【成人】Aさん(52歳、男性)は、2か月で体重が7kg減少した。2か月前から食事のつかえ感があるため受診した。検査の結果、胸部食道癌と診断され、手術目的で入院した。入院時の検査データは、Hb9.5g/dl、血清総蛋白5.4g/dl、アルブミン2.5g/dl、AST(GOT)24IU/l、ALT(GPT)25IU/l、γ-GTP 38IU/l、尿素窒素18mg/dl、クレアチニン0.7mg/dl、プロトロンビン時間82%(基準80~120)であった。
Aさんの状況で術後合併症のリスクとなるのはどれか。
1.出血傾向
2.腎機能障害
3.低栄養状態
4.肝機能障害
―――以下解答―――
(解答)3
<解説>
1.(×)プロトロンビン時間は正常であり、出血傾向はない。
2.(×)BUNは軽度高値であるが、クレアチニンは正常であり、腎機能障害はないと判断する。
3.(○)血清総蛋白・アルブミンともに低値であり、低栄養状態と判断できる。
4.(×)AST、ALT、γGTPは正常であり、肝機能障害はないと判断できる。