今回は、医療者と患者さんをつなぐコミュニケーションツールとして用いることができる施療方法を紹介しましょう。心地よさの提供とともに、足裏の状態観察や情報収集にも役立ちます。
情報収集を兼ねた短時間でのタッチケア!
患者さんにじっくりとリフレクソロジーを行うには時間が足りない!と多くの看護師は悩むようですが、ほんの10分で行える介入もあります。
情報収集につながり、コミニュケーションツールとしても有用なテクニックなので、ぜひ手技を習得して看護に役立ててください。
ここでの主な目的は、足裏の状態観察です。オープニングマッサージで大まかな印象を捉え、その後、実際に各反射区を観察・触診し、さらに刺激を加えて、その反応も確認します。
1週間に一度、看護計画の見直しの際や、手術や処置の前後に行ってみましょう。タッチケアを含みますので患者さんにも非常に喜ばれ、リラックス効果がもたらす自律神経の安定が身体状態の安定へと繋がります。禁忌はありませんが、手術直後や抗がん剤の投与中・直後などは刺激を弱めにしておきましょう。
リフレクソロジーは看護師が自分で行えるケアであり、施療部位が疾患部から遠いことで安心して行えるケアでもあります。また、患者さん側にはその心地よさとともに、日ごろケアする機会が少ない足をマッサージしてもらっているという思いがあるようです。
そうしたことが影響してか、施療中や施療後にさまざまな話をしてくれるので、患者さんとの信頼関係も生まれやすくなるように思います。
リフレクソロジーを実践するにあたっては、施術者自身が元気であること、そして一度自分でその手技を確認してみてから行うことが重要です。
※続いては、10分間チェック&トリートメントの実践例を紹介します。
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10分間チェック&トリートメントの実践例
短い時間を利用して行えるマッサージを紹介しましょう。開始する前に、患者さんの足の色、温度、スタイル、シワ、位置などを簡単にスケッチします。第一印象が重要なので、よく観察しておきます。
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※次回は、痛みに対するリフレクソロジーを解説します。
(『ナース専科マガジン』2007年1月号より改変利用)