【精神】37歳の女性。夫との2人暮らし。3年前の結婚を機に勤めていた会社を退職した。結婚当初から、夫の帰りが遅いことに寂しさを強く感じていた。寝つきが悪くなり、当初は350mlのビールを飲むことでよく眠れていたが、2年前からは1日平均720ml以上の焼酎を飲むようになった。半年前からは昼間でも飲酒をするようになり、飲み過ぎて記憶がなくなることもしばしばあった。10日前から食欲不振と全身倦怠感とが著しくなり、3日前から食事やアルコールの摂取ができなくなった。同日、この患者から「どうしてこのようなことになってしまったのかわかりません。これからどうすればよいのでしょう」と相談があった。
対応で最も適切なのはどれか。
1.肝機能は改善していると話す。
2.何も心配することはないと話す。
3.適度な飲酒を心がけるように話す。
4.アルコール専門治療について説明する。
―――以下解答―――
(解答)4
<解説>
1.(×)身体的な問題だけではなく、飲酒に対する援助が必要になってくる。
2.(×)今後の生活に対する不安をやわらげるとともに、アルコール依存への問題意識をもってもらうことが必要である。
3.(×)アルコール依存症が考えられ、断酒の必要性があるため不適切である。
4.(○)アルコール依存症が考えられ、専門的な治療を検討していく必要がある。