『ナースの働き方白書』とは、ナース専科を運営する(株)エス・エム・エスキャリア提供の転職支援サービス「ナース人材バンク」より、はたらくに関する役立ち情報をお届けするコンテンツです♪
転職早々、辞めたいと思ったら
転職後、わずか数週間、数ヶ月程度での転職は、その後のキャリアに悪影響を及ぼしかねません…
今回は、実際にあったAさんのエピソードをもとに、早期退職のリスクを読み解いていきます。
内定するも、退職理由を疑われる
Aさんの事例
ある病院で3年間働いた後、初めての転職に踏み切った若手ナースのAさん。
自己応募した病院から内定を獲得しますが、働くうちに「残業はゼロと聞いたのに、実際は毎日サービス残業」など、当初提示されていた労働条件と違うことに不満を抱き、1ヶ月で退職してしまいます。
その後、Aさんは人材紹介会社に登録。入職後にギャップを感じることがないように、担当コンサルタントから事業所の詳しい情報を聞き、1番魅力を感じたB病院の面接に臨みました。
面接では、案の定前の職場を1ヶ月で辞めた理由について質問され、Aさんは「実際の労働条件が入職前に提示されていた条件と違ったため」と、嘘偽りのない理由を伝えます。ところが面接官は、その言葉を信用しませんでした。
後からAさんの担当コンサルタントに「本当に労働条件が原因で辞めたのか?人間関係で揉めたり、実際は本人に非があるのに隠しているのではないか?」と事実確認したそうです。
「退職理由は事実です」とコンサルタントから説明し、AさんはB病院に内定できましたが、このエピソードから察するに、早期退職者は想像以上に事業所側から警戒されているようです。
警戒され、内定を取りづらい…
たとえAさんのように、病院側に問題があって退職した場合でも、面接官に「実は本人にも問題があるのでは?」と疑われる可能性はゼロではありません。
面接の場において、求職者と面接官はほぼ初対面。 求職者の人柄やスキルがよく分からない状況では、履歴書の情報が相手を知る重要な手がかりになります。
その履歴書に、「○○病院を1ヶ月で退職」と書かれていたら、面接官はどう思うでしょうか。
「1ヶ月で辞めているから、うちに来ても続かなそう」
「本人に重大な問題があるのかもしれない…トラブル起こされたら面倒だし、採用は見送ろう」
と、ネガティブに捉えられ、不採用になっても仕方がないと言えるかもしれません。 早期退職の経歴は、面接官によからぬ先入観を植えつけ、採用を躊躇させる十分な材料になり得るのです。
まずは様子を見よう
新しい職場に入った直後ほど、その職場の嫌なところが目につきやすいもの。 まずはしばらく様子を見つつ、「人間関係が良い」「建物がキレイ」など新しい職場の良い所を探す努力をしましょう。
それでも合わないと感じるなら、信頼できる上司や同僚、また人材紹介会社の利用者であれば、担当コンサルタントへの相談も有効です。
入職後1週間程度で「この職場は合わない!辞める!」と衝動的にならず、今辞めたら自分の将来がどうなるのか、冷静になって考えることも必要ではないでしょうか。