アロマセラピーは、植物から抽出された100%天然の精油の香りがもたらす作用を用いて、心身の不調を癒し、生命力を高めることなどに役立てる療法です。日々のケアに「癒し」を取り入れることで患者さんの不安の緩和になどに役立ちます。実際の看護にどう生かしているのか、聞いてみました。
アロマセラピーの生かし方
ケアに取り入れる
神経難病の患者さんで、食事が食べられない状況であったときオレンジの精油で芳香浴を行ったら、すごく喜ばれました。
うちの病棟では、「清拭のタオル」にすこーし、アロマオイルをたらしています。あとは、足浴のときに使っています。
私のマッサージは、きちんとしたものではありませんでしたが、「癌内科の病棟では重宝」されました。本格的なマッサージやアロマテラピーができるのは「看護師として凄く強み」になると思います。一番その力を必要としている病棟でより多くの患者さんを癒やしたいと思いました!
訪問看護に伺い、「足浴後のフットマッサージ」で活用しています。浮腫の軽減や循環がよくなり、何よりも利用者さまが気持ちいいね~と言ってくださることが嬉しいです。
実習で癌内科に行ったとき、「患者さんの疼痛緩和、浮腫軽減、快の刺激を与えて、普段のストレスから解放され、副交感神経の働きを優位にしてNK細胞を活性化」する目的で毎日オイルを使ったリンパマッサージを施行しました。 癌内科では抗癌剤での副作用がキツく、患者さんはいつも不安や緊張を抱えています。そんな患者さんに直接触れてマッサージすることで患者さんも安心して心を開いてくれたり、リラックスして昼寝したりできます。浮腫も軽減され、患者さんも喜んでくれました!
アロマの資格をもつ看護師です。病棟勤務の頃、「ガン末期の患者さんやストレスが強い方」などにしていました。アロマケアをすると、ほんとに患者さんの顔つきが変わります。心から感謝されたときは、亡くなる前にできてよかったと思います。
注意も必要!
「妊婦さんは陣痛を促してしまう香りがあるので注意が必要」です。マッサージもつぼ?を注意しないと同様の事があると聞きました。専門的に勉強して資格をとって行うのが望ましいと思います。
アロマは「専門的な知識が必要」とされるので、ちゃんとしたところで学び、ケアに取り入れるかはよく検討してほしい。
アロマを使うことはいいことですが、「高血圧に禁忌や低血圧に禁忌、悪性腫瘍の進行を助長させてしまう精油もある」ので、気を付けてください。
うちの病院は過去にアロマの効果で血圧がだだ下がりし、大騒ぎした経緯があり、以降「看護師がアロマを使うことは禁止」になってます。まずは所属する病院に確認した方がいいかと。
資格にまつわるコメント
「認知症は最初に嗅覚が麻痺するのが初発」なので、進行を遅らせるのにアロマを使います。また、「精神科でも不穏の強い認知症、攻撃と暴力、徘徊、自損行為などの患者様に、マッサージ、入浴剤、眠前のお茶」として活用されています。精油は鎮静、殺菌が特徴なので、医師の許可があれば使えます。 「日本アロマセラピー学会が、看護協会で認定看護師を養成しています。」年に1回学会も開催します。アロマの臨床経験やデータが豊富で、初心者~ベテランまでためになりますよ。
アロマ環境協会のアドバイザー資格を取得してみては?代替療法は医学にとって変わるものではありませんが、使いようによっては「治療の効果を高めたり、生活の質を高める」可能性を持っています。それと同時に「害をもたらす一面もあります。」しっかり学んで患者さんとコミュケーションをとりながら安全に活用してください。
その他のコメント
香川医大の先生がアロマを取り入れた医療をしてると言っていたため興味を持ち、取得した。
残念ながら「今の職場では活かされてない」が資格を取った事は成長につながるかと思っています。
うちの病院では「講師を招いて講習を開き、認知症の方を対象として取り入れる」ところです。まだ、マニュアル作成はできていませんが徐々に普及していく予定です。
うちの病院の院内看護研究発表で、「ガンのターミナル期における緩和ケア」で、アロマを用いた足浴の効果という発表がありました。