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都内でもわりかし大きい地震がありますよね。もしも大地震が起きたら私は勤務病院から近距離に住んでいるため、勤務外であっても病院には向かうつもりです。
しかし新人看護師、何をするにも未熟で、自身を持ってできることの方が明らかに少ないです。例えば、移乗介助が必要な患者さんがいて、声がかかり駆けつけて、先輩から指示をもらってようやく手を添えるような状態で、全く力になれていないと感じる日々です。
そんなこともあり、新人看護師が大地震のときに何ができるのか、逆におどおどして迷惑ではないか、などと思ったりもします。とりあえず明日、病院の地図をもらい、せめて避難経路だけ抑えておこうとは考えています。
そこで質問ですが、みなさんなら地震発生時どうしますか?また新人看護師はなにができますか?
もし大震災が起こったら…?
■阪神・淡路大震災を経験して…
私は新人一年目のなんちゃって看護師の時に阪神淡路大震災に合いました。病院は東灘区にあり、激震地で、次から次に人が板に乗って運ばれてきました。病院の中は戦場のようでした。
何も出来ないだろうなぁと思い、帰ろうと思いました。けど、目の前に次々と来る患者さんを見たら、自然と動くものです。臨機応変に動ける柔軟性が一番かな(笑)。災害にマニュアルはないですから。
勤務中なら病院の災害発生時のマニュアルに従います。でも、非番なら行きません。自分と家族の安否が先です。私は勤務外は家族優先と言いたいです。
被災者医療職から言わせてみれば、ご立派な考えで家族と永遠に会えなくなった人、そしてその後も心を病んだ人、たくさん知っています。あの時は独身だったから行けました。
どうかお子さんが居る家庭だけでも家族優先させてあげられるような職場づくりをお願いします。
■東日本大震災を経験して…
まずは呼吸器が倒れないよう押さえたり棚が倒れないよう支えたりしました。非常用電源に切り替わってるかの確認や他スタッフの安全確認。揺れが落ち着いてから個室や大部屋の患者さんの安全確認をしました。そうしている間にもまた地震の緊急速報が流れてたので、しばらくその繰り返しでした。
その間、主人の安全確認のメールも出来ましたし、勤務時間が終わってからは、すぐに小学校の息子と保育園の娘のお迎えにダッシュでした。私にはそのくらいしか出来ませんでした。
揺れてる最中も患者さんの事を考えつつ家族も心配でしたし。まずは自分の身の安全ではないでしょうか?でないと何も出来ないかなと思います。
5階の病棟で勤務中でした。ベッドサイドまでは行ったものの、柵にしがみついてるのがやっとでした。窓が落下し、天井の蛍光灯は割れガラスの粉が舞い、床が割れ下の階が見える状態になるとは、思いもつきませんでした。
とにかく、患者さんを一階の別棟フロアに人力では運ばなければならず 看護師、医師、だけでなく事務職員、栄養士全てのスタッフ総出で126人の患者さんをシーツでくるんで、6人で1チームになり、全員運び終えるまで4時間かかりました。
最後に各部屋を見て回り、消防士さんと最終チェックしたのですが、その時ふと避難訓練と現実にやっている行動がリンクした瞬間がありました。事が起きる前に避難経路を知っておくことや、日頃からイメージすることは、確実に役立つことだと思います。
職場にいて地震と津波を経験しました。震災はどのような形でどれだけの規模で来るかはわかりません。あなたの命を守ることが最優先です。誰かを助けるのはそれからで、あなたが無事であれば、やることは沢山あります。
私は自分の家、家族の安否確認するのに4日も病院の外には出れませんでした。もちろん携帯の電波塔も流され、電気もないので通信もつかえませんでした。家族との連絡の取り方大丈夫ですか?避難所はどこで家族とどこで待ち合わせするか決まってますか?
■震災経験者は語る
幸いにもそれほど大きな被害も無く震度4でしたか。看護師と介護士で構成されたチームでしたので、介護士に各居室での寝たきりの方の確認、食堂で過ごしている方達の状況の把握を指示して、事務所の状況を電話にて確認し、介護士から上がってきた状況を把握して、もしもの時の為に一応避難口に近い場所で「レクをします。お集まりください」と日中行事を変更して集合して頂きました。
職員が日常と変わらない状況で過ごしていることで不安を訴える方はいなかったようです。
入職されたばかりの職員の方もいましたのでその方には「高齢者と兎に角話をして日常的に振る舞うこと」と指示した記憶があります。
まず、病院に行くまでも大変でした。交通状況は最悪。信号機も止まり道路は危険でいっぱい。人も最悪。みんなが助かりたい気持ちでいっぱいって感じ。
自分の親族に電話しても混線でなかなか繋がらず。不安な気持ちのまま自分の家から必要なものだけを取り出してなんとか病院へ。まるで戦時中の状態でした。
入院患者さんだけでも色々なことが不便な状態で怪我をした患者さんもぞくぞく来ます。そんな中経験年数2年目の自分に何ができるか。ものすごくいっぱいありました。雑用家事洗濯なんでもこなしました。もちろん看護師としてもできる限りを尽くしたつもりです。
■災害時、新人看護師は何ができる…?
新人さんには、解り易く的確に指示してあげれば良いと思います。各患者さんを全員ラウンドして、安心してもらえるような声をかけながら異常がないか確認してもらうことも大切だと思いますよ。
とりあえず搬送でもなんでも出来そうなことをやるんじゃないかなーと思います。
その場を仕切ってる人を見たら、何すればいいですか?って聞きます。エアバッグ、吸引、気道確保、バイタル、ルート確保…何かしらやることありますよー怖い…
病院のマニュアルを読んでおく。非常電源などどこにあるか、知っているのと知らないのでは大違いです。あとは上司の指示に従います。どうしょうと考えるより、上司の指示をよく聞いた方が、パニックにならなくて済むのでは。
みんなバタバタしてるので患者さんの声かけや物品の補充・搬送でも大事な役割です。移乗やバイタルチェックなど普段やってる看護を出来るようになることが災害看護の一歩ですよ!あとトリアージのことも勉強されるといいと思います。
非常事態の最初の部分はとにかく人手が必要ですから。責任者の指示をきちんと聞いて下さい。何も技術的なことができなくても、患者さんのとなりで怖いという気持ちを共有することだって、とても大事な役割になりますよ!
■災害時、1番にすべきことは…?
何よりまず自分の命を守ってください。患者さんを助けるにも自分が怪我をしたりしたらできませんからね。
災害が起きたら、まず自分の身の安全の確保が先だと思います。看護師である前に一個人ですからね。安全なところに避難して落ち着いてから他人の救助を考えればいいと思います。落ち着けば、自分のできることって見えると思います。
自分の身の安全を確保しましょう。すぐ駆けつけるべきかもしれませんが、あなたが怪我をすれば新人だろうと師長だろうと、戦闘力には欠けが生じるはず。安全を確保してから駆けつける、仕事につく。
「地震がきましたあなたはどうしますか」…「自分の身を守る」です。揺れがおさまったら患者確認に行きます。看護師が怪我をしたら夜勤では特に戦力がなくなりますからマニュアルどおりに前回の地震でも動きました。
関連トピック:「
大地震発生時の新人看護師の行動。
」
イラスト・なしま