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経管栄養剤の中に直接湯を足し、栄養剤と湯を同時に注入する患者さんと、栄養剤を注入し終えてから湯を別に注入する患者さんがいらっしゃいます。
自身で学習した結果、栄養剤のみだと消化しきれず下痢してしまいやすい患者さんは湯を混ぜて栄養剤の濃度を薄める方法もあると学んだのですが、この方法が正しいとすれば、本来栄養剤は湯と別々に投与するべきなのでしょうか?
経管栄養に白湯、混ぜる?別々?
■白湯、混ぜてます
今の職場は、病棟の全患者が経管栄養です。白湯を入れてから栄養剤、薬の手順だと、業務が回らないです。白湯を混ぜるのは全体の水分量確保、回数を減らして日中の活動時間との調整。経管栄養前に胃の残量が無ければ良しとしています。さすがに残量と対応には個別性が有りますけど。
すべて割りますね、水で。後からいくやらというのは、レフピーワンを行くときくらいですね。あと、水薬も栄養剤の中に一緒に入れます。もはや手間を省くばかりで看護感はそっちのけです…
当院も知っている人は知っているが、「特に医師から細かい指定がない」「マニュアルに混ぜるなとは書いていない」「そう教えられている」って人が多いのかな。混ぜて投与している。医師の指示では「湯+栄養剤○○ml」と指示が出るだけ。
医師に聞いた時に、白湯と混ぜると下痢しにくくなる。と説明されました。しかし、栄養剤によっては白湯を混ぜると分離(?)するものがあるそうです。
まだ栄養剤を白湯で薄めて注入したり、栄養剤注入後に白湯を注入したりする指示が出ています。なので、栄養士と連携して業者さんから、院内勉強を開催していただくよう企画しているところです。
■先に入れます
施設、在宅共に病院からの指導が、三年前迄は混ぜて…だったのが、白湯を先に注入してからにに変わりました。
うちも白湯と混ぜてたけど、白湯注入後、栄養材を注入するようにかわりました。
NST学会で、白湯を先に入れると…。という発表されてましたよ。確か、栄養士の真壁さんって方が、代表だったと思います。検索してみては?
私の病院では以前は混合していましたが、今は水注入後30分してから栄養を注入しています。
お白湯を100ccほど先に20~30分ゆっくり落とします。胃腸を活発にしてから、本体を2時間ぐらいで落とし、お薬、お白湯100ccにします。
■「先に入れる」その理由
水分のほうが胃内の停滞時間が短く、逆流性誤嚥のリスク低減と、胃の蠕動運動亢進が図れるためとされています。
栄養士さんからはお湯と一緒にすると浸透圧に変化が生じるものもある、と指導を受け別々に注入しています。栄養剤の種類にもよると思いますよ
白湯だけなら、早目に落とせるので、注入時間の短縮になることと、白湯と混ぜてから時間をおくことによる腐敗のリスクを減らせるとのことでしたよ。
栄養剤500ml+水100ml注入するとして、栄養剤を先に注入すると胃の中に溜まります。その後に水を入れると先にたまった栄養剤の上にさらに水分が乗ってしまい、逆流しやすく誤嚥のリスクが高くなります。栄養剤500mlに水分が100ml加わり600mlが胃に停滞する。
水分を先に投与すると胃の中には停滞しないので、栄養剤の500mlだけが胃に停滞します。
■下痢対策は…?
投与速度の調節と、栄養剤の変更や食物繊維添加、整腸剤投与などで、栄養剤を白湯で薄めることは推奨されていません。
下痢をする方は、本体をゆっくり3時間かけます。
■どちらで対応するべき?
マンパワーの無い中小病院でたとえば、60人の経管栄養を夜勤で一人のナースが処理するのは無理がありませんか?白湯と栄養剤を別々にするってことは、継ぎ替えが発生すると思うのですが…
全くの根拠は、言いがたいですよね。濃厚流動だから、滴下が遅くなるから白湯を入れる事で落ちる速度も変わります。だから、絶対にしていけないとも言いがたい所です。
白湯を混ぜで経管栄養を実施するのは、推奨されていることではないにしろ、限られた時間とスタッフで安全に行える最大限の方法でしたら、患者に利益はあるとおもいます。看護側の都合重視ではなく、安全に確実に行うとう患者側にたった考え方だということです。
関連トピック:「
経管栄養剤に湯を足すことについて
」
イラスト・なしま