編集部セレクション
  • 公開日: 2025/4/23

親の余命宣告。治療方針で兄弟と対立…

「ラウンジ☆セレクト」は「ラウンジ」で盛り上がった話題と、そこに寄せられたみなさんのご意見を紹介しています。

 今回のトピック 
親が余命一年と宣告されました。主治医に抗がん剤より緩和ケアを考えていくようにと言われました。私も抗がん剤の副作用で苦しむより、残りの時間を楽しく過ごしてほしいと思い、本人もそのように考えてました。しかし他の兄弟は納得せず、結局転院して抗がん剤を開始する予定です。副作用の辛さを兄弟にいったのですが、まったく聞く耳をもたず、「あんたは見殺しにするのか」とキレられてしまい、まったく会話ができなくなりました。
私も長く生きてほしいと思わないのではないんです。ただ、今まで見てきた患者さんの壮絶な最期を親にも味合わせたくないだけなんですが。
どうしたらよいのか途方にくれています。

 

医療従事者ゆえの苦悩…?

■実際に親を看取った経験のあるナース

父を最終的にホスピスで看護取りましたが、余命宣告を受けてからわすか半年ちょうどでした。セカンドオピニオンに走り回った兄弟も、丸山ワクチンを取り寄せた兄弟も、免疫療法のために一本10万もする注射を治療に取り入れているクリニックに新幹線で通院付き添いした兄弟もいました。
家族のそれぞれの思いがまとまるまで時間もエネルギーも必要です。後悔ない一年間が過ごせるように、家族の気持ちが早くまとまることをお祈りしてます。

私の親は50代でがんの告知を受けました。化学療法にあたり、我が家では、家族の希望に合わせ、納得できるようにサプリメントを併用しました。家族にとったら、自分も同じように苦しみ、自分にも何かできることが必要だったのではと思います。

抗がん剤は使わなかったのですが、病状が進むにつれ、緩和ケアでも、抗がん剤使用でも、大変なことに代わりはないと、私は思いました。
本人が苦しくても、周囲の人は見ることしかできません。だから、本人の気持ちを優先することが第一だと私は思います。

父は、怪しい民間療法までも手を出そうとしそうになりました。弟は悲嘆にくれた上に、有名な医師たちにセカンドオピニオンを受けまくる始末。
私は、家族に自分の感情をいれず、淡々と今できることを話しました。かならず医師の説明に立ち会い、家族の前で、「可能性」についても質問し、家族に認識してもらいました。あなたの専門的な知識による判断に至るまで、ご家族はしばらく時間がかかるのです。

■意見が分かれるのは当然

抗がん剤の厳しさを知るのも、その業界にいるからであって、一般の社会にいる人たちにはわかりません。辛いでしょうが、貴方がどうこう言うよりも、第3者の医療者からの説明の方が届くかもしれません。

ご兄弟は、余命宣告を受けたショックから心が止まってしまったとしてもおかしくないです。可能性が0ではないのならば、その少ない可能性にかけたいと願うご兄弟の気持ちも、わかります。そうすることが、親にとって「良い」と、誰もが考えていて、意見がわかれることも勿論あります。

兄弟のみなさまも、正常な判断ができなくなっているのでしょう。専門的な説明をすればするほど一般の人からは「冷たい」と取られてしまいます。自分もつらい気持ちとともに、ともに考える姿勢で、理解を待つしかないように思いました。

■看取りに大切なのは…?

ホスピスに行ったからといって、必ずしも楽な最後とは限りません。治療を継続する事が、必ずしも苦しいとも限りません。何が言いたいかというと、患者自身が納得して、受け入れて、決断しなければ、どちらを選択しても、精神的苦痛を抱えたままで余生を過ごすことになると思います。

一番大切なのは本人の気持ちと決断です。何がお母様にとって最善の方法なのかを、お母様を交えて話し合うことが大事かと思います。患者自身の意思による選択には正解・不正解はないと思います。

結局は、治療を受ける人が決める。周囲はそれを支えるだけでよい。
抗がん剤を受けることを親御さんは了承しておられますか?少しでも挑戦しようと思うならば一回受けてみれば周囲も納得するのでは?それかセカンドオピニオンでも疼痛緩和をという診断がなされたら周囲も納得されるのではないでしょうか?

■看取りのためにできることは…?

1年という期間は、本当に貴重な時間になると思います。本人にとっても家族にとっても大切になる貴重な時間を、後悔しない時間にするためにも、兄弟それぞれが色んな事を考え、自分がそこで向き合えた事に納得できるようにしたいですよね。

主さまの年代に近いかたなら各自でググっていただいたら。専門用語の補足を主さまがする形をとるのは、いかがでしょうか。癌イコール死とか、一も二もなく闘病とかではなく、ご本人の望む生き方のサポートをする方向に話しが出きると良いですね。

家族に出来る事…、お母様と一緒に考えること、お母様が、ご自分の状況を受け入れられるように寄り添う事。

今は、ご両親のためにも、どのような最期を迎えさせてあげると幸せな人生だったと感じてもらえるのかを、話し合えると良いですね。お子様たちが自分のことで喧嘩したりもめているのを見ているとそれはそれで心の休まる暇がないのではないでしょうか。

関連トピック:「 身内の末期がん
イラスト・なしま

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