テーマ:自分の希望とは違ったけれど
子ども嫌いの小児科勤務
子ども嫌いなのに、まさかの小児科配属
元々子ども嫌いで小児科は絶対に希望しないと心に決めていた私が、まさかの小児科外来配属になった。
なんとか配属を変えてもらえないものかと悩んだが、そんなことも言えず、恐怖の小児科勤務が始まった。
当時、新卒、未婚で子どもと接する機会もなかったため、「子どもは泣く、説明が通じない、予想もつかない行動をとる」など子どもに対するマイナスなイメージが多かった。
実際に働いてみると、想像通り「嫌だ」と泣いて暴れる子ども、走り回り逃げる子ども…正直、当時は毎日がイライラの連続だった。
今思えば新卒で知識も技術も人間としてもまだまだ未熟な私は本当に全く余裕がなかったのだと思う。
就職当時はただただ「業務」をこなすだけの毎日だった。
きっかけは、5歳の女の子
一年目の冬のある日、床に散らばった嘔吐物処理をしていた時、5才くらいの女の子に「お姉ちゃん、ありがとう。よしよし」と急に頭を撫でられた。
急な出来事に驚いた。具合が悪くて受診しているはずの子どもなのに。
それから、少しずつだが、嫌々ではなく、楽しみながら積極的に子どもたちと関わるように心がけた。
こちらが嫌々やっていれば子どもにも伝わる。
それから、不思議と泣いたり暴れたりされることも減った。
あの私が、こんな希望を出すなんて
小児についてもっとたくさんのことを学びたいと思うようになった。
そして今年の春、3年間働いた病院を退職し、多くの症例を扱っている総合病院の小児科に就いた。
まさか子どもが大嫌いだった私が、自ら小児科希望するようになるとは当時は夢にも思わなかった。
何事も、自分次第だと感じる経験だった。