テーマ:「先輩」の立場になって気付いた、「後輩」時代には気付かなかった先輩のフォロー
点滴が天敵だったころに
どんどんやらせる、という指導方針
新人の頃、「点滴は数をこなすしか技術や感覚が覚えられないから、どんどんやってみて!」と言われ、次々に患者さんの点滴をさせられました。
イメージトレーニングや先輩の側につき何度も見学をして挑みましたが、技術やサーフローの扱い方がうまくできず、失敗。
新人ナースということで患者さんも不安げな表情で、どんどん気が焦り「どうしよう・・。入らない・・。こんなにもしっかりと出ている血管なのに・・。」と思っていた矢先に、先輩ナースが何気なく部屋へ入ってきました。
「大丈夫」
様子を悟ってくれたのか、小さな声で「大丈夫」と私に声をかけてくれました。
そして、ニッコリ患者さんに微笑みながら「ごめんなさいね、ちょっと私と代わりますね。いつも上手に入れられるんだけど今日は緊張しているみたいだから」と言って、私の代わりに素早く点滴を入れてくれました。
私も患者さんもホッとしたひと時でした。
先輩の暖かい声かけ
部屋を出る際にお礼を言おうと思っていたのですが、先輩が先に「ごめんね、出しゃばったことをしてしまって・・。」と。そして「ちょっと角度がうまくいっていなかったみたいだね。でも大丈夫。手技はしっかりしているし、自分にもっと自信をもっていけば出来るよ!次頑張ってね」そう声をかけてくださいました。
それからは自信をもって点滴が出来るようになりました。
時々失敗をする事もありますが、その先輩の一言が今でも自分の支えとなっています。