患者さんが余命宣告される場面に立ち会ったことがある看護師はどのくらいいるだろう。
そして、余命宣告された患者さんへの看護に悩んだことがある看護師は少なくないはず。そして、もし自分だったらと考えることも…
もし今の自分が余命宣告された時、看護師として、一人の人間として、どんな判断をするのだろうか。
もし自分が余命宣告をされたら…
ナース専科調べ(2023年3月29日/有効回答数:906)
余命宣告後の治療の選択は、なんとほぼ意見が半分に分かれる結果に。
余命の長さやその時の生活や年齢によって変わってくるという意見も多いけど、治療する派は「子供のため」「希望を持ちたい」とナースだから持てる希望であったり、治療しない派の「自分のやりたいことをしていたい」「自由でいたい」と多くの患者さんを見ているナースにしか分からない思いも。
余命宣告された患者さんの思いに寄り添う材料となってほしい…
治療をする
わずかでも希望を持ちたい
治療を乗り越えられる未来があるかもしれないから
治療の内容によるが、治療を全くせずに命を諦めることはできない。
子どもの成長をまだまだ見たい思いもあり、医療の進歩や自然治癒力による奇跡を信じたいから。
治る可能性があるなら、希望を持ちたいし、自分で終止符をうちたくない。授かった生を全うして天国に行きたい。
奇跡を知っているから
自分の身体が治療に耐えられるまでは治療していきたい。
余命宣告されても何年も頑張って居る人もいるし、家族の希望で治療して、余命が伸びたケースもあるので、患者と関係者全員が一致したチーム医療が自分に実現できたら理想だと思う。
余命宣告されても、治療や本人の努力で長く生きた方もいらっしゃるので。
奇跡を信じたいし、奇跡が起こる現実も知っているから
誰のために治療するのか…
子どもがまだ小さいため、少しでも成長を見届けて、親としての役目を果たしたいから。
生きる努力を何もしない選択は自分を大切にしてくれた人を悲しませるから
高齢の父親の世話をしなければならないので、治るものなら治したい。
保護犬を含めて3匹の犬がいます。
その子を看取るまで、出来るだけ生き延びたい
自分が納得できるまで、生きていたい。1日1日を精一杯生きるために治療を受けると思う。
自身の闘病体験から思うこと
以前、病気を患った時に、子供が18歳になるまで死ねないと強く思った。今思っても、私にとってそれ以外にはないと思う。
乳がん治療を経験しています。最後まで諦めず、病気と闘いたいと思います。
自分も今癌治療中ステージ1化学療法3回終わった時点で転移が見つかり治療変更して今4クール目もしここで余命宣告されてもこのまま治療すると思う!
身辺整理の時間が欲しい
残された時間に、色々と身辺整理したいから。
少しでも長く生きたいし、死ぬまでにしっかり準備したいから、その時間を稼ぐため。
人生のやり残した事に蹴りをつける時間を確保したい。お世話になった人にお礼参りをしたい。身辺整理をする時間が欲しい。
治療はしない
実際に辛い治療をする患者さんを見てきたから…
治療で辛い姿をみてきており、それならQOLを保てるような選択をしたい
治療の副作用で苦しむ姿を見てきたから。
ルートまみれになって最期は面影が無くなってる患者をみてきたから
治療しない選択をした患者さんは…
余命によるかもしれないが、治療をやめた後に最後は自由に過ごしたいと言う気持ちで生き生きしてきた患者さんをみてきたため。
母が急性白血病で治療せず旅行など楽しんでいたので
生きているうちにやりたいことをしたい!
残された時間を家族や友人とゆっくり過ごすためには、身体がしんどくなる治療をするとできることもできなくなるから。
余命を、治療ではなく、できるだけ好きな時間に使いたい!今はそう思っていますが、実際そうなったらどうなるかは分かりませんが、
辛い治療はせず、体力が残っているうちに家族と楽しく旅行をしたりして思い出を作りたい
家族への負担も考えてしまう
制限された生活を送りたくないし、周りに迷惑かけてまで長生きしたくないから
生活の一部に通院が加わることで、家族に負担をかけることを考えると、治療よりも楽しい思い出をたくさん作った方がいいと考えるため
辛い顔ばかり、子供たちに見せたくないから、太く短く生きる。
治療ではなく緩和ケアで
残された人生、好きなことをして過ごしたい。それができなくなったら、最後は緩和ケアのみ受けたい。
緩和ケア病棟で勤務していました
抗がん剤治療して苦しみたくないので旅行に行き、美味しいものを食べ、家族や友達と思い出を作りねむるように死にたいです
緩和が充実した病院を探して好きに生きたい。緩和ケアが不十分な国なので探すのは大変だと思うけど。。。
イラスト・まえかわしお