【小児】11歳の女児。2週前から夜尿が出現していた。本日登校中に倒れ搬送された。特記すべき既往歴はない。体温37.8℃、脈拍数100/分、呼吸数32/分。採血の結果、血糖値600mg/dl、代謝性アシドーシスが認められ、1型糖尿病の疑いで入院した。
患児に出現する可能性が低いのはどれか。
1.倦怠感
2.浮腫
3.多飲
4.多尿
―――以下解答―――
(解答)2
<解説>
1.(×)絶対的なインスリン不足により、筋肉や肝臓がエネルギー源としてのブドウ糖が利用できないために倦怠感が生じる。
2.(○)血糖が160~180mg/dl以上になると、糖が尿中に排泄されるようになり、それに水分も引っ張られて尿量が増加する(高浸透圧利尿)。その結果、高度の脱水を伴うようになるため浮腫は生じない。
3.(×)高浸透圧利尿で尿量が多くなるため、水をたくさん飲むようになる。
4.(×)高浸透圧利尿により尿量が増加する。