今回は、聖路加看護大学教授、森明子さんからのエールです。助産師として勤務の後、看護大学で教鞭をとり、多くの看護師を世に送り出してきた森さん。ご自身の新人ナース時代を振り返りつつ、後輩ナースへ伝えたい”大切なこと”とは?
先輩方のサポートが道しるべに
大学を出て、ナースになりたての頃の私は、今振り返ると、すべての知識・技術が未熟で頼りなく、また、なんと経験不足で世間知らずの高慢な小娘だったろうかと思う。
そんな小娘ナースの実践する看護は、多くの先輩方からサポートしていただいていたお陰で成り立ち、またそれらのサポートが今日の自分につながっていく道しるべになったことを実感する。
目的・目標をもとう
「だから目的・目標は何なの?」恩師から何度この言葉を問われたかしれない。幼いころから、ぼんやりした昼行燈のような子どもだった私は、大学生になっても大学院生になってさえも、言われていることの意味を十分に理解できずに戸惑った。
でも、ほんとうにライフワークができ、本格的に研究活動を行うようになった今では、もちろん、この指摘の重要性が理解できる。
目的・目標は、あらゆる局面において、何が大切なのか、枝葉末節にとらわれることなく判断・決断すべき時の指針となる。 研究においては、緒言から結論に至るまでの一貫性を支える中柱である。だから、あなたも常に目的・目標を意識して仕事人生を歩むべし。
※次ページは、悩んだとき、疑問をもったときのアドバイスです。