、1分あたり 3.125mlを滴下することになる。20滴で1mlの輸液セットを用いた場合、 3.125ml×20滴=62.5滴となり、小数点以下第1位を四捨五入すると、約63滴となる。
第109回(2020年)


問題5:地域保健法に基づき設置されているのはどれか。

1.診療所
2.保健所
3.地域包括支援センター
4.訪問看護ステーション


解答:2


1.(×) 診療所は医療法に基づき設置される。
2.(〇) 保健所は地域保健法に基づき設置される。
3.(×) 地域包括支援センターは介護保険法に基づき設置される。
4.(×) 訪問看護ステーションは健康保険法より優位にある介護保険法に基づき、指定居宅サービス事業者の指定を受ける必要がある。それにより医療保険の訪問看護も実施できる。
第110回(2021年)


問題6:加齢の影響を受けにくく、高齢になっても維持されやすい認知機能はどれか。

1.感覚記憶
2.短期記憶
3.結晶性知能
4.流動性知能


解答:3


1.(×) 感覚記憶は各感覚器官に特有に存在する、最も保持期間が短い記憶で、加齢とともに低下する。
2.(×) 短期記憶は感覚器を通して入力された情報を短時間記憶したもので、加齢により低下する。
3.(〇) 経験と知識の豊かさや正確さと結びついた能力を結晶性知能といい、60代がピークとなる。
4.(×) 情報を獲得し、処理する能力を流動性知能といい、40代から低下する。
第110回(2021年)


問題7:放射線治療で人体の吸収線量を表す単位はどれか。

1.Bq
2.eV
3.Gy
4.Sv


解答:3


1.(×)Bq(ベクレル)は、放射線の量を表す単位である。
2.(×)eV(エレクトロンボルト)は放射線の強さを表す単位である。
3.(〇)Gy(グレイ)は、物質や人体がどれだけ放射線のエネルギーを吸収したかを表す単位である。
4.(×)Sv(シーベルト)は、放射線の量を人体への影響の大きさで表す単位である。
第112回(2023年)


問題8:成人のばね指(snappingfinger)で正しいのはどれか。

1.男性に多い。
2.原因は腱の炎症である。
3.好発部位は示指である。
4.積極的にストレッチを行う。


解答:2


1.(×)ばね指は更年期の女性に多い。
2.(〇)ばね指は、手の使い過ぎによって屈筋腱と靱帯性腱鞘の間で炎症が起きた状態で、腱鞘の肥厚や腱の肥大が起こり、通過障害を起こす。
3.(×)母指と中指に好発する。
4.(×)動かすたびに摩擦によって炎症が進むため、局所の安静が必要である。
第112回(2023年)


問題9:抗原によって感作されたTリンパ球による細胞性免疫が主体となるのはどれか。

1.花粉症
2.蕁麻疹
3.ツベルクリン反応
4.アナフィラキシーショック
5.インフルエンザの予防接種


解答:3


1.(×) 花粉症はⅠ型アレルギーであり、IgE抗体による液性免疫が関与する。
2.(×) 蕁麻疹はⅠ型アレルギーであり、IgE抗体による液性免疫が関与する。
3.(〇) ツベルクリン反応はⅣ型アレルギーであり、Tリンパ球による細胞性免疫が関与する。
4.(×) アナフィラキシーショックはⅠ型アレルギーであり、IgE抗体による液性免疫が関与する。
5.(×) インフルエンザの予防接種は不活化ワクチンであり、液性免疫を獲得できる。
第110回(2021年)


問題10:正常な幼児期の基本的生活習慣で2歳0か月ころまでに習得するのはどれか。

1.鼻をかむ。
2.スプーンを使う。
3.夜間のおむつがとれる。
4.洋服のボタンをとめる。


解答:2


1.(×)おおむね4歳で鼻をかむことができるようになる。
2.(〇)おおむね1歳6か月でスプーンを使うことができるようになる。
3.(×)おおむね3~4歳で夜間のおむつがとれるようになる。
4.(×)おおむね3歳6か月でボタンをとめられる。
第112回(2023年)


問題11: 訪問看護師が地域包括支援センターに相談してAさんに提案する社会資源はどれか。

Aさん(65歳、女性、要支援1)は1人暮らし。chronic heart failure慢性心不全で定期的に外来受診していた。下肢の浮腫と息切れを自覚し、心不全の増悪があると診断されて入院となった。入院治療によって、両下肢に軽度の浮腫はあるが歩行による息切れは消失し、退院することになった。
Aさんは退院後の生活について「近くのスーパーに歩いて買い物に行くのが楽しみですが、息切れが心配です。何か気をつけたらよいですか」と病棟看護師に話した。
退院後3週、Aさんの浮腫は改善しheart failure心不全の増悪もなかった。Aさんは「同年代の人との交流を広げたいと思っています。利用できるサービスはありますか」と訪問看護師に質問した。

1.高齢者サロン
2.療養通所介護
3.通所リハビリテーション
4.共同生活援助〈グループホーム〉


解答:1


1. (〇) 高齢者サロンは介護予防事業のひとつで、高齢者であればだれでも参加できるため、Aさんに提案する社会資源として適切である。
2. (×) 療養通所介護は、難病などの重度要介護者やがん末期の人が対象となるため、Aさんは該当しない。
3. (×) 通所リハビリテーションは要介護者が対象となり、機能の維持回復訓練や日常生活動作訓練を行う場であるため、Aさんには不適切である。
4. (×) 共同生活援助〈グループホーム〉は、障害者が地域住民との交流が確保される地域の中で、家庭的な雰囲気の下、共同生活を営む住まいの場であり、Aさんには不適切である。
第111回(2022年)


問題12:エアマットレスの使用目的で適切なのはどれか。

1.体圧分散
2.体温管理
3.関節拘縮の予防
4.末梢循環の促進


解答:1


1.(〇) エアマットレスの使用目的は体圧分散である。
2.(×)
3.(×)
4.(×)
第110回(2021年)


問題13:母親がAさん(27歳、統合失調症)に対して「親に甘えてはいけない」と言いながら、過度にAさんの世話をすることで、Aさんが混乱していた。 この親子関係を示すのはどれか。

1.共依存
2.同一視
3.ネグレクト
4.二重拘束〈ダブルバインド〉


解答:4


1. (×) 共依存とは特定の相手に必要とされることに存在価値を見いだし、互いに依存する状態である。
2. (×) 同一視とは特定の相手のようになりたいと思い、同じようにふるまったり、対象の考え方を自己の内面に取り込んだりする状態である。
3. (×) ネグレクトとは幼児・高齢者などの社会的弱者に対し、その保護や養育義務を果たさず放任する行為のことである。
4. (〇) 二重拘束〈ダブルバインド〉とは、相反する言語的なメッセージや非言語的なメッセージを一度に受け、どちらに従って行動したら良いか わからなくなる状態である。母親の言動と行動は相反しておりAさんの混乱を招いているため、この親子関係は二重拘束〈ダブルバインド〉である。
第111回(2022年)


問題14:Aさんに出現している症状の原因はどれか。

Aさん(47歳、女性、会社員)は、夫(54歳)と2人暮らし。6か月前から月経不順になり、閉経前の症状と思い様子をみていた。しかし、徐々に普段の月経時の出血量よりも多くなり、下腹部痛が出現してきたため、病院の婦人科外来を受診した。診察後、経腟超音波検査の指示が出され、看護師はAさんに検査について説明することになった。
Aさんは、経腟超音波検査で異常所見が認められ、その後の精密検査で子宮体癌と診断されて準広汎子宮全摘出術と両側付属器(卵巣、卵管)切除術を受けた。術後の経過はよく、排尿障害もなく順調に回復していた。
術後12日目のバイタルサイン測定時に「身体のほてりがあり、急に汗が出るようになったりして、夜もよく眠れません。そのためかイライラします」と看護師に訴えた。

1.エストロゲンの減少
2.プロラクチンの減少
3.アンドロゲンの増加
4.オキシトシンの増加
5.プロゲステロンの増加


解答:1


1.(〇) 卵巣摘出のため、エストロゲンとプロゲステロンが減少する。
2.(×)
3.(×)
4.(×)
5.(×)
第110回(2021年)


問題15:受精と着床についての説明で正しいのはどれか。

1.卵子が受精能をもつ期間は排卵後48時間である。
2.卵管采で受精が起こる。
3.受精卵は受精後4、5日で子宮に到達する。
4.受精卵は桑実胚の段階で着床する。


解答:3


1.(×) 卵子が受精能をもつ期間は排卵後24時間である。
2.(×) 卵管膨大部で受精が起こる。
3.(〇) 受精卵は卵管を通り、受精後4、5日で子宮に到達する。
4.(×) 受精卵は胚盤胞の段階で着床する。
第110回(2021年)


問題16:今後、Aさんに起こりやすいのはどれか。

Aさん(64歳、女性、主婦)は、50歳で高血圧症と診断され、降圧薬を服用している。栄養指導を受け、食事療法も実施している。趣味はサイクリングと海外旅行である。
数か月前からサイクリング中に息苦しさやめまいを感じるようになったため、かかりつけ医から紹介された病院を受診した。外来受診時のバイタルサインは、体温36.8℃、呼吸数24/分、脈拍40/分、血圧96/52mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(room air)。
検査の結果、Aさんは完全房室ブロックと診断された。
今後、Aさんに起こりやすいのはどれか。

1.脳虚血
2.肺塞栓症
3.不安定狭心症
4.心タンポナーデ


解答:1


1.(〇) 完全房室ブロックでは心室拍数は著しく低下し心拍出量が減少するため、一過性心停止によるアダムス・ストークス発作などの脳虚血症状を伴いやすい。
2.(×) 肺塞栓症は静脈を流れてきた塞栓子が肺動脈を閉塞することでおこる。
3.(×) 不安定狭心症は、冠動脈のアテロームの破綻と血栓形成により、心筋梗塞に伸展する可能性の高い狭心症である。
4.(×) 心タンポナーデは、胸部外傷や心膜炎などにより心嚢液が貯留し、心臓が拡張できなくなった状態である。
第110回(2021年)


問題17:関節拘縮の予防を目的とした関節可動域〈ROM〉訓練で正しいのはどれか。

1.関節を速く動かす。
2.運動麻痺がある場合は患側から行う。
3.他動運動は痛みが生じないように行う。
4.徒手筋力テストの結果が1以下の場合は自動運動を促す。


解答:3


1.(×)関節可動域〈ROM〉訓練は、痛みを与えない範囲内でゆっくりと関節を動かす。
2.(×)関節可動域〈ROM〉訓練は健側から行い、次に運動麻痺のある患側を行う。
3.(〇)関節可動域〈ROM〉訓練は痛みが生じないように行う。
4.(×)徒手筋力テストは0~5の6段階で筋力を評価するもので、1は「筋の収縮がわずかに認められるだけで関節運動は起こらない」であるため、自動運動はできない状態である。
第112回(2023年)


問題18:看護師のA君への対応として適切なのはどれか。

A君(小学6年性)は病院に併設された院内学級に通いながら骨肉腫の治療を続けていた。現在、肺転移があり終末期にある。呼吸障害のため鼻腔カニューレで酸素(2L./分)を吸入中である。A君の食事摂取量は減っているが意識は清明である。
1週間後に院内で卒業式が予定されている。A君は「卒業式に出席したい」と話している。
看護師のA君への対応として適切なのはどれか。

1.両親に判断してもらおうと話す。
2.今の状態では出席は難しいと話す。
3.出席できるように準備しようと話す。
4.出席を決める前に体力をつけようと話す。


解答:3


1.(×)A君は「卒業式に出席したい」と話しており、両親に判断してもらう対応は不適切である。
2.(×)欠席の判断は看護師が行うものではない。
3.(〇)A君は終末期にあり、本人の希望やニーズが満たされるよう支援・調整を行う。
4.(×)体力をつけられる状態ではなく、不適切である。
第111回(2022年)


問題19:社会保険制度と根拠法令の組合せで正しいのはどれか。

1.医療保険──健康保険法
2.介護保険──高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律〈高齢者虐待防止法〉
3.雇用保険──社会福祉法
4.年金保険──生活困窮者自立支援法


解答:1


1.(〇)公的医療保険には、健康保険、船員保険、共済組合、国民健康保険、後期高齢者医療制度がある。このうち、健康保険は健康保険法が根拠法令となる。
2.(×)介護保険は、介護保険法が根拠法令となる。
3.(×)雇用保険は、雇用保険法が根拠法令となる。
4.(×)年金保険は、厚生年金保険法や国民年金法が根拠法令となる。
第112回(2023年)



■2023年11月20日~11月25日出題分


問題20:上腕出血時の間接圧迫止血の部位はどれか。

1.腋窩動脈
2.尺骨動脈
3.大腿動脈
4.橈骨動脈


解答:1


1.(〇)間接圧迫止血では、出血部位に近い中枢側の動脈を圧迫する必要がある。上腕出血の場合は、腋の下にある腋窩動脈が適切である。
2.(×)
3.(×)
4.(×)
第111回(2022年)


問題21:車椅子による移送で正しいのはどれか。

1.坂を上るときは、背もたれ側から進む。
2.段差を上るときは、小車輪を浮かせる。
3.方向転換をするときは、小車輪を支点にする。
4.乗り降りをするときは、フットレストを下げる。


解答:2


1.(×) 坂を上るときは通常通り前に進む。急な坂を下る場合は背もたれ側から進む。
2.(〇) 段差を上るときは、小車輪を浮かせて段差に載せてから、大車輪を浮かせて進む。
3.(×) 方向転換の際は大車輪を支点にする。
4.(×) 乗り降りするときは、フットレストを上げて、足底を地面にしっかり接地させる。
第110回(2021年)


問題22:真空採血管とホルダーを用いて静脈血採血を実施するときに、駆血を解除するタイミングで適切なのはどれか。

1.採血針を皮膚に穿刺した直後
2.真空採血管内への血液の流入が始まったとき
3.真空採血管内への血液の流入が終わったとき
4.ホルダーから真空採血管を抜去した後


解答:4


1.(×)真空採血管とホルダーを用いて静脈血採血を実施する際、ホルダーから真空採血管を抜去した後に駆血を解除するのが正しい。ホルダーから真空採血管を抜かずに駆血を解除すると、静脈血圧が急激に低下し、採血管の内容物等が患者の体内に逆流するおそれがある。
2.(×)
3.(×)
4.(〇)
第112回(2023年)


問題23:退院に向けてAさんが利用する社会資源で適切なのはどれか。

Aさん(35歳、会社員)は妻(32歳、主婦)と子ども(2歳)と3人暮らし。5年前にdepressionうつ病と診断された。半年前に営業部門に異動し、帰宅後も深夜まで仕事をする日が続いていた。「仕事のことが気になってしまい、焦りと不安ばかりが増して眠れない。会社に行くのが苦しい、入院させてもらえないか」と訴えがあり、休養と薬物の調整を目的として精神科病院に入院となった。 入院後、Aさんから「実は薬を飲むのが嫌で、途中から飲むのをやめていたんです。薬を飲みたくないのですが、どうしたらよいでしょうか」と看護師に相談があった。
Aさんのうつ症状は改善し、多職種で退院に向けた話し合いを始めた。会社の休職制度を利用し休んでいるAさんは、「薬が効いたので、今後も薬を飲み続けることが大切だと思っている。異動したばかりなので仕事に早く戻らなければと思うが、休職してからずっと入院しているので、すぐに働ける自信がない」と看護師に話した。
退院に向けてAさんが利用する社会資源で適切なのはどれか。

1.就労継続支援
2.リワーク支援
3.障害者社会適応訓練事業
4.ジョブコーチによる支援


解答:2


1. (×) 就労継続支援は通常の事業所に雇用されることが困難な人に対して、就労の機会や生産活動の機会の提供、就労に必要な知識・能力の向上のために必要な訓練などの支援を行う事業である。 Aさんは休職中であり、すでに雇用されているため該当しない。
2. (〇) リワーク支援はメンタルヘルス不調により休職している人に対する職場復帰支援であり、Aさんが利用する社会資源として適切である。
3. (×) 障害者社会適応訓練事業は、精神障害者の社会復帰を図るため、一定期間事業所で社会適応訓練を行い、再発防止と社会的自立を促進する事業である。
4. (×) ジョブコーチによる支援は、障害者の職場適応に課題がある場合に、障害者の職場適応を図るため、職場にジョブコーチが出向いて、障害特性を踏まえた専門的な支援を行うものである。
第111回(2022年)


問題24:胸膜腔に存在するのはどれか。

1.滑液
2.空気
3.血液
4.漿液
5.粘液


解答:4


1.(×) 壁側胸膜と肺胸膜との間には狭い胸膜腔があり、その中に少量の漿液(胸腔液)が存在する。
2.(×)
3.(×)
4.(〇)
5.(×)
第110回(2021年)


問題25:外来看護師がAさんに助言する内容で適切なのはどれか。

Aさん(68歳、男性)は妻(68歳)と2人暮らし。bladder cancer膀胱癌で尿路ストーマを増設している。Aさんはストーマ装具の交換に慣れてきたため、妻と日帰りで近くの温泉地を旅行する計画を立てており、外来看護師に助言を求めた。
外来看護師がAさんに助言する内容で適切なのはどれか。

1.装具の交換に必要な物品一式を2回分持参する。
2.旅行中の水分摂取は1日1,000mL以内に控える。
3.他の入浴客がいなければ装具を外して入浴できる。
4.オストメイト対応のトイレがなければ旅行先を変更する。


解答:1


1. (〇) 装具の交換に必要な物品一式は、不測の事態に備えて2回分持参すると安心である。
2. (×) 水分摂取制限は尿量減少につながり、尿路感染や尿路結石のリスクとなるため、1日の尿量が1500ml~2000mlになるように水分をとる。
3. (×) 公衆浴場では、必ずストーマ装具を付けて入る。
4. (×) 尿路ストーマの装具交換時期は一般的に週2~3回であり、オストメイト対応トイレがなくても旅行できる。
第111回(2022年)



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