編集部セレクション
  • 公開日: 2018/6/28
  • 更新日: 2020/2/5

ヘパリンと同ラインの抗生剤投与でインシデント

既往にPE/DVTがあるA氏がワーファリンを内服しており、腎機能悪化のためw-Jステント挿入のため手術を施行しました。
帰室後(15:30)、すぐにヘパリンとベース点滴が再開されました。
APTT採血は1日3件(6.14.22時)で施行し、21時に抗生剤投与がありました。ヘパリンとベース点滴の同一ラインから、抗生剤を30分で投与しインシデントとなりました。ちなみに、抗生剤は配合変化ない薬剤です。
ヘパリンはシリンジポンプで投与し、抗生剤を同一ラインから投与したことにより、ヘパリンが投与されている管内に圧がかかるので、ダメということらしいです。
院内ルールや棟内ルールはなく、他の病棟でも同一ラインで投与していることもあるそうです。何かダメな理由や思い当たる根拠などありましたら、教えてください。

今回の事例のポイントは、
・ワーファリンを内服している
・15時30分、ヘパリンとベース点滴が再開
・21時、ヘパリンと同一ラインで抗生剤を30分で投与
この辺りでしょうか。
同じ病棟でも「ヘパリンと同一ラインで抗生剤投与」しても、インシデントになる場合とならない場合が混在しているとすると、今回はなぜインシデントになったのでしょうか。その原因とは…?

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「ヘパリンと同ラインの抗生剤投与」でインシデントにならないパターンは?

当院でもヘパリン持続投与ルートからの側管投与について注入速度の観点で議論になった事はありますが、シリンジポンプが2ml/hで投与されていた場合薬剤の流入は側管から流量の早い薬剤を投与しても2ml/hを超えないから良いということで薬剤師から指導がありました。

ヘパリンとベース、一緒にいってたんですよね。その時点でそこまで厳密にヘパリン投与を管理する必要性なしと医師が判断したのでは?と考えます、私なら。

シリンジポンプで同速投与しているし、カテコラミンでもないし、さほど重要な事故とは思えませんね。どんなに横から抗生剤で押そうと、持続的な観点から言えば時間で入るヘパリンの量は変わりませんから…。

弊院でも、このケースの場合は特に問題とはならないです。他の方も書かれていましたが、基本、ヘパリン効果は弊院でも時間ではなく、1日単位程度で評価しているというのが理由かと思いますが。

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