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  • 公開日: 2021/1/18

精神科病棟での患者さんからの暴力を未然に防ぐには…

「ラウンジ☆セレクト」は「ラウンジ」で盛り上がった話題と、そこに寄せられたみなさんのご意見を紹介しています。

 今回のトピック 
精神科で働いている看護師です。
一昨日、患者さんに背後から左肩を噛まれてしまいました。内出血し、表皮剥離しています。歯型もくっきりと残っています。感染症はありません。皆さんは、患者さんに噛まれたり、暴力行為を受けた経験がありますか?

 

精神科病棟での患者さんからの暴力

■精神科病棟での生傷は当たり前!?

元精神で働いてました。
叩く、噛む、つねるは良くありましたよー。
最初はびっくりでしたけど。スタッフと共有してました。

引っ掻かれたり、噛まれたり
看護師は生傷が絶えませんでしたね。

精神科時代、統合失調症の男性患者さんの右ストレートが顔面に飛んできました。
疾患がそうさせている、提供した看護が適切だったとしても精神科において暴力はインシデントですよねー

私も患者さんから暴力を受けた事は、数えきれないですが、胸骨あたりにヒビが入ったと思われる身体的な物から、言葉の暴力まで様々です。

水をかけられる、悪くもないことで謝罪を求められる、汚いものを投げつけられる、叩かれる、胸ぐらを使われる、蹴られた指の爪が後に剥げる、胸やお尻を触られる…たった一年で沢山のことがありました。しかし、疾患によってそうなっているとはいえ、私も1人の人間です。心身共に傷付きます。

私は以前保護室を開けた際に入室している男性患者さんから2回顔を殴られてぱっくり裂けていたので外側と内側を縫う暴力も受けています。

■感染症には十分注意が必要

精神科入院が長い患者さん、入院時にHCVとかのキャリア検査項目ない時代から入院してて結局調べてないって事もあるので気をつけて下さいね。

精神科で勤務していた時、患者さんに噛まれた事が有りました。
怖くなり、すかさずその病院を辞めました。
1年後感染症の検査をしたら、HBs抗体が出来ていました。

■暴力の原因は疾患によるものが多い

精神科に来て1年弱ですが、叩かれた?叩かれそうになった?ことあります。
ある処置でその患者さんのルーティンを知らなくて、叩かれたことはあります。

てか、精神症状だから、なんですよね。
元気だったら噛まないです。

暴力行為には何かしら理由があると思いますよ。
精神科以外もそうだと思いますが。

意外と被害妄想とか、不安、入院による不安など精神症状に起因しているケースもあるためカルテに記載し、先生にもお伝えしていました。 

看護師の対応に患者が怒る
幻聴、幻覚、妄想などに支配されて攻撃になるなど
理由は様々だと思います。

■暴力を未然に防ぐことも重要

暴力を受ける前に対応していれば、事故も未然に防げたと反省しています。

暴力を受ける前に対応しています。

暴力を助長するのは、いけないことだと、教えない人が看護者に、1人でも居ると治らないです。
笑って、ヘラヘラ、軽い力だからと、注意しない人がたまにいます。そういう人です。

■なぜ暴力に至ったのか振り返りが大切

一番は、何故、そのタイミングで、噛んだのかについて、よく振り返りをする事です。脳の状態の把握は大事です。中には、知能が低下し、視覚も聴覚も低下していて、自分に触る手は全て、恐怖の対象でしかないと感じてしまっている可能性もあり、時間をかけないと一切のケアができない方も居ます。

後々考えればその時の患者さんの状態に合ったコミュニケーションだったのか、アセスメントが本当にベストだったのか色々考えます。

だいたい治療がうまくいくと本質的には優しい純粋な方が多いのでそれが救いです。もしかして先生の処方があまりよろしくないのかな?とも思いました。早め早めに治療をしてくれる病院だと患者さんも苦しくないですよね。

精神科は暴力と隣り合わせ。繰り返さないためには何故暴力に至ったのかプロセスを振り返り繰り返さないための手段を学ぶ事が必要かと。暴力防止は危機感が大事だと考えています。危機感は暴力の経験や暴力に至りそうな経験を繰り返す度に身についていき自然と暴力に対処できるようになります。

やられちゃった、という気持ちもありますが相手はやはり患者さん。病気の方なので、主人公は患者さんで考えた方が自分自身も対応が上手くいくようになると思います。

関連トピック:「 精神科
イラスト・なしま

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