• 公開日: 2018/11/2
  • 更新日: 2020/3/26

【連載】看護師 国家試験対策・過去問

国家試験に記述式問題が出題!

夏休みは国試対策にとって大きな山場。今回は、看護学生にとって大切な国家試験に関する情報です。厚生労働省の「保健師助産師看護師国家試験制度改善検討部会」が4月23日にとりまとめた報告書をもとに、次回の国家試験から出題傾向が大きく変わることが決まりました。

実施時期については、103回からという説が有力でしたが、 8月1日の厚生労働省の発表により次回102回からの実施となりました。では102回の看護師国家試験からどんな出題形式が導入されるのか、具体的にみていきましょう。


(1)「1状況2連問」の導入

状況設定問題においては、従来通りの1つの状況設定について3つの連続する問題で構成される「1状況3連問」を基本としつつも、「1状況2連問」が導入されます。
※出題数(60題)は変更なし

(2)記述式問題の導入

厚生労働省は非選択式問題としている問題です。計算問題については、これまで4肢または5肢から正解肢を選択する形式でしたが、次回からは解答となる数字を直接記述(マーク)する出題形式が導入されます。

(3)カリキュラム改正に沿った出題

平成20年のカリキュラム改正に沿った「実践での課題に対する問題解決能力など、基礎的知識および技能を応用する能力」が問われます。

(4)社会保障制度に関する出題を充実させる

保健医療福祉サービスの内容や方法、提供の場の多様化に対応するため、社会保障制度に関する出題内容の充実が図られます。

(5)専門基礎科目の内容拡充

「適切な与薬」「医薬品管理と患者教育に関する薬剤の知識」「感染管理や医療安全等のリスクマネジメント」「健康教育」の充実が図られます。

受験生にとって初めてのパターンであり、特に影響しそうなのは、(2)記述式問題の導入ではないでしょうか。日頃から意識して計算問題に慣れておくなど、計算力をつけておきたいところです。
詳しくは、厚生労働省のサイトをご覧ください。

上記ページに例題もあるので解説と一緒に紹介します。

◆例題 点滴静脈内注射360mlを3時間で行う。
一般用輸液セット(20滴/ml)を使用した場合の滴下数を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

◆解答・解説 40滴/分
360mlを3時間で投与するので、1分あたりの投与量は360ml÷180(分)=2ml。1mlを投与するために20滴の滴下が必要な輸液セットを用いるので、1分間に2mlを投与するためには、20×2=40滴/分の滴下数が必要である。

よってこの時にマークするのは「4」と「0」です。
みなさん解けましたか?

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