編集部セレクション
  • 公開日: 2021/7/26

血管に逃げられる…末梢確保のコツは?

「ラウンジ☆セレクト」は「ラウンジ」で盛り上がった話題と、そこに寄せられたみなさんのご意見を紹介しています。

 今回のトピック 
新人です。今、末梢確保の練習をしていて見守りで患者さんに刺してます。けれどいつも失敗してしまいます。
何とか血管は探せるんですけどどうしても刺すときにずれてしまい失敗します。針を抜くとずれてるー!ということが多々あります。
コツとかありますか?教えてください!

 

末梢確保のポイント

■1番重要!血管選び

可能ならしばらく上体をギャッジアップしてから駆血すると血管がよく見えますよ

しっかり血管探しをすること。血管の分岐があればそこを狙うとずれにくいです。血管を押えて躊躇なく刺すと良いです。

血管の分岐部をねらうっもりで、その手前の皮膚に針をさす。分岐部をねらうのは、血管がにげにくいから。血管を直接さすのはNG。

■血管を選んだら、しっかり固定!

お年寄りとかは筋肉量が減って血管が動きやすいと聞きました。腕なら腕を下から握って皮膚を引っ張るようにすると逃げにくいです。

血管が逃げないように、手前の皮膚を固定して、血管の上に針をおいて、あまり角度をつけずに差し込むとずれないと思う

血管周囲の皮膚固定をしっかりすること…高齢者で皮膚のたるみがある場合は腕の下側に手のひらをおいて末梢側だけでなく左右に向けても皮膚を固定します。

血管を触れた時の弾力で硬い血管は横に逃げやすいので刺す時の勢いは少し抑えめに皮膚固定に気をつけながら刺します。太くても弾力が弱い血管は陰圧のかけ具合を調整しながら引くので真空管ではなく物品選択を考えます。

駆血の強さは大丈夫ですか?強すぎても弱すぎてもいけません。テンションと固定は大丈夫ですか?逆血きたときに、安心してテンションがゆるんでませんか?ここでテンションが緩むと血管外になるし、テンションかけても固定が出来てないと針が進みすぎるし…

■あとは、ためらわない!

刺すときに、迷いを持たない。と、新人の頃先輩に言われました。ここと決めたら、一気に刺す。もちろん、手技、血管選定もしっかりやっての上ですが。

針先を皮膚に付けたときに、一瞬でもためらうと、決意が揺らいで血管に逃げられてしまいますよ。

■他にもある!こんなポイント

血管が逃げたせいとかではなく、本当に刺す位置や向きがズレている可能性が有るのでは?目が悪かったりしませんか?両目で見た後、片目を閉じて、誤差が少ない方が利き目です。利き目の方が正面にくるようにすることを試してみて下さい。

私のコツは、血管の正面に自分の体が来るようにポジショニングすることです。

逆血が確認できた時点で、舞い上がって慌てて次の動作に移っていませんか?手技は一つ一つ丁寧に行うことが大事ですよ。

■やっぱり1番良いのは…

もう一度先輩や同期の腕を借りて練習した方が良いのではないですか。

見守りしてくれてる先輩には、何がどう良くないか見えてるはず、自分なりに努力しつつ、その先輩に聞くのが一番だと思いますよ

まずは先輩に手技を確認してもらい、ある程度成功率を上げてから患者に実施しましょう。

見守りでやっているなら、あなたの手技を見ている先輩の方が的確にアドバイスしてくれると思いますよ。

関連トピック:「 末梢確保
イラスト・なしま

関連記事