【在宅】76歳の女性。夜間勤務をしている51歳の長男と2人暮らし。認知症で、妄想と尿・便失禁がみられる。長男から「トイレまで間に合わなくて便で部屋を汚して困る。お風呂も嫌がって入らない」と主治医に相談があった。主治医が要介護認定の申請を勧め、要介護1と認定された。週1回の訪問看護が開始された。 2回目に訪問すると、部屋の中から女性の「痛い。ごめんなさい」という泣き声が聞こえた。女性の顔面をみると腫れていた。長男は「思わずたたいてしまった」という。長男への最初の対応で適切なのはどれか。
「病気だから我慢しましょう」
「何があったのか話してくれますか」
「たたくのは虐待で犯罪になりますよ」
「二度とたたかないと約束してください」
―――以下解答―――
(解答)2
<解説>
非介護者への虐待は、介護者の心理的・肉体的なストレスから生じる場合が多い。原因をさぐるためにも介護者を責めず、何が虐待の原因となったのかを確認し、背景にある介護者のストレスに理解をしめすことが最初の対応として必要である。